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第24話

私は、得意な魔法の中でも今回は、風魔法を使うことにした。この場に風の精霊王であるシルクがいるのに呼ばなかったら後で拗ねてしまうからだ。


口の中で小さく呟くように詠唱をしてシルクに念話で話しかける。


___シルク!手伝って!


『いいわよ!手伝ってあげるわ!大事な愛し子の為ですもの!』


シルクは、嬉しそうに飛んで私の傍に寄ると手に風を纏わせた。私が横に手を振ると同時にシルクが手に纏わせてある風を相手に向かって放った。


『風の刃!』


精霊王のシルクの力を借り魔法を放ってみると流石に物凄い威力を出した。風が相手の服を何度も切り裂き。前にいた男は、何十メートル先まで飛んで行ってしまっていた。


「お、おい!に、逃げるぞ!」

「あれ?逃げちゃうの?私、お兄さんともっと遊びたかったのに……」


つまらないなぁというように子供らしく頬を膨らませると人質になっていた女性の娘を助け出した。さっきの男達が乱暴にした所為で女の子の服は、ぼろぼろ。思わず眉を顰めた。


「大丈夫?お姉さん?」

「え、えぇ。それより貴女大丈夫だったの?あんなに力の差があるのに」


女性は、私が男達を倒したのが未だに信じられず呆然としていた。私は、確かに力だったら負けたかもしれないけど戦闘には、慣れていないようだったので倒すのはとても簡単だったのだ。そんなことを思いながら女性が男から取り上げられていたらしいネックレスを渡すと嬉しそうに微笑んだ。


「そうだ、その子の服。ぼろぼろでしょう?私の家に行けば、服をあげるけど…」

「そ、そんな!助けてもらったので充分ですよ!」

「いいの。さっきの男達がまた襲ってくるかもしれないんだから」

「そ、それは……。でも、本当に宜しいのでしょうか?」


女性は、驚きながらも少女の申し出を遠慮していたが、少女がどうして?とでも言うようにうるうると瞳を潤ませてきたので思わず了承してしまったのだこの少女が王族に近い身分を持っているとは知らずに。そんな白熱の演技(・・)を見せたリラは、心の中で勝った!と呟いていた。


「じゃあ、私の家に案内しますね!」


先ほどの潤ませていた瞳をパッと明るくさせ女性にけろりと笑って見せた。そんな中、女性は、もしかして嵌められた?と小さな少女に騙されたことに落胆してしまったのだった。


□■□■

家の目の前に来ると女性は、目を見開いた。こんなに大きな家に来たのは初めてでこの少女は、何者なのかと少女の様子を伺っていた。私は、女性とその娘を連れて客室に案内した。


「な、なっ!こ、此処は!?」

「すごい、お城みたい。お部屋が広い」

「私の家です!ちょっと待っててくださいね?」


女性は、頷くだけの人形になったようにかくかくと頷いたいるのを確認すると取りあえず近くにいた侍女に頼んでフィナを呼んだ。すると、頼んでから少し経ったらフィナは珍しく大きな音を立て扉を開けて部屋に飛び込んできた。あ、これは勝手に外に出たことを怒ってるな…。


「……お嬢様、また勝手に街に出たでしょう!もう、あれ程勝手に外に出てはいけないと言ったのに!」

「あ、あはは。まあまあ、フィナ落ち着いてよ……」

「落ち着いてなどいられません!間違って下町に行ったら大変なことになるんですよ!お嬢様の立場を考えてくださいよ!」

「もう、フィナ。お説教は後で聞くからこの子の服を用意してくれるかな?」


そういった私の声でやっと2人のお客様がいることに気づいたのか目を見開いたが、流石熟練の侍女であるすぐに立て直し冷静さを気取った。


「申し訳ありませんでした。私は、この方の専属侍女でフィナと申します。平民出身なので名字はございません、気軽に呼んで貰っても構いません」


フィナが自己紹介をして、服を他の侍女に頼んでいると女性は、目を見開いた。え、ど、どうしたの?


「……え、ふ、フィナ?ま、まさか!」

「?どうしましたか?…っ!」


不思議そうにフィナが首を傾げると女性は、いきなりフィナの手を取った。いきなりのことにフィナは、ぎょっとしたが次の言葉に固まることとなる。


「もしかして、あの雨の日に村を出て行って冒険者になった幼馴染のフィナ?」

「えっ!ど、どうしてそれを!」

「私の名前は、シェリア。この子は、ユナというの」

「!じゃあ、貴方はリシェ!?」


……ねぇ、私忘れられてない?2人でよく分からないけど盛り上がらないでよ。会話に入りづらいじゃない……


「フィナ、知り合いなの?」

「はい、お嬢様。リシェは、同じ村の出身で隣の家に住んでいてよく遊んでいた幼馴染なんですよ」


ふぅーん、それならここまで仲良いのも納得。私は、頷きながら侍女が持ってきてくれた子供用の可愛らしいワンピースを手に取ると服を女の子に着せ始めた。


「あ、お嬢様!私がやりますので座っててください」

「じゃあ、お願いね〜」

「え、お嬢様って。どういうこと?」


え、今頃ですか?結構最初から私のこと、お嬢様って呼んでたと思うけど。私は、小さく息をするとシェリアさんの前に立ち自己紹介をした。


「初めまして、私はローゼリラ・イルフェアといいますわ。ご挨拶が遅れてしまい申し訳ございませんわ」


屋敷に入った時に着替えたドレスの裾を持ち上げ右足を半歩後ろに下げた。


「え、えぇぇぇ!?りょ、領主様の娘!?申し訳ありません!娘と私が失礼なことをしてしまい本当に申し訳ありません!!」


え、そんなに謝られてもなぁ、私、怒ってないんだけど…

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