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第23話


それから私たちは、気まずい日々を過ごした。アルトに会うことになると告白された時のことを思い出してしまって顔が赤くなってしまう。いい加減そのことに慣れて脳内で魔法用語のしりとりをしたりして真面目な顔にしようとしていた。


そんなこんなありながらも明後日から学園へ行くこととなる。試験は、魔法と筆記で希望は、魔法科だ。ちなみに学園には、 普通科、魔法科、淑女科、兵士と侍女科がある。アルトは、私と同じ魔法科志望だ。


私は、明後日から学園に行かなくてはいけないので今のうちに冒険者のランクアップを目指して身分を隠し、今回は、シルクを連れて下町にやって来たのだった。久しぶりにギルドの戸を開けると鈴の音とともに目に入ってきたのは、獣人であるアイーシャさんだ。最近、名前を確かめてアイーシャであっていることが分かったのでハテナマークが取れた。


「お姉さん、久しぶり!」

「あら?ルーアちゃんじゃない、どうしたの?最近来てなかったけど……」

「あはは、お母さんのお手伝いをしていて最近、此処(ギルド)に来れなかったんだ!」

「お手伝いなんて偉いわね〜、私の小さい頃は、そんなこと殆どしなかったわよ?」


アイーシャは、ルーアの頭を優しく撫でながら笑った。撫でられている私は、何だか撫でられているのが気持ちよくて目を細めていた。


「そんなことないですよ。あ、アイーシャさん、私のランクで良い依頼は、ありますか?」

「そうね〜、ちょっと聞いてくるから待っててくれるかしら?」

「はい!」


私は、空いている席があったのでシルクを連れて座った。


「やっぱり私みたいな子供はギルドには来ないんだなぁ…」


未だに同じくらいの歳の女の子の友達は、いないので少し残念に思った。…もし、いたら話をして友達になりたいんだけどな…学園で友達出来るといいんだけど……。私は、何だか悲しいことを考えながらもアイーシャが来るのを待っていた。そんな時だった。


「金かしてくれるって約束しただろ?出せ!」

「そんな!先ほど約束されていた金額はお出ししました!」

「ああ?これじゃ、足りねぇんだよ!もっと出せ!こいつがどうなってもいいのか!?」


……煩いな、それに女性の娘を使って金を巻き上げようとしているのか。酷い奴等だ。私は、その光景を見てだんだんと苛立ってきた。


「お母さん!!……づ!?」

「うるせぇ、餓鬼だな!殺されたいのか?」

「お願いだから娘を返して!!」


___最低だね。リリちゃん、殺してしまったらダメなのかしら。


シルクが念話で苛立ったように話しかけてきた。だけど、流石にこの場で男達を殺すわけにはいかない。そんなことをしたら更に騒ぎになってしまう。


「シルク、殺しちゃダメ。此処で殺したら更に騒ぎになっちゃうよ」

『そうだけど……』


シルクは、ならどうすればいいのかと首を傾げた。というより気に入らない人は、殺しちゃうのね。まぁ、精霊王ならば仕方ないのだろうか?


「お願い、此処は私がやってみるから危なくなったら助けてね?」

『もちろん!』


私は、少し不満気なシルクが頷いたのを見たら騒ぎの現場に歩いていった。ちょっと騒ぎになり過ぎている此処に入るのをちょこっと緊張する。私は、大きく波打つ心臓を少し抑えるのと同時に人混みを掻き分けた。目的の人物を見つけるとその人の前に立ち塞がった。いきなりのことに周りで様子を見ていた人達は、ぎょっとした。当たり前だろう、こんな小さな少女がこの場に立ち入ってきたのだから。


「お姉さん、どうしたの?それにお兄さん達、女の人にこんなことをしちゃいけないんだよ?」


私は、無邪気を装いこんなのも分からないの?と挑戦的にくすくすと笑う。こんな演技は、朝飯前。何たって嘘だらけの社交界に出ている私だよ?こんなの簡単簡単。すると、私が煽ったことで男達は、切れて顔が真っ赤になった。


「何だと!?餓鬼が!!」


男の子1人が私に掴みかかってきた。私は、それをするりとかわす。周りで私を心配そうに見ていた人達は、目を見開いた。其処そこでは幼い少女が対等に男とやり合っていたのだから。しかも少女の方が若干押しているのだ。少し経った頃には、完璧に少女が男達を押し始める。そこには、少女が無双するという不可思議な光景が広がっていたのだった。


「何なんだ、この餓鬼!……は、早過ぎる!」

「そんなに弱いんじゃ私に勝てないよ?」


シルクは、こんな大男と主が戦えるなんて思ってもみなかったから目の前の光景を見て目を疑っていた。だけど、流石私の選んだ主だと嬉しそうに観戦していた。


『リリちゃん!頑張って!」


___もちろん!シルク、応援ありがと!


そろそろ最後にしようと思い私の得意な魔法を放った。


「これで終わりだよっ!」

「何!?」


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