紅魔館
更新、遅くなってしまってすみません。
昨日はクリスマスイブでしたね。
バイトがあったのですが、バイト先に行くまでに手をつなぐ男女が山ほどいて『リア充爆発しろ』。と思いました。
夜は事故も事件もなく、次の日になる。
朝食を食べて、片づけをすると。
「さぁ、アキラ。調べに行くわよ」
「何を?」
「昨日言ってた、氷のことよ」
「ああ」
そういえば、昨日。妖怪に襲われて、その妖怪は氷漬けにしたんだっけ? 体が勝手に動いて。
「ん~。どうしようかしら。飛ぼうにもアキラは空飛べないのよね……」
「霊夢は飛べるの?」
「ええ。私は『空を飛ぶ程度の能力』を持っているから。飛ぶことなんて手足を動かすようなものよ」
「空を飛べるなんていいな~……」
「ん~。歩くと結構時間かかりそうなのよね……。しかもその道中で妖怪と出会ったら余計時間かかるだろうし」
「僕が霊夢の背中に乗って、霊夢が飛ぶ。というのは?」
「……べつにいいけど。変なことしないでしょうね?」
「しないよ!」
「じゃ、行きましょう。それと、ついたら私から極力離れないようにね」
「どうして?」
「これから行くのは……。吸血鬼の住む館なのよ」
吸血鬼!?
「吸血鬼っていうと、あの最強種っていう噂の?」
「まぁ、その認識で間違ってないわね」
「ちょっと待ってて、十字架作るから」
「十字架なんて通じないわよ。にんにくとかは効くみたいだけど」
「にんにくなんてない……」
「大丈夫よ。この時間なら、あいつは寝ているはずだから」
「そ、そっか。それならよかった」
僕はそういいながら霊夢の肩に両手を置く。そして、霊夢は僕を背負うように足を持つ。
「さぁ。行くわよ。あんた軽いわね。本当に男?」
霊夢はそういうと、空を飛ぶ。大きなお世話だ。どうせ背、小さいよ。
「うお。本当に飛んでる」
「当たり前でしょうが。ちょっと遠回りするわね」
「え? なんで?」
「いつもなら湖の上通るんだけど。そこってあるバカ妖精の縄張りなのよね。あのバカに攻撃されたら、アキラを湖に突き落として、戦わないといけなくなるわ。今、両手ふさがっているからまともに戦えない」
「湖に落とされたらずぶ濡れじゃないか」
「それ以前に、湖の温度かなり低いと思うわよ。そのバカ妖精は氷の妖精だから」
「風邪ひくね」
「そうね」
霊夢の背中に乗って空を飛ぶ。なんか、変な感じだ。
何も事件もなく、真っ赤な館が見えてきた。
「さぁ、ついたわよ。ここが吸血鬼の住まい、紅魔館よ」
「真っ赤だな~」
「そうね」
霊夢はそういうと、門の前に着地する。
門の前には門番らしき人が、寝てる?
「あのー?」
うわ。本当に寝てるよ。立ったまま。
門番じゃないの?
「どうしたのアキラ?」
「いや、この人門番だと思ったんだけど」
「そうよ。門番よ」
「寝てるけど」
「いつものことよ」
霊夢はそういうと、勝手に門を開けて中に入ってしまった。
「え? ちょっ。霊夢?」
僕は仕方なく入る。
そして屋敷の中に入ると、目の前にメイド服を着た女性が。
「あら? 霊夢。珍しいわね。こっちに来るなんて」
「用事があれば来るわよ」
「メイリンから連絡がなかった。ということは、あの子また寝てるのね。あとでお仕置きしないと」
「咲夜。私、今日は図書館に用があるの。案内してくれない?」
「いいけど……。霊夢、その後ろの男の子は?」
「2日ほど前に来た外来人よ。ちょっとこいつのことで調べたいことがあるのよ」
「初めまして。ここでメイド長をしている十六夜咲夜。と言います。以後よろしくお願いします」
「どうも。アキラといいます。よろしくお願いします」
頭を下げて挨拶する。
「図書館ですね。少しお待ちを。パチュリー様の許可を取ってきます」
そういうと、咲夜さんの姿が消えた。
「き、消えた!?」
驚いていると、
「お待たせしました」
今度は突如現れた。
「こちらへどうぞ」
そういって歩き出すので、僕と霊夢はその後ろをついていく。
地下に行って大きな扉を開けて中に入る。
「すご!」
ものすごい大きさの図書館だった。本はとてつもない高さの本棚を埋め尽くすほどあり、さらに奥は遠すぎてみることすらできない。
「な、なんて天国なんだ」
「なに? アキラ、あんた本好きなの?」
「うん。すごい。ここに骨を埋めたい」
うん。言っておいてなんだけど。それもどうかと思ってきた。
「やめてくれない? はっきり言って骨が邪魔になるわ」
別の声が本棚の奥から聞こえてそっちを向く。すると、本棚の陰から紫の少女が現れた。
「まぁ、いまの発言は冗談だった。ってことにしておくわ。本好きが来るなんて今日はラッキーな日なのかしらね」
「えっと?」
「私はパチュリー・ノーレッジ。ここの主よ」
主!? ということはこの人が吸血鬼?
「えっと。初めまして、アキラです」
「………」
「えっと。なにか?」
「一応言っておくけど。私はこの図書館の主。というだけで、館の主は他にいるわ」
「え? あ、そうなんですか。ということは、あなたは吸血鬼では……」
「ないわよ。私は魔法使い」
魔法使いか~。ちょっと予想と違うような……。
「……どうしたの?」
「魔法使いと言ったら、黒い三角帽子をかぶったおばあさんが鍋をかき混ぜているっていうイメージが」
「ああ。確かにそういうイメージはあるらしいわね。でも、私はそんなことはしてないわ」
「そういえば、どうして僕の考えていたことがわかったんです?」
「ん? 簡単よ。あなた私がここの主。といった時点で、少し拒絶するようなしぐさが見えたのよ。だから私は「これは私がレミィと間違えられたわね」って思ったの」
「レミィ?」
「この館の主のことよ。日が沈むころ来れば会えるわよ」
できればお断りしたい。だって、食べられるかもしれない。
「さて。霊夢。どうしてここに来たの?」
「ん?」
ていうか。霊夢。いつの間に椅子に座って紅茶なんて飲んでいるのさ。隣には咲夜さんが立っていた。
「昨日の話なんだけどね」
霊夢が昨日、僕が話したことを話す。そして、それを調べに来たことを言う。
「その背中の剣?」
パチュリーさんは僕の背中の刀を指さして言う。
「はい。そうです」
「ちょっと見せてもらっていい?」
「はい。どうぞ」
僕は刀を鞘に納められたまま、近くの机に置く。
「ふむ……」
パチュリーさんはそれを見る。そして、鞘に触った瞬間、目を見開く。
そして、両手を使って鞘全体を触ると、顔を近づけて見る。
「これは何かしらの印が鞘に彫られているわね。触らないとわからない程度にだけど」
「印?」
「ええ。鞘に掘られている。ということは封印系かしら……。でも、それだったら剣を抜けないようにしないと意味ないはずだし……」
パチュリーさんは何考えるようなしぐさをする。そして、
「この剣はいつ、どこで手に入れたの?」
「実家に飾ってあったやつだと思います。幻想郷に来たとき、気が付いたら背負ってました」
「飾ってあったとき、この剣は抜けないようになってた? 鎖で縛られたりとか」
「いえ。そんなことはなかったですね。抜こうと思えばいつでも抜けたと思います」
「そう……。じゃあ、封印系じゃないのかしら?」
「抜いてみればいいじゃない?」
パチュリーさんが頭を悩ませていると、霊夢がそんなことを言い出す。
「それもそうね。え~と、アキラって言ったかしら? その剣を抜いてみてくれない。私じゃ重くて持てそうにないから」
「はい。いいですよ」
僕は刀を持つと、それを抜く。
すると、僕以外の全員の表情が変わった。
「「「妖力!?」」」
へ?
「ちょっとアキラ。あんた持っててなんともないの?」
どうしたの? 霊夢。そんなにあわてて。
「何も起きないけど?」
「確かにそこまで強い妖力ではないですが……」
「いえ。徐々に力が増えているわ。人間が持っていて無事なものじゃないわよ」
どういうこと?
「……本当になんともないの?」
「はい」
「……おかしいわね。この量の妖力を浴びて無事だなんて……」
「アキラ。もうそれしまってもいいわ」
「うん」
僕は刀を鞘に納めて背負う。
「妖力が……」
「やっぱり、その鞘の印は妖力を抑えるためのものだった。ということね。でも、無機物である剣に妖力が宿るなんて聞いたことないわ……」
話、ついていけない……。
「調べるしかないわね。小悪魔! 話聞いているんでしょ。あなたも手伝いなさい!」
パチュリーさんがそういうと、背中と頭から羽の生えた少女が飛んでやってきた。
「な、なんでわかったんですか~?」
涙目でパチュリーさんの前に行って聞く、少女。
「いいからさっさと手伝いなさい。アキラ、紹介するわね。この子は小悪魔。私の手伝いをしてもらっているわ」
「初めまして。小悪魔です」
「アキラです。よろしくお願いします」
小悪魔って。小さい悪魔? 悪魔には見えないけどな……。
「霊夢も探すの手伝いなさい」
「はいはい。わかってるわよ」
「咲夜は自分の仕事に戻っていいわよ。レミィが起きたら、何か知らないか聞いておいて」
「かしこまりました」
咲夜さんはそういうと、またも一瞬で姿が消えた。
「また消えた……」
「さて、妖力を持った剣について書かれた本を探すわよ」
どのくらい時間かかるんだろう?
次の次あたりで能力が明らかになります。