人里にて
感想ありがとうございました。
投稿をすっかり忘れていたので、こんなに遅くなってしまいました。
展開速いと思います。うん。絶対に早い。
さて、まずは食材を集めないとならない。食材がなくて料理ができるわけがない。
しかし、問題がある。そう、妖怪がうろうろしている森の中を歩くなんてただの自殺行為だ。そのことを霊夢に言うと。
「まぁ、仕方がないわね。これを持っていきなさい」
そういって何か札を10枚ほど渡される。
「これは?」
「結界を作り出す札よ。私の霊力を注ぎ込んだの。持っているだけで1枚1回。妖怪の攻撃を防いでくれるわ。でも、妖怪に見つかったらすぐに神社に走ってきなさい。その札は念のためなんだから」
「ありがとう。霊夢」
「ふん。私はただ、久しぶりに豪華なご飯を食べたいだけよ」
「それでもありがとう。霊夢」
そういって走り出そうとする。
「ちょっと待ちなさい。これ、念のため持っていきなさい」
そういって何かを投げられる。
「ととっ」
僕はそれを何とかキャッチすることができた。それは、
「刀?」
「そうよ。あなたが背負っていた刀。ないよりはましでしょ?」
「ありがとう霊夢」
「ふん」
霊夢はそっぽ向いてしまった。僕は鳥居から出て、階段を走って降りた。
そして数分後。
「食べてもいい人間?」
金髪の女の子が現れた。
なんだよ。食べてもいい人間? って、聞くことじゃないだろ。ってことはこの子は妖怪か。
「ねぇ? あなたは食べてもいい人間?」
「た、食べちゃダメだよ」
「そーなのかー」
金髪の女の子はそれだけ言うと、どこかに飛んで行ってしまった。
「空飛べるってうらやましいな~」
そんなことをつぶやきながら歩き出す。
「……。何もない!」
現在、森の中を歩いている。偶然にも妖怪には出会っていない。
「はぁ。どうしよう……」
なんでこんなに何もないんだろう……。
あれ? あれって……。門?
奥に家のようなものが見える。
もしかして、人里かな……?
とりあえず、門から入ってみる。店があったら事情を話したらくれたりして。
と、門のようなところを通り抜ける。
「おお」
人が結構いる。予想以上に人がいる……。
「……」
気のせいかな? 全員がこっちを警戒するように見ているような気がする……。
「どうする? 慧音さんに連絡するか」
「そうだな。慧音さんなら何とかしてくれるだろう」
「……」
聞こえているのですが。
どうやら、不審者扱いされているらしい。なんでだ?
あ! そうか。背中の刀か。そりゃあ、背中に刀背負った人が来たら、警戒するわ。
「しかし、そうなるとどうしよう」
刀を里の外に置いていく。いや、それはだめだ。盗まれたら大変だ。
と、いうことは。事情を話して食材もらうって無理かな。
まずいまずい。どうしよう。このままだと人里を追い出されて、霊夢に変態。と呼ばれ続ける……。
嫌だ!
……うん。ちょっと人里をでて、神社に戻ろう。刀を置いて来れば大丈夫のはず。
そう考えて、人里から出ようとする。すると、
門の前に武器を持った人にいて、どう見ても僕を外に出さないように、妨害されていた。
うん。無理だ。何あの筋肉。絶対勝てないって。しかも持っている武器、本物の槍じゃない? 刺されたら死ぬんじゃない?
「おい。そこのお前」
「へ? 僕ですか?」
「そうだ。お前だ」
話しかけられたので、そっちを向くと。仁王立ちして、変な帽子をかぶっている白髪の女性がいた。
「えーと」
「貴様。見たことない顔だが、何者だ? 妖力は感じないから人間なんだろうが」
「すみません。僕はアキラといいます。昨日ここに来た、えーと、外来人? です」
「む。そうなのか。いや、それなら疑って済まない。刀を持っていたのでな」
「いえいえ。刀を持っていた自分が悪いのですから」
「私は上白沢慧音。寺小屋で教師の真似事をやっている。どうだ? 立ち話もなんだ。私の部屋に来ないか?」
「いいのですか?」
「かまわないさ」
そして、慧音さんの家に行く。
「ほう。君は今博麗神社で暮らしているわけか」
「はい。偶然にもそこにたどり着きまして」
「運が良かったな。しかし、その刀はなんなのだ?」
「それが僕にもわからないんです。この世界に来たとき、背負っていまして」
「ほう……」
「しかし、君は何で里に来たのだ? 道中妖怪にあったらどうするつもりだったんだ」
「実は……」
僕は夜にあったこと。そして、夕飯を作れ。ということを言われたことを説明した。
「………」
やばい。慧音さんが変態を見るような目で見ている。
「あ、あれは事故なんです」
「確かに事故なんだろうが。事故でも許せることと許せないことがあるだろ」
「はい。その通りです」
「しかし、霊夢はそんなものしか食べていないのか。よし、アキラ。ついてきたまえ」
「はい?」
とりあえず、わけもわからないまま、外に出る。
「で、アキラはお金もないのにどうして里に来たのだ?」
「森で山菜でも見つかればいいかな。と思って歩いていたら、偶然里にたどり着いたのです」
「なるほどな」
そんなことを言いながら歩いていると、慧音さんは店の前に止まる。
八百屋かな? 野菜とかたくさん置いてあるから。
「へい、先生。今日はどうしました?」
「これと、これと、これ。あとこれをくれ」
「へい」
慧音さんはいくつか野菜を指さしていう。
そして、それを慧音さんが取り出したカバンの中に入れる。
「ほれ」
それを僕に差し出してきた。
「え?」
「いいから受け取れ」
「いえいえ。そんなご迷惑をかけるわけには」
「子供は黙ってもらっておけ」
無理やり押しつけられる。
そして、慧音さんはお金を払う。
「先生。そいつは?」
「昨日来た外来人だそうだ」
「へぇ。外来人ね」
お店の人にお礼を言って離れる。そして、
「そうだな。アキラ。今度、寺小屋で子供たちに授業をしてやってくれないか? その野菜は前払い。ということで」
「そんなことでいいならお手伝いしますよ」
「そうか。それはよかった」
そんなことを話していると、里に入口につく。
「送ろうか?」
「いえ。大丈夫です。霊夢にもらったこのお札があるので」
「うむ。何かあったら里に来い。すぐに助けてやるぞ」
「はい。ありがとうございます」
頭を下げてお礼を言った後、里を出て、森を歩く。
というか。この道を整備すれば参拝客来るんじゃ?
絶対展開早い。
仕方がないじゃないか。何か話挟もうとしたんだけど。何も書けなかったんですよ。
そういえば、残酷描写あり。をタグの中に入れました。まぁ、念のためです。
もしかすると、あるかもしれない。程度なので