表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方妖刀録  作者: 雨月
21/59

永遠亭へ

あれ? 2話連続で始まりで霊夢とアキラがお茶を飲んでいるような?




 数日後。

 萃香はご飯を食べるときだけ戻ってきてすぐに情報集めに戻ることを繰り返していて、今神社には霊夢と僕だけが残っていた。


「「はぁ」」


 僕と霊夢はお茶を一口飲む。


「うん。やっぱり、アキラの入れたお茶は美味しいわ」

「ありがと」

「霊夢さん~」

「ん?」


 知らない声が聞こえ、そっちを向くと、ウサギの耳があるブレザーの少女がいた。


「ウサギ?」

「あら。鈴仙。どうしたの?」

「師匠がアキラさん。と言う人を連れてくるように言われたのでこちらに来たのですが」

「ああ。そういえば、もう1週間なのね。私の隣にいる小さい男がアキラよ。

アキラ、紹介するわ、永遠亭に住む実験動物、鈴仙・優曇華院・イナバよ」

「実験動物じゃないです!」

「そうだったっけ? まぁいいわ、アキラ。覚えてる? 永琳から週1に来いって言われてたの。これから永遠亭に行ってきなさい。そこの兎は案内役よ。多分」

「多分ってなんですか。案内役ですよ! 改めて。鈴仙・優曇華院・イナバ。と言います。永琳師匠の元で修行しています」

「アキラです。よろしくお願いします。鈴仙さん」

「それでは行きましょう」


 僕は縁側においてあった刀を取って左腰に差す。

 そして2人で鳥居を抜けて階段を下りる。会話らしい会話もないまま人里の奥にある竹林に到着して中に入る。


「ここが例の迷いの竹林っていうやつ?」

「はい。竹の位置がすぐに変わったり、霧が深かったりですぐに迷ってしまうんです」

「なるほどね……」


 僕は辺りを見る。


「足元に気を付けてくださいね。私の知り合いに罠を仕掛ける人がいるので、もしかするとすぐそこに落とし穴がっ!」


 突如、前を歩いて落とし穴の可能性を示唆していた鈴仙さんの姿が消えた。


「鈴仙さん!?」


 すぐに消えたところに行くと、巨大な穴があって、その中に鈴仙さんがいた。


「てーーーーーゐ!」

「いや~。鈴仙ちゃん。落とし穴があるようなこと言っておいて自分で落ちるとか」


 上から鈴仙さんと違うウサギが降りてきて、穴に向かって言った。


「君が師匠の言ってたアキラ? 私は因幡てゐ。この竹林の持ち主だよ」

「竹林の持ち主?」

「そそ。さて、行こうか」

「え? ちょっ」


 てゐ。と名乗ったウサギが僕の手を掴んで引っ張る。


「鈴仙さんが」

「てーゐ。出しなさ~~い!」

「いいよいいよ。いつものことだし」

「えぇ!?」


 僕はそのまま引っ張られて1つの建物についた。


「ここは?」

「永遠亭だよ」


 そういって、てゐさんは先に門を通って中に入る。


「師匠~。連れてきたよ~」


 僕も中に入ると、









 火の玉がいくつも飛んできた。


「え?」


 僕はすぐに横に飛んで火の玉を避ける。


「妹紅。そんな攻撃でわたしに傷をつけようなんて一生無理よ」













「まったく」


 わたしはため息をつく。嫌な予感がして妹紅の家に行ったらいなく、もしやと思い永遠亭に来ればすでに輝夜と喧嘩を始めていた。まぁ、アレが妹紅たちの生きがいらしいから下手なことを言えないのがつらい。


「おや?」


 てゐが帰ってきたみたいだな。

 ん? あれはアキラか? てゐのあとに入ってくる。

 そこに妹紅が火の玉を放つ。それを輝夜が避け、その火の球がアキラに向かって飛ぶ。


「まずい」


 人間のアキラがあんなものを当たったらただでは済まない。

 アキラは横に飛んで火の玉をいくつも避ける。


「おら!」


 さっきよりも巨大な炎の球を妹紅が作ってそれを輝夜に向かって投げる。輝夜はそれを軽々と避ける。


「妹紅。あなたの実力はこの程度だったかしら?」


 まずい。2人は気づいていないが、今の巨大な炎もアキラに向かっている。


「アキラ!」


 私が声をあげる。あれは回避が間に合わない。

 アキラのいる場所に炎が当たる。


「妹紅!」


 やっぱり止める!

 え? 冷気……?

 おかしい。妹紅の火の球であたりは燃えているのになぜ冷気?

 私は冷気が起きたところを見る。すると、アキラのいたところに髪の長い知らない女性がいた。


「危ない危ない。一瞬でも妖刀融合が遅かったら終わってたかも……」


 謎の女性はそうつぶやくと、水色の光に包まれ、光がおさまるとアキラが現れた。


「ふぅ」

「アキラ! 大丈夫なのか」

「あ。慧音さん。お久しぶりです」

「さっきの女性は一体?」

「僕ですよ。能力です」

「能力……。アキラは能力があるのか」

「1週間前にあることがわかったのです」

「なるほど。それなら、アキラ。あの2人を止めたい。手伝ってくれ」

「あの2人。何をしているんですか?」

「喧嘩だよ。殺し合いと言う」

「え?」

「心配するな。あの2人は不死なんだ。詳しい話は後でする。止めるのを手伝ってくれ」

「わかりました。どうすればいいでしょう?」

「殺しても大丈夫だ。と言うより殺して止めよう」

「本当に大丈夫なんですよね?」

「ああ。行くぞ、アキラ」

「はい。妖刀融合!」


 アキラが水色の光に包まれ、先ほどの女性が現れる。


「まずは遠距離攻撃で動きを止めます。氷符」


 アキラがスペルカードを取り出す。


「『ヴォーパル・アイス』」


 氷の剣がいくつもできて、それが2人に飛ぶ。


「「え?」」


 全くこっちを気にしていなかった2人に向かって氷の剣が飛ぶ。


「がっ」


 輝夜はそれをもろにくらって体に氷の剣が突き刺さる。


「なっ。慧音。邪魔をするの?」

「すまない、妹紅!」


 私は妹紅が氷の剣に意識を向かせていた間に妹紅に近づき、妹紅を蹴飛ばす。


「アキラ!」

「はい!」


 妹紅の首から下が、四角い氷に包まれる。


「妹紅。ここまでだ。全く関係ない人を巻き込んでいるじゃないか」

「え?」

「そこにいるアキラはお前の炎で燃やされるところだったんだぞ」

「そ、そうなの……?」

「何とか回避していたがな。だが、アキラの能力を使わなければ回避は出来なかったんだぞ」

「ごめん……」


 ふう。しかし、アキラの能力は氷か……。妹紅とは相性が悪いな。

 アキラがまたもや


「あら? 結局止めたのね」


 永琳が部屋から出てきて輝夜の元に向かう。


「久しぶりね。アキラ」


 永琳が輝夜に刺さった氷の剣を抜きながら言う。


「ふむ……。紅魔館で使っていた時より硬いわね」

「1週間ぶりです。永琳さん。そんなことわかるんですか?」

「ええ。大体わかるわ」

「アキラ。永琳と知り合いなのか?」

「はい。1週間ぐらい前に。能力があることが分かったときに会いました」

「なるほど」

「慧音。この氷抜けてもいい?」

「抜けられるなら抜けてもいいんじゃないか?」


 私がそういうと、妹紅の全身が炎に包まれる。そして氷が少しずつ解けていき、


「ぜ、全身から炎……?」


 アキラが後ずさりしながらつぶやく。


「やっぱりアキラにとって炎は天敵か」


 あれ? それなら。


「アキラ。どうやってあの時の炎を避けたんだ? 炎は苦手だろ?」

「苦手とは言ってないと思いますが……。強力な冷気で火の玉の威力を弱めて氷の壁で防いだんですよ」

「さすがアキラね。ところでウドンゲはどこ? 確かあなたの迎えに行かせたはずだけど?」

「ウドンゲ? ……ああ。鈴仙さんのことですか? 鈴仙さんは、てゐさんの落とし穴にはまって落ちて行ってしまいました。その後てゐさんに引っ張られてここまで連れてこられたので助けられませんでした」

「はぁ。なるほどね。まぁ、あの子なら何とか抜けてくるでしょ」

「で? 誰なの? 私を攻撃したのは」


 輝夜。生きかえったみたいだな。


「え? 本当に生きかえった。傷もふさがってるし」

「あなたね……。まあいいわ。永琳、お茶」

「はい」


 輝夜はそれだけ言うと、家に戻って行った。


「アキラはこっちに来なさい。診察を始めるわよ」

「はい」

「ああ。慧音、妹紅。お茶でも飲んでいきなさい。詳しい話聞きたいでしょ?」

「いいのか?」

「かまわないわよ。てゐ! お茶を入れて」

「わかった。そのかわり、輝夜と妹紅が喧嘩をしようとしたら全力を持って止める」

「よろしくね。私はこれから診察だから、終わるまで少し待ってて」


 アキラは永琳の後ろについていく。


「さて、お茶でも飲んでアキラ達を待とうか」

「う……うん」

文「アキラさんのスペルカード、紹介コーナー。第2回!」

霊夢「文。今回のスペルはなに?」

文「そうですね……。作られた順番にしましょうか。アキラさん。次何を作りましたか」

アキラ「え? 何も考えてなかったの? 次に作ったのって……。チャッフアイスだったかな?」

文「なるほど。ではそれで」

アキラ「説明できるほど知ってるの?」


氷符『チャッフ・アイス 改改改改』


文「え? なにこれ。なんで改が4つもついているの?」

アキラ「何度も改良をし続けたんです。40個ぐらい作ったかな」

文「なるほど。それで一番よかったのが4つ目なんですね」

アキラ「うん」

文「それで。これはどんなスペカなんですか?」

霊夢「なによ。何も知らないでこんなコーナー作ったの?」

文「え。ええ。まあ」

霊夢「確か、『チャッフ・アイス』は相手の弾幕を無理やり曲げる技ね。前に魔理沙と戦っていたとき、マスタースパークも曲げてたわよね」

文「おお。すごいですね」

霊夢「ただ、その曲げたマスタースパークは私の方に曲がってきたんだけどね」

文「あやや」

アキラ「マスタースパークは偶然だと思う。もう1回やれって言われてもできないと思う」

文「それ以上の改良はしないんですか?」

アキラ「もう疲れたのでいいです……」




文「さて。次のスペカは」

アキラ「え? 2つやるの?」

文「そうですよ。1回に2,3個紹介しないといつ終わるかわかりませんよ?」

アキラ「そんなに作ったっけ?」

文「それでは次は……。適当にこれ」

アキラ「ちょっ。勝手にポケットに手を入れてスペカ取らないでくださいよ」



氷符『アイス・ソード』



文「おお。氷の刀ですね。かっこいい」

アキラ「これはただの氷の刀だから何も話すことないですよ?」

文「え~? 相手の刀とつばぜり合いしたら爆発して相手を攻撃するとかないんですか?」

アキラ「そんなことしたら自分も爆発にあたるよね!?」

文「つまらないですね……。それではまた次回~」

霊夢「アキラ! 早くお茶いれなさい」

アキラ「霊夢。一言も喋らないと思ったら何縁側に座ってお茶待ってるのさ。自分でいれなよ」

文「アキラさん。私の分もお願いします~」

霊夢「文。あんた、もう帰んなさい。用事終わったでしょ」

文「おいしいと有名のアキラさんのお茶を飲んでみたいんですよ」

アキラ「静かに待ってたらいれるよ。騒いだらいれない」

文「わかりました! それでは、また次回~~」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ