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悪いことをしたらごめんなさいしましょう

遊園地編は終了です。



「いい加減に起きろおおお!!!!」


「ぐはっ!!?」

先輩のボディブローがベンチに座っていた僕の腹に突き刺さる。


「・・・・・・」


「オイ、榎本!さっきと違う意味で死んでるじゃねーか!!」


「知らないわよ。私は目を覚まさせてあげただけだもん」

そういって先輩はアイスを買いに行ってしまった。


「お前も早く起きろよ。また食らいたくないだろ?」


「ゆ、油断していたところに来たのでダメージが大きいです…」

ベンチから腹を押さえながら立ち上がる。

いつもは『来る!』って構えてるからいいけど、今回は意識飛んでたし…


「それもこれも無茶して乗るからだぞ?変な所にこだわらなければよかったのに」

確かに…何で僕は乗ってしまったんだろう…?


「でも、女子が乗れて男子が乗れないというのはかっこ悪くありませんか?」


「普通の女子ならな。だけどアレだぜ?」

言いながら後ろを親指で刺すこてっちゃん。でも…


「アレってなにかしら?ちょっと聞いてみたいわね」

先輩がいつものように黒いオーラを出しながら琥鉄先輩の後ろに立っていた。

ご愁傷様です。


「ふぉあ!?いたのか!?」


「私がこの5段アイスを買う間に陰口言おうなんて許せない!そんなやつは

成敗してくれる!!とお!」

アイスを上に放り投げ、妙なテンションで琥鉄先輩に正拳突きをする。


「がっ・・・・はあ!!!?」

そして後ろに立っていた僕まで被害が!?


「ふぎゃあ!」


ベンチが壊れ僕たちはベンチの後ろにある木にぶつかって停止した。


「まったく。そういうことは面と向かって言いなさい?」

いつの間にかまた手にアイスを持っている先輩。


「め、面と向かって言ったらこうなるだろう…が…」

あ、こてっちゃん気絶しちゃった。

しかも周りの人も見てるし。


「なんか不味いわね…。よし、逃げるわよ!彰くんはバカ担ぐ!!」


「えぇ!?先輩の方が力強いんですから担いでくださいよ!」


「私はこのアイスを死守しなくては!」

ふざけんな!と言いたいのを我慢しつつ、文字通りのお荷物を背負って走り出す。


おまわりさんあの人たちです。というこえが聞こえてくる。

なぜ遊園地におまわりさんがいるのかという疑問は後回しだ!


「コラー!君たちー!待ちなさーい!!」

警棒振り回して追いかけてくる警官。

てか振り回すなよ。危ないじゃないか。


「待てと言われて待つやつがいるかぁ!!」


「先輩!それ悪党のセリフじゃありません!?あと後ろの荷物が重くて

そろそろギブアップです!!助けて!!」


「私は5段アイスを一番上からきれいに順番に食べる使命があるから無理よ!」

それでよく先輩を見てみたら走りながら落とさないように、尚且つ一番上のみを

食べている!

なんでそんなのにこだわるんだよ!!!!


「どこまで器用なんですか!というか息は大丈夫なんですか!!?」


「ふむ。ふぁいふぉうふよ」


「せめて食べながら話すのはやめてください!って追いつかれてきたぁ!?」

この荷物をどうにかしなくては捕まってしまう!


「よし!囮作戦よ!!彰くんその邪魔なものをそこにおいて君は逃げなさい!!

私が囮になるわ!!!」


「でも!それじゃ先輩が!!」

迷わずこてっちゃんは振り落とす!!

ぐあっ!という声が聞こえた気がするが幻聴だろう。


「私はまだまだ余裕があるから大丈夫!なにより全部食べきってないし!!!」

妙に説得力があるのでそれに同意しておく。


「くっ…わかりました。それじゃ気をつけて!」


「さっきのベンチのところで待ち合わせましょう!じゃ!!」

先輩は右の細い道にそれてスピードを落としながら走っていく。

…なんかゆっくりアイス食べたいからに見えたが気のせいだろう。


僕は軽くなった体で全力でダッシュする!

運動部ではないが自転車通学なのでそこまで体力は落ちていない!!






―――――――――――10分後


「あ、せんぱーい!大丈夫だったんですかー?」


「あれ?ここさっきの場所よね?なんでベンチ直ってるのかしら?」

先輩はベンチに座っている僕を見て首をかしげる。


「千葉県某所の対応の早さですよ、きっと。それより無事だったんですね」


「うん。なぜか警官が追ってこなかったのよ。おかげできれいに食べられたけどね」

なんでだろう?諦めたら職務怠慢みたいなことになるだろうし…


「ま、気にしないでいいんじゃない?それより他のアトラクションまわろうよ!

まだジェットコースターしか乗ってないし」


「そうですね。せっかく来たんですし、楽しみますか」

僕は考えることをやめて先輩について行く。


そこから先輩と僕は絶叫系のアトラクションに乗らずに2人で遊園地を

満喫したのであった。




―――――――一方そのころ


「だから俺は被害者なんだって!!」


「君もあの子たちと一緒にいただろう。あの子たちが逃げてしまった以上、

君に責任を取ってもらうしかない」


「そんなああああああ!!!!!!!!」


哀れな琥鉄先輩はおまわりさんに捕まって怒られていたそうです。


久しぶりにオチがついた気がします。


次でGW編は終わりの予定です…たぶん…


終わるでしょう!きっと!


それではまた次回!

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