彰のSモード
居るかわからない待っててくれた人!遅くなってすみません!!
僕が目を覚ますと、前には茶色い毛らしきものが見えた。
なんだろうと思って起き上がると、僕の顔に乗っていたものが布団の上に移動する。
僕の上に乗っていたものの正体は猫だった。
ヤバい!可愛すぎる!!
くりくりした目がこっちを見てる!うわーお!なんかすげえ癒されるよ!!
1つ補足説明しておくと僕はかなりの動物好きだ。
ペットはいないけどね…
でもどうしたのかな?なんで猫がこんなところに居るんだろう?
僕が考え事をしていると猫さんがこっちを不思議そうに見ている。(僕にはそう
見えた!!異論は認めない!!)
「にゃあ?」
っ!!!?これはずるいよマズイよ反則だよ!!!
なんて可愛いんだ!!!もうその可愛さレッドカードものですよ!!?
朝からこんなことがあるなんて僕は幸せだなぁ…
僕が猫さんの可愛さに悶えていると扉の向こうからノックが聞こえてきた。
「中村様。お目覚めでしょうか」
堀さんの声だ。
「あ、はい。今起きました」
「朝食のご用意がもうすぐできますので琥鉄坊ちゃんの部屋でお待ちください」
おぉ!やった!ご飯だ!
「了解です!」
僕は元気よく返事をする。
「それでは失礼いたします」
そう言うと扉の前から堀さんの気配が無くなった。ま、気配なんて知らないけど。
僕は布団から出て、持ってきたバッグから着替えを取り出していく。
あれ?そういえば猫さんは?
不思議に思いあたりを見回すと、ランプの持つところを必死に捕まえようと
頑張っていた。
いやぁ『可愛い』の一言に尽きますなぁ。
いかん、爺くさくなってしまった。
着替えも終了したので琥鉄先輩の部屋に向かう。
猫さんはどうしようか迷ったが、ここに居ても問題はないと思い、そのまま
部屋を出てきた。
歩いて琥鉄先輩の部屋まで行き、ドアを開ける。
「おう、彰か。おはよー」
いつものごとくゲームをしている琥鉄先輩。
まだ7時なんだけどなぁ…
「おはようございます。何時からゲームやってるんですか?」
鍵で影を倒している琥鉄先輩に聞いてみる。
1もいいけど2もいいよね!!
つまり全部イイ!!!
おっとこれ以上はあのネズミに消されてしまう。
「何時から?えーっと、昨日お前らが寝たのが11時だから、そんくらいからか?」
さらっと言うニート。
「なんでオールしてんですか!?疲れたから寝るって言い出したのあなたですよね!?」
昨夜を思い出しながら言う。
「なに言ってんだよ。あんな風に言わなかったら至福の時がなくなるだろ?
お前ら来たせいで出来なかったんだから当然だ」
当然のように言い放たれた…
「当然じゃないよ!どこまでダメ人間なんだあんたは!!?」
「まだまだニートの道は長く険しい…だが!俺は極めるために走り続ける!!」
「その道は走るな!!オールして頭イカれたか!!?」
「お前ら、朝から何騒いでるんだ?」
あ、直人さんだ。
「直人さん、あなたの弟がダメ人間の道まっしぐらですけどいいんですか?」
「いいんじゃないか?もう間に合わないだろうし」
てきとーに流す直人さん。
「待てバカ兄貴!間に合わないってどういうことだ!?」
「その言葉通りだが?てか彩花は?」
興味がないみたいで華麗にスルーしながら辺りを見回す。
「おい!流すなよ!!お前の弟のことだろ!?」
「お前、自分のことだろ?俺よりもお前が考えた方がいいんじゃないか?
それに俺の頭じゃ考えても無駄だ」
直人さん…自分で言ってて悲しくないんですか…?
「俺は現状でいいと思ってるから考える必要がねぇんだよ!でも確かに
兄貴の頭じゃ無駄だな。悪かった」
認める琥鉄先輩。
「その態度の方がよっぽど酷い気がするんですけどいいんですか二人とも!!」
「「これが普通だ」」
そんな声をそろえて言わなくても…
こっちが悲しくなってくるじゃないですか…
「おはよう…」
ちょっと落ち込んでると先輩が入ってきた。
「おはようございます。って大丈夫ですか?なんかキツそうですよ?」
「朝はちょっと…執事さんに起こされちゃったからまだ眠くて…」
その言葉を聞いたとたん直人さんが反応した!
「なんだと!?堀め!!俺が起こすはずだったのに!!!」
「いや、それやったら直人さん殺される気がするんですけど」
さりげなく忠告しておく。
やっぱり僕って優しいね!
「彰くん?どーゆー意味なのかなぁ?」
はっ!これって自滅じゃね!?
「いや、女性の寝顔を見たらそのくらいの罰が後で待ってますよという意味で
直人さんに注意してあげたんですよ!女性って寝てるところ見られたくないもの
じゃないですか!!」
必死に説明して助かろうとする僕!
「ふ~ん、まぁいいわ」
納得してもらえたみたいだ。言った本人が言うのもなんだけどさっきの
言い訳のできはなかなかじゃないかな?
危機は脱したぜ!
あぁ…僕のキャラが崩壊していく…
「それにしても堀さん遅いわね…ご飯ができたっていうから起きてきたのに」
そういえばそうだ。
どうしたんだろう?
「申し訳ありません。只今お持ちしました」
うおっ!堀さんって神出鬼没のスキルをデフォルトで持ってるのか!?
そういえば借金執事も言ってたような…?
「堀ー?なんで遅かったんだー?」
ゲームしながら聞く琥鉄先輩。
「私が中村様と榎本様を起こしに行った際に直人坊ちゃんがつまみ食いで大体の
食事をたいらげてしまったものですから」
え…
逃げようとする直人さん
それを捕まえるこてっちゃん。
呼び方?そんなの気にしない!
「珍しく朝なのに『腹減った』って言わないと思ったらそういうことか…
言い訳は何かあるか?」
「あんなに美味そうな飯が悪いんだ!」
「あくまで自分は悪くないと。そう言うつもりですか?」
僕?オコッテナイヨ?
ただちょっとした楽しみを遅れさせられたことに対して気分が悪くなっただけ。
だからちょっと責める。
「そうだ!!」
言いきる直人さん。ある意味すごいね。
「それなら堀さん。これから直人さんの食事はドッグフードにしてください」
「な!?」
驚愕の表情になった直人さんは少し面白かったり(笑)
「そうだな。美味そうで食べちまったんなら仕方ねぇ。美味そうに見えないやつを
飯にするしかねぇよな。ということでこれから兄貴の食事はドッグフードな。
あ、あと干し草と水もつけてやるよ」
「すいませんでしたあああああああああああああ!!!!!!」
お?土下座か。
だが久々の獲物を僕が許すわけないだろう?
怒りもあったりするしね。
「なにが?なんで謝ってるんですか直人さん?」
「俺らは兄貴の飯を変えようって言ってるだけであんたが謝る理由はない気が
するぞ?」
こてっちゃんも乗ってきた。
先輩は眠くてソファでウトウトしてるしツッコミが居ないよ?
どうする直人さん?
「いやわかんないけど謝らせてください!てかホントごめんなさいすいません
もうしません!!!!」
「っていわれてもね?どうする彰」
「直人さんになにかやってほしいことは皆さんありませんか?ほら、先輩も
起きてください。直人さんになにしてほしいですか?」
僕のSモードは止まらない。
「えっ?彰、お前許さないの?」
どうやらこてっちゃんはさっきので許すつもりだったらしい。
朝、猫さんと戯れていい気分になっていたのをこの男が壊したんだ。
そんな簡単には許さないさ。
「んー?ご飯ー?」
むくりと起きた先輩は堀さんの持ってきたご飯を見る。
くっ!先輩のご飯タイムを更に遅くすれば僕にも被害がっ!!
…しかたない。諦めよう。
「まぁいいです。早く食べないとご飯冷めちゃいますしね」
そう言ってテーブルの前に座る僕。
あれ?ホントに今日の僕おかしい気がする?
…ま、いっか!
なんかちょっとスッキリしたし!
でも琥鉄先輩と直人さんの目がなにかを恐れているように見えるけど
気のせいだろうか?
(おいこてっちゃん!彩花が眠くなかったら俺は死んでいたぞ!!彰が
あんなに怖い奴だと俺は知らなかったぞ!!)
(俺だって知らなかったんだよ!榎本の次に怖いかもな…これは迂闊に
怒らせたら大変なことに…っ!)
「琥鉄センパーイ、直人さーんご飯冷めちゃいますよー」
「「はい!!今行きます!!」」
「なんで敬語なんですか?」
「いや、気にしないでくれ!ほら早く飯食うぞ彰!!」
そういって僕に皿を渡す。
ちなみに今日の朝ごはんは堀さん特製の和食でした!
おいしかった~(*^_^*)
でもやけにご飯中の視線が気になった僕であった。
まず、更新が遅れたことについて。
忙しすぎて体がついて行きませんでした…
これからもそうなると思うので更新はかなり間があくと思います。
あと、もうちょっと彰でいじっていたかったけど出来なかった・・・
さて、今回の話で彰の性格が少しかわったような気がしないでもない?
作者はめんどくさい言い回しが大好きです♪
いつになるかはわかりませんがまた次回!!