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カラこもり

作者: 仕神けいた

すいませんm(_ _)m

先に謝っておきます。

思いつきのままに、推敲もなしで書き連ねたのでストーリーになってないと思います。ご容赦ください。(推敲と書き直しは時間をみてやる予定なのですが……)

 床も壁も、ただ一つの単語で埋め尽くされていた。


殺す……殺す……殺す  殺す 殺す 殺す 殺す 殺す

 殺す 殺す 殺す 殺す  殺す 殺す 殺す 殺す  殺す 殺す 殺す 殺す  殺す……


 真っ赤に染まった壁床に、ごろんと転がる碧眼の少年。

 いつからここにいたのか、生まれたときからいたのか。

 狭く、暗く、乾いた部屋。

 一体何でできているのか。

 窓は一つもありはしない。

 なのに、床と壁は赤く見えていた。

 少年の瞳は青く輝いていた。


――憎しみの色だね


 声がする。

「名もなく、親もなく、言葉を知らない君。さあ、君の声を聞かせてごらん」

 声に応えて少年は起き上がる。

 磨り減った両手の先は、再び真っ赤な言葉を刻む。


「……殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す……」


 少年は、ただひたすら刻んでいった。

 たった一つ与えられた『殺す』という言葉を唱えながら。

 頭に響く声のままに、一つ覚えの言葉のままに。


 彼は言葉を持たずに疑問を持つ。

 それはやがて不快となり、時を経て、憎しみへと変わっていく。

 憎しみへの連鎖を覚えてく。

 憎しみだけを憶えてく。


 無心とも夢中とも違うその行為。それはまるで狂気にみえた。狂気がつくった輪廻にみえた。



「叫びも知らない、慟哭もわからない、君はただただ刻むだけ」


 声がする。頭のどこかで声がする。


「さあ、たくさんたくさん憎んでおくれ。

 僕一人だけを憎んでおくれ。

 君には僕しかいないんだ。

 僕にはここしかありはしない。

 君は僕を殺すんだ!」


 こだまするように、少年の頭に響き渡るように声は叫び、そして消えてった。


 夜も朝も昼もない。

 空も大地も海さえない。

 周りは暗く、そして赤い。


 少年の動きがぴたりと止まる。

 碧い眼は、ごろんと寝転がってゆっくり閉じた。


 声が聞こえてくることを、ずっとずっと待っていた。

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