《好きな事だけやればイイ》
「嫌いな事でもちゃんとやりなさい」
「頑張りなさい」
…などと良く聞くが、俺は昔っから頑張らなくて良いと思っていたし、嫌いな事や自分が好きでない事は一切やらなくて良いとも思っていた。
そして、その気持ちは、今もずっと変わらない。
小学校1年生の時、クラスでずっと1位だった。
べつに努力はしていない。
怠けてもいなかった。
先生が言う事を当たり前に聞き、当たり前にやっていれば1位になっていた。
初めこそ嬉しかったものの、なんか飽き出し、小2でクラス代えがあり、一瞬で俺の経歴が奪い去られた気がし、ヤル気が無くなり、勉強を諦めた。
なんか競争率激しくね?と、いう難しい言葉は知らないまでも、その様な事を何処となく思い「やーらない」と考え、実際にやらなかった。
「勉強はしなかった」
「やらなかった」
…等と、よく言うヤツはいるが、実際には全くでは無いのだ。
なんだかんだでやっているのである。
俺は本当にやらなかったし、敢えてやらなかった様な部分もある。
だからといって授業中何もしなかったわけでは無い。
休み時間の企画を考えたり、絵を書いたり、楽しい事や、面白い事、くだらない事を沢山考え、感性を磨き続けていった。
つまり修行をしていた。
勉強はバカがやるものだと頭から決め込んでいた。
見事成績は悪くなり、親では無く、おじいちゃんとおばあちゃんに叱られた。
俺の親は叱らない。
俺の親はイイヤツである。
とっくに離婚はしているが、それぞれに味があって、ケッコーイイヤツラだと思っている。
父親が近くにいれば、もう少しビシッとした人間になれたかもしれないが、いなかったので仕方がない。
ガキの頃から、力で抑えれる人間がいなけりゃ、そりゃー好き勝手にするわけである。
勉強もしなければ、変な代表みたいなものだけは必ず立候補し、学校の非常ベルを押し、教壇にヘビの死体を置き、先生に殴られ、中2の理科のテストでなんとなく聞き覚えのある[アルカリ性]という文字だけを全部の空欄に埋め、2点を取り、また先生に殴られては、学校へ行かなくなり…と、思ったら昼から来ては給食を食べて早引きしたり、と、とりあえず好きな事だけやればいいのである。
そのくらいで丁度良いのだ。
色んな事を意識しなくとも、頭が良けりゃー、勝手に学ぶし、学びたいとも思ってくると、俺は思うわけである。