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テイマー忍者 〜ソロ忍者は従魔と共に駆け回る〜  作者: 花屋敷


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ソリは楽しいのです

 セーフゾーンから自宅に戻って少し休んでから端末をみると情報クランのメンバーが雪原の街にいる。クラリアに連絡を入れてから俺たちも雪原の街に移動した。ポンチョを着ているのでクルミはフードの中だよ。


 雪原の別宅に着くと、トミーとクラリア、そして隣からスタンリーとマリアもやってきた。ちょうど今日の活動が終わったタイミングだったそうだ。


 庭に出るとクルミがフードから外に出てタロウ、リンネらと一緒に雪の上で遊び出した。本当に雪が好きだな。


「セーフゾーンを見つけたよ」


 4人がテーブルに座ると俺はそう言って今日見つけたセーフゾーンの話をする。同時に周辺の敵のレベル、そして雪男が神魂石をドロップしたことなどを4人の前で話をした。


「森の中の雪男のレベルが112、113となるとタクくらいしかまだ行けないな。俺たちでもギリギリだろう」


 彼らのレベルは108だ。装備の強化があるので実質レベルは110あるかないか。ただ視界が悪いのでその分を差し引かないと、とか言ってる。


「神魂石は前のエリアと同じだった?」


「雪男を倒していたら、全部で3つ出たんだよ。白、赤、緑。これだけ見ると前のエリアと同じだね」


 聞いてきたクラリアに答えるとテーブルの上にドロップした3つの石を置いた。見ている4人が前のエリアの石と同じだと言っている。


「北門を出てひたすらにまっすぐ北上すればいいんだな。それで何時間かかった?」


「途中ソリに乗っていたけど森まで3時間半ちょっと、森に入ってからは敵を倒しながら歩いて1時間。もし全部歩いて移動したら7時間以上はかかるかもしれない。戦闘するともう少しかかるだろう。森の中に入って真っ直ぐ行くと柵に囲まれた小屋があってそこがセーフゾーンだった。ただ小屋に転送盤はない」


 セーフゾーンなら転送盤がないのは分かる。と言っている4人。


「それにしても遠いな。途中での戦闘が長引くと連続ログイン制限近くまでかかるかもしれない」


「雪男が弓と魔法を撃つのはいやらしいわね。やっぱり110は必要かも」


「安全を見たらマリアが言う通りで、こっちのレベルを110まで上げる必要があるだろうな」


「そう考えたら東西の洞窟を起点にして活動をすると、ホワイトウルフで110まで上げられるんだよね。よく考えていると思わない?」


 ホワイトウルフのレベルは最高で110で、それ以上のレベルのウルフは見ていないそうだ。その代わりに複数体が出てきている。それを相手にして110まで上げてから北門から北上して森を目指す。運営が考えている攻略方法はこれだろうと言う4人。


「セーフゾーンは見つかった。今度はそこからどこに向かえば次の街があるかだな。それと必要レベルだ」


「装備が115からだから、115に上げて次の街、となると118から120程度のレベルは必要になるかも」


 攻略クランの2人が話をしている。情報クランの2人もそれ位のレベルは必要になるだろうと言っている。


「118ならタクなら行けるんじゃない?」


 今の俺は106だ。12足したら118になるっちゃなる。


「足し算ならそうなるけどさ、急いで行っても115装備がないんだから苦労するんじゃないの?」


「まあね。私も足し算したらこうなるって言っただけだから。いずれにしても今の雪原の街でしっかりとレベルを上げて装備を更新してからの話だよね」


 その通りだと思うよ。


 彼らも自分たちで森の中にあるセーフゾーンを見つけると言う。その方がより詳しい情報を取れるだろう。なんと言っても俺たちはソロだし、ソリに乗って移動したからな。


 

 最近はずっと雪原街の北門から外に出て活動をしている。タロウがソリを引くのが楽しいらしく、雪が多いエリアに行こうと言うんだよ。どこで稼いでもいいので従魔の好きにさせている俺。


 北門から出て雪が多いエリアになるとソリに乗ってその辺りを走り回ってウルフを倒しまくっているとレベルが上がって107になった。レベル99でこのエリアにやってきて、次の装備が115から、となるとようやく半分に達したってことかな。


 夕方にクランの活動を終えたトミーが自宅にやってきた。情報クランと攻略クランのパーティが110になって今日森の中のセーフゾーンに無事に到達したそうだ。


「正直110になっても簡単じゃなかった。しかも移動に結構時間を食った」


「雪男は白いので見つけにくい、その上、森の中からいきなり遠隔攻撃をしてくるからな」


「いや、その通り。なので森に入ってから1時間以上かかったよ。これはスタンリーらのパーティも同じだったらしい」


 周囲を警戒しながら進むのと、戦闘になった場合遠隔攻撃を続けられるので討伐に時間がかかる。俺たちならタロウがダッシュして敵に攻撃を加えられるが普通のパーティは自分たちが近づかないといけない、その間に数発の魔法や矢を受けたり、交わしたりすることでタイムをロスする。


「森の中の雪男から赤色の神魂石がドロップしたよ」


「おお、これで決まりかな?」


「そうなる。ウルフからドロップしたという情報はないんだ。なので雪男から上のレベルの敵、魔獣ということになるだろう」


 彼らはすぐに次の街ということは考えていなくて森の中にあるセーフゾーンを起点にしてそこでレベルを上げる作戦らしい。セーフゾーンならログアウト、ログインができるからな。腰を据えてやるってことだろう。


「主はどうするのです?」


 俺の膝の上に乗って黙ってトミーとのやりとりを聞いていたリンネが言った。


「俺はセーフゾーンを起点にするつもりはないよ。自宅の畑の見回りもあるし、工房にもいかないと行けない。なので基本は今までと同じかな」


「分かったのです。タロウとクルミとリンネはいつも主についていくのです」


「頼むよ」


「相変わらずタクの従魔達は優秀だな」


 リンネの話が終わるとトミーが言った。


「かなり助かっている。それは間違いないね」



 情報クランがセーフゾーンを見つけたと公開した。ただ周辺の森の中にいる雪男のレベルが112、113であることと、移動にかなり時間がかかる事を同時に公開したので、今雪原エリアではとりあえず110までレベルをあげようという流れになっているらしい。情報クランは神魂石についての情報も同時に公開していた。


 プレイヤーの間では新しい情報で盛り上がっているそうだが、こっちはマイペースだよ。午前中は自宅、午後は外。基本このルーティーンを崩さない様にしている。


 ソリで雪の上を走るのは飽きないらしく、午後になるとタロウが尻尾を振って寄ってくるんだよ。


「雪の上でソリに乗った主を引っ張る時間なのです」


 そう言われたら今日は止めようとは言い辛い。それに正直自分自身もソリに乗るのは楽しいんだよな。よし、行こうぜ!となるんだよ。


 この日も北門を出るとタロウにまたがる、そのまま雪が積もっているエリアに着くとタロウに胴衣を着せてソリをつける。雪原エリアをソリで走り回ってウルフを見つけると戦闘だ。


 こんな調子でタロウに付き合っていた、いや皆で楽しんでいたらレベルが上がって108になった。クルミの身体は光らないが問題ない。タロウとリンネはレベルアップ分は強くなっている。


「主、この調子でどんどん強くなるのです」


「ガウ」


 レベルが上がって敵を倒す時間が短くなった。森の入り口までソリで移動してからは歩きながら森の中にいる雪男の獣人を相手に経験値稼ぎをする。気配感知があるタロウとリンネが早めに敵を見つけてくれて攻撃してくれる。木のダンジョンや港の街の北側にあった大森林と同じでこの場所がきついという気はしないんだよ。完全に従魔頼りだけどね。


 雪男を倒しながら森の中を進んでいるとセーフゾーンが見えたのでそこで休むことにする。中には誰もいなかった。皆外で経験値を稼いでいるのかな。


「ここでしっかりと休んだら自宅に帰ろうか」


「ガウ!」


「タロウがソリに乗って街の近くまで行こうと言っているのです」


 リンネが言うと床の上で横になっているタロウがその大きな体を俺に擦り付けてきた。クルミもソリに乗りたいのか床の上で俺を見ながら何度もジャンプしている。


「リンネはそれでいいのかな?」


「はいなのです。ソリは楽しいのです」


 ということで小屋から森を抜けてソリに乗って街の近くまで帰ってきたよ。帰る途中、森の中で雪男を倒したら神魂石がドロップしたから良しとするか。何より従魔達が喜んでくれるのが一番だよな。


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