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レベル25制限 その2


 翌日、午前中の早い時間に25制限に挑戦、その時はアイテムはドロップしたけどNQの素早さが上がる腕輪だった。アイテムが出たのは嬉しいんだけど、狙っている従魔のスカーフじゃない。ちなみに戦闘時間は25分ちょっとと少し早くなった。慣れてきたからかな。

 

 一旦自宅に戻って工房で合成をし、午後の遅い時間に俺たちは再び25制限のNM戦に挑戦するために試練の街に飛んだ。試練の街の郊外は第二陣のプレイヤーが集まっては転送盤に乗って消えていく。トリガーが要らない、お手軽に挑戦できるってことでこの25制限のNM戦の転送場所は賑やかだ。周りにいるプレイヤーがこちらをチラチラと見ているがその視線にも慣れたよ。中にはタロウとリンネやクルミに声をかけてくる女性プレイヤーもいて、その度に尻尾を振ったりして愛想がいい。スクショを撮っている人もいる。主役は従魔達で俺じゃないのは知ってる。


 転送盤の近くに来ると、タロウが身体を寄せてきた。その背中を撫でながら言う。


「今日、スカーフがドロップしなくてもまた挑戦するからな」


「ガウガウ」


「タロウが今回は出そうだと言っているのです。リンネもそう思うのです」


「お前たちがそう思うのなら期待しよう」


「任せるのです。主は一番なので叶わないことはないのです」


 俺の頭の上から言っているリンネ。相変わらずの俺推しだよ。肩に乗っているクルミもぴょんぴょんと跳ねている。そうだそうだと言っているのか、それとも気合いを入れているのか。いずれにしても従魔達が気合い十分なのは伝わってきたよ。


「よし、行こう」


 俺たちは転送盤に乗った。


 3度目になるとすっかり慣れたものだ。クルミもしっかりと自分の仕事をしてくれる。タロウとリンネは言わずもがなだ。


 25分程で無事にNMの大羊を2体倒すことに成功した。宝箱の中のものを端末に収納すると再び試練の街の郊外の自宅に戻ってきた。


「おっ、あったぞ」


 端末を見るとしっかりと従魔のスカーフが入っていた。それ以外に神魂石もあるけど今はこのスカーフがあったことが嬉しい。


「やったーなのです」


「ガウガウ」


 リンネとタロウが大喜びしている、一番喜んでいるのがクルミだ。その場で何度もジャンプしては空中で一回転している。3回目の挑戦で出たのが早いのか遅いのかは分からないけど、これで従魔達が全て同じスカーフを身につける事ができる様になった。


 タロウとリンネが急かすので早速クルミのスカーフを青の従魔のスカーフと交換する。


「これで皆同じスカーフだ」


 尻尾をブンブン振って喜んでいるクルミを抱きあげて背中を撫でてやる。


「クルミも皆と同じスカーフをしたかったものな」


「主、でかしたのです」


「ガウ」


「皆が頑張ってくれたからだよ」


 ランとリーファもクルミの新しいスカーフを見て喜んでくれて、空中で歓喜の舞を舞ってくれた。とりあえず肩の荷がおりたよ。クルミのスカーフの件は気になっていたからね。印章NM戦に挑戦するしかないかなと思っていたけど、キャンペーンでこうやって入手できてよかった。


 そろそろ落ちようかなと思っていると連絡がきて、しばらくするとクラリアとトミーがやってきた。彼らも今日の仕事が終わったところで、フレンドリストを見ると俺が自宅にいるのでやってきたらしい。


 家に来てクルミの青色のスカーフを見たクラリア。


「従魔のスカーフね。25制限のNM戦で出たの?」


 クルミを見ていた視線を上げて聞いてきた。


「そう、3回目の挑戦で出たよ」


「あとは何かアイテムが出た?」


 聞かれたので素早さが上がる腕輪のNQが出たという話をする。彼らはNM戦でのドロップも情報として公開しているので、そのリストに従魔のスカーフを追加すると言っている。NM戦のドロップ品リストはプレイヤーの間でも好評で、プレイヤーがリストにないアイテムが出るとその情報を買い取って新たにリストに加えているそうだ。


 聞いたらNQだがさまざまな腕輪が出ているんだよ。素早さ、力、魔力、遠隔命中。いずれも、そのジョブのプレイヤーにとっては役に立つアイテムばかりだよね。


「無制限戦はやってるんだろう?」


「してる。HQの装備が出るからな。俺たち以外にも多くのプレイヤーが挑戦しているよ」


「ただ、聞いてみると勝率は5割から6割くらい。やっぱりこちらのレベルと装備が揃っていないと簡単じゃないのよ」


 彼らはレベル78で挑戦して今は79になっている。他のプレイヤーは75とか76で挑戦しているらしいが、そうなると勝利するのは簡単じゃないそうだ。情報クランは最低でも77のレベル以上が推奨されるという情報を出している。そのせいか、最近では港の街の周辺でレベル上げをするパーティが多いらしい。HQの装備が出るとなったら皆のモチベーションが上がるのは分かるよ。


「タクなら76でも余裕でしょうね」


「従魔が優秀だからな。25制限も終わったし、そろそろ無制限に挑戦するんだろう?」


「そのつもり、スタンリーにも言ったけど声かけてくれたらいつでも参加しますよ」


 聞いたら攻略クランと合同で合計5戦したらしい。当然彼らは5戦5勝だよ。ドロップは一部重なっていて、新しく増えたのはハンターのDEX特化装備、ウォリアーのSTR特化装備、マスターモンクのSTR装備、そして魔法使いの魔力量アップ特化装備だそうだ。聞いている限り上忍の装備はまだドロップしていない。


「無制限戦に勝利した他のプレイヤーに聞いても上忍の装備は出てないわね。今言った装備と以前に出た装備が結構出ているの。まぁ偶然だとは思うけど」


 プレイヤーが多いジョブの装備が出やすいとは考えていないそうだ。基本ランダムで選んでいるはずだという二人。自分自身もそう思うし、そう信じたい。


 情報クランは攻略クランと合同で20名で無制限に挑戦している。良い装備が出ることもあり、2つのクラン合同での挑戦がメインになる。俺は彼らの人数が揃わない時に参加することになった。一度はやってみたいと言うと当然俺たちとも挑戦することを考えているのだと言った。


「私たちと攻略クランで挑戦した時に上忍の装備が出たらタクに差し上げようと言う話をスタンリーらとはしているのよ」


「いやいや、買い取らせてもらいますよ」


 俺が言ったが彼らは金はいらないと言っている。


「海のエリアまで来ている上忍はタクだけだしな。それに普段から世話になっている」


 世話をしているという自覚はないので、もし上忍の装備が出たら俺は買い取るつもりだよ。キャンペーン期間中に何回挑戦できるかな?彼らは彼らで挑戦するだろうから何度も挑戦できないと思っていたところにこの話だ。装備はもちろん欲しいけどNM戦に挑戦できる事の方が嬉しいよ。従魔達もNM戦は大好きだし。


 世話をしているという自覚はないが、この提案は助かる。キャンペーン期間中に何回挑戦できるかな?彼らは彼らで挑戦するだろうから何度も挑戦できないと思っていたところにこの話だ。ありがたや。


「明日からどう動くんだい?」


「島に渡って釣りとダンジョンでレベル上げ。そっちは?」


「陸側でレベル上げと新しい街の探索、合間にNM戦。キャンペーン中はずっとこんな感じだろうな。ここでできるだけレベルを上げておきたい」


 攻略組としてはそうなるだろうな。攻略は彼らに任せて俺は経験値稼ぎはもちろんだけど、それ以外に釣りや合成をするつもり。色々と楽しまないとね。


「次の街の目処はついているの?」


「おそらく西の山裾のどこか。西にセーフポイントがあったでしょう?あともう1つあってから次の街かなという話をしているの。1つ目のセーフポイントから西の山裾まではまだ相当距離がありそうだからね」


 情報クランは経験値稼ぎの場として西のセーフポイントから西を攻めていく予定で、攻略クランは西のセーフポイントから北西を攻めるそうだ。手分けして広い範囲を探索することで次の街、あるいは次のセーフポイントが見つかれば、次はそこを起点に西の山を目指すという。もちろんダンジョン攻略も並行してやるそうだ。


 明日からまたがんばりましょうと言って二人が帰っていった。俺たちも明日から島に渡って頑張るぞ。



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