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アマビエさん、暗算する
「じゃあ、この日数で作りますね」
「待って」
急に薬局長が現れた。
「残ってる薬はいくつありました?」
「どちらも六十くらいだった」
アマビエさんは、器用に指を折ってみせた。
「一日三錠飲むとして、六十なら二十日くらい……いつもの七十日にちょっと足りませんが、それでもいいですか?」
「困る」
「では、少し長めにしておきましょう。先生に聞きます」
アマビエさんの眉間に皺が寄ったが、薬局長のとりなしですぐに消える。
【薬局あるある】調節しすぎて足りなくなってしまっては困るので、少しだけ余裕を持たせるのがおすすめ。




