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【番外編】アマビエさん、元気出して
アマビエさん、うなだれたまま交代した。短い付き合いだったが、情がうつっている様子だ。
(こりゃ、社長のおばあちゃんから離れるのは無理だな)
アマビエさんが、早々に僕らの前からいなくなる可能性はない。そうわかって、僕はどこかほっとした。
「ほら、元気出して。飴なめます?」
「うむ……」
アマビエさんは他の人のプレイを後ろから見守っていたが、何回見ても妖精が消えるシーンではさびしそうにしていた。
「あのキャラ、死んだんですか?」
「まさか。ゲームが進めば、また来ますよ」
事務の子に聞かれたので、僕は淡々と答えた。




