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【番外編】アマビエさん、注目されたい
「良かったですねえ。で、そちらは?」
「クタベと申します」
「別名、白沢さん」
「あなたが! お目にかかれて光栄です!」
センセイの頬に赤みがさした。アマビエさんが渋い顔をして小石を蹴っている。
「これ、うちのサークルの出版物です。クタベさんもこういう感じでグッズになりませんか?」
「あら、いいじゃない」
「ありがとうございます!」
本物から許可が出た。この前さんざん考えていたトリオ構図が無駄にならなくて、喜ばしい限りである。
「あなたがセンセイ? 今日お世話になるっていう」
「しますします」
「じゃ、これ。少しだけど」




