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【番外編】アマビエさん、他の楽しみも知る
「美味しいでしょう?」
「……まあまあ。食えなくはない」
「こういうものも楽しむと、より食事は美味しくなりますよ。通の食べ方ってやつです」
「ツウか」
「ツウです。クタベさんは薬草にも造形が深いですからね、野菜を怖がってたら勝てませんよ」
よく考えたら理屈になっていないが、クタベさんに対抗心を持っているアマビエさんにはこれが大変よく効いた。
「お、春菊も食べてるじゃないか。感心感心」
「勝つ」
「はいはい。ちゃんと食べたら、最後にアイスクリームあげるからね」
アマビエさんの頑張りもあって、結局鍋の材料は全て空になった。




