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【番外編】アマビエさん、満足
「炒飯、お待たせ」
少し遅れて飯も届く。アマビエはそれにも食らいついた。
「豊作は十年続くであろう」
「大変美味しいと言っています」
「……ありがとうございます」
無事にアマビエは食事を終えた。
「薬剤師、店選びうまいな」
「あ、昇格した。一人前うんぬんはどこ行ったんですか」
「また連れてこい」
「予定が合えばね」
そんな会話をしながら、二人(?)は帰っていった。
「あれ、また来るのかあ」
「お客さんだよ。失礼言いなさんな」
「え、かわいくないですか? 私、描いてみたい」
閉店時、こんな会話が交わされていたことを彼らは知らない。




