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【番外編】アマビエさん、天才型
僕たちが将来のビジネスチャンスの話をしている中、アマビエさんはずっと顔を上げなかった。
「アマビエさんからも何か意見、あります?」
「ない。なぜなら、アマビエだから」
圧倒的強者の意見であった。
「アホか貴様……」
アマビコさんがため息混じりに言う。
「本当の天才ってこういうこと言うんですよね」
センセイが肩をすくめる。
「……気が抜けたな。飯にするか」
アマビコさんも諦めて、メニューを手に取った。僕もアマビコさんの頭の上から、何があるか観察し始める。
「季節ものは、ちゃんことブリか……あ、アマビエさん、もっとゆっくり」




