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アマビエさん、調査する
「どうやって作っている」
「ああ、これは見てもらった方がわかりやすいですけど……」
通常なら、関係者以外を調剤室に入れるのは絶対ダメだ。僕が思案していると、降りてきた薬局長と目が合った。
「どうしたの?」
「実は……」
経緯を説明した僕に、薬局長はあっさりうなずいた。
「いいんじゃない。アマビエさんだし」
許可が下りたので、アマビエさんを調剤室(二階)へ連れていく。
「悪霊退散・悪霊退散・悪霊退散」
動いている分包機に向かって、アマビエさんが威嚇を始める。敵だと思ったようだ。
【薬局あるある】意外とメカが多い調剤室。




