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Plant planet ~最強の武器は植物でした~  作者: 花速 雪音
序章 学園とカンザクラ
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第一話 日常と変化

初投稿です。

至らない点もあると思います。



「あーあ、どうせだったらもう少し派手なスキルが欲しかったなぁ」


 ついこの間、学校を卒業した俺は授かったスキルに不満がある。

 首席卒業して期待のかかっていた俺が得た固有スキルがあまりにも微妙なものだったからだ。


 この世界では16歳になる年に神殿でスキルを授かることができる。たいていスキルは二つから四つであるが、200万分の1という確率で自分だけのスキル、「固有スキル」を授かることができる。


 そこで優秀な人材を育成するため10歳の年になると、王都から使者がやってきて潜在能力鑑定を受ける。この鑑定で陽性反応が出ると5年間王立の特別育成学校に入学することができるのだ。


 というかね、俺がもらった植物魔法はレベル1でできることが光合成と植物操作だけってどういうことだよ。植物操作なんてもはやそこらへんの草をうねうねすことくらいしかできないぞ。そりゃあやる気もでないわ。


 そうはいっても授かったものだし仕方ないなとそろそろ割り切らなければならないが、気持ちも乗らない。だからこうやって真昼間から学園の敷地内の芝生でゴロゴロしてるわけだが


「またさぼってるのか。 飛んだ笑い物だな、首席さんよ。 ま、せいぜいハズレスキルとしてこれからを生きて行くんだな」


 しばらく日光浴しているとをしていたら声が聞こえてきた。

 今煽って来たのは同級生にして公爵家の次男、ラルフド=シャコバである。後ろに取り巻きを数人連れてるな。どこか行くついでに俺を見かけたから構ってきたのか。


「ちょっとラルフ! そんな言い方ないでしょ。ロイもロイで何か言い返しなさいよ! というか私達卒業したけど仮にもまだ学生なんだから勉強したらどうなの?」


 別のほうから聞こえてきたこの声の持ち主はネネというやつで、学園内では比較的少ない平民の出身だ。銀色の髪を持つ彼女は学園内で人気が高く整った容姿を持っている。

 この学園ではルールとして家名や地位等は関係ないため、平民と公爵が上下関係なしにも話している。


 平民が少ないのは固有スキルには遺伝性があるという説があるからだが、詳しくはわからない。


 ところで卒業したのに学生とは、と思うがこの学園では5年間の教育の後、スキルを授かりそのスキルについての研鑽や、就職活動などを行う期間が1年設けられている。俺たちはちょうどその時期なんだ。


「今、スキルの練習してるじゃん。ほら、光合成中。俺頑張ってる」

「私が言ってるのはそういうことじゃなくてねぇ」


 だってスキル使えるのこれくらいしかないし……


「ところでネネはなんのスキルもらったんだ? 確かお前も固有スキル貰ってたよな?」


 潜在能力があるといっても固有スキルが発現するとは限らず、その発現率は50%を下回る。つまり発現してないやつにこの質問をするとただの嫌味になるわけだが、1つの学年に34人しかいないこの学校で固有スキルを持ってるかどうかはだいたい広まってる。


「んー教えてほしいー? そうかそうか。でも教えない! ほら、戦う時に情報があると不利になっちゃうし」

「ははっ、なんだよそれ。俺はそんなこと気にしないけどな」


 俺の質問に笑いながらそう答えるネネ。

「ああ! わたしそういえば先生に呼ばれてたんだった。またあとで! じゃあね」


 せっかく会話をつなげたのにネネは走って行ってしまった。

 ラルフドもいつの間にかいなくなっていた。辺りはまた静寂に包まれる。


 さて、誰もいなくなったし光合成の続きでもしますかね。


 っと、お? リングが光ってるぞ。

 このリングは魔法道具と呼ばれる物の内の一つで、普通ステータスボードを通さなければ見えないステータスが簡易的に情報として見れる。しかも便利なことに、レベルアップしたら光って知らせてくれる。学園では一人1つ支給されてるものだ。


「光ってるということは――」


 ステータスボードを開いた。透明な板に書かれた文字は



 ―――――――――

 ロイナス=アルメリア・男 (15)



 スキル

「並列思考 Lv1」「剣術 Lv4」「索敵 Lv3」


 固有スキル「植物魔法プラントマジック Lv2」

 Lv1 「光合成」「植物操作」

 Lv2 「成長促進」「種子複製」

 ―――――――――


 スキルは三種類あって通常スキルと固有スキル、そして努力スキルだ。

 通常スキルは誰でも何個か入手でき、これのレベルは実質熟練度のようなものである。

 そのためレベル幾つで何かが使えるという訳でなく、レベルが上がっていくにつれ強力になっていくと考えれる。

 固有スキルはその反対で、入手できる人は少ない分、強力な物が多い。特に魔法は火、水、風、土、光、闇以外は基本的に固有スキルとなるため、高次元なものが多い。

 しかもレベルによってできることが異なり、そのレベル上限も人によって違う。

 最後に努力スキルだが、これはステータス上には乗らないいわゆる「気」という概念のこと等を指す。



 しかしスキルって基本使ってないとレベルアップしないのになんで――あ、光合成使ってた。

 ということは俺は日中光にあたりながらゴロゴロしてるだけでレベルアップできるってことか? 光合成って使ってるとのど渇くけど、腹もちもよくなるしレベルアップするって最強スキルかよ。




 ということは今までやる気出ねえとか言ってた植物魔法がレベルアップして使える魔法が増えたんだぞ。使えない子脱却来るかも。


 まずはどっちから使おう。

 やっぱり、面白そうなのは種子複製ってやつだよな。よし――


「『種子複製イミテート』」




 しばらくは1話の分量が少ないかと思いますが、徐々に増やしていく予定です。

 これからも読んでくださると嬉しいです。

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