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お休みがないと、曜日感覚が狂いますね(´-ω-`)
てっきり塊がまた鬱陶しく、へばりついて来たのかと思ったが、違った。地に向かって伸びうる長い黒。硝級鎌だ。彼は私の腹に腕を回し、べったりと密着してくる。
「何故?」
「中々汝が私に逢いに来ないから」
ふて腐れたようにも、拗ねているようにも見える。子供か……。呆れて唖然としていると、携帯から途切れる事無く所長の声が流れ出ている。
──もしもーし。大丈夫? おーい。
「はい、大丈夫です。硝級鎌が此方に来てます」
──あー本当。……道理で聖遺物がないわけだよ……。
深い溜息が携帯のスピーカーを通して伝わってくる。所長、今一番溜息をつきたいのは私なのですが。|塊と硝級鎌(面倒な二人)の世話係なんて、引き受けたくもない。
かなり渋い顔になっていたのだろう。が、電話越しの彼に伝わる筈も無く、無慈悲にも電話は切られる事となった。
「それに臭うんだ。害虫共の悪臭が」
硝級鎌は舌打ちをすると、私の頬に自分とおなじみ物を擦り寄せてきた。肩に乗った猫が頬ずりをするのような感覚である。
私は黙って頭を擦ってやり、大人しくさせる。今日も平常運転な巨大猫である。
「ねぇ、害虫ってまさか……」
「悪魔だ」
硝級鎌はするりと顔を退かし、私の腹の前に手を回す。顎を頭上に乗せて、またまたピッタリと密着する。
端から見ればバカップルの所業なのだが、塊は対して気にした様子もなく、春風の微笑みを浮かべている。
「何体か分かる?」
「恐らく一人。誰かを操って居るのだろう。完全な特定には至らない」
気怠い双眸は眼前の塊を捉えている。硝級鎌の睨め付けにもさして動じず、にやりと笑った。何か秘策があるのかも知れない。
私は硝級鎌の首元を撫でてやり、問題を起こさないように宥める。最近会っていない為、ともすれば街一つ破壊しかねないような状態……。油断は禁物だ。
「氷室ちゃんは如何なのかな?」
「行ってみよ。というか白時は来てないの?」
塊の相棒である“白時”。人型は白い天使のような姿で、ふわっふわした白のエプロンロリータを着用している。塊にぞっこんな為、持ち主が呼ばなくても訪れるのだろうが、今は姿が見えない。




