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諦めて地べたに着くと、塊は私の横を通過し、コンセントにドライヤーのプラグを差し込んだ。
それから強風を当て、暴れまわる髪を掻き回し始めた。指を埋め、円を描くように乾かす。私が少しでも首を動かすと、塊は頭を押さえ付けてくる。
「はい、じっとしてー」
全く……髪すら録に乾かせないような者だと思っているのか……。七不思議の一つだ。七つ以下か、以上か分からないけれど。
髪を押さえ付けられた私は動く事無くされるがままにされる。長い黒鞭が顔に当たって正直くすぐったい。ていうか痛い。
「終わりー。お風呂入ってくるー」
乾かし終えた後、丁寧に髪を梳かし、その場を去って行った。
塊から解放された私は大人しくベッドに潜り込み、布団に顔を埋めた。どういう訳だか乾燥した荒野の匂いがする。今日は天日干しでもしたのかな……。そのまま大人しく眠りに着く。




