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1 青椒肉絲を作ろう!!
「なーんか凄い事になって来たねぇ」
家路に着くと、塊が他人事のようにぼやく。此れからどうなるかどうでも良い、何が起ころうとも関係ないというようにも取れる。此奴らしいと思う。
さっさと靴を脱いで薄暗い廊下を通過する。残された私はさして慌てる事もなく、吞気気儘に後を追う。適当に玄関に投げ出された靴をそのままに、私は電気を着ける。
一瞬にして光が灯り、殺風景な光景を映し出す。塊の姿を見えないのはダイニングに居るからだろう。私もさっさと行こう。
案の定、塊はダイニングに居た。一人がけの脚の高い椅子に腰掛けて、踏ん反り返りっている。私が入ってくるのを横目に、立ち上がる。
「ご飯作ろーかー」
「手伝う」
私が黙って立ち上がると、塊は猫のように目を細める。そして共にダイニングに立つ。今日は何を作ろうかと思案し、冷蔵庫を開けた。
中に入っているのは、ピーマンともやし、茹で筍と豚肉だった。どうやら今日は青椒肉絲になりそうだ。私が黙って材料を出している間、彼は比較的応用の利く、フライパンを取り出していた。中華鍋の方が良いのかも知れないが、生憎物置の中だろう。
「今日は青椒肉絲?」
「多分」




