第14話 ルートン空港、火事になる?
午前8時45分までにベーカー通りに行かなければならないので、早めに朝食を取る。いつものように食べていたら、父娘の二人組が入ってくる。昨日も見かけたけれど、仲良さそうにお父さんが娘にご飯を食べさせている。子育ては母親だけの仕事ではないということを実践している姿。楽しそうだなあ。こういうYHにも、スーツを着た紳士が泊まっていたりする。経費削減だろうか。
荷物が上手くまとまらず悪戦苦闘しながら、昨日確認しておいたバス停へ向かう。ほぼ定刻通りにバス?は来た。このバス?は、Easy Jetに乗る人を空港まで送るもので、予約しておけば、1.00GBPで乗れる。ところが来たのは、Easy Busとロゴの入ったオレンジ色のワゴン車。まあ、着けば良いのですが、想像していたものとは全く違っていました。
定刻より10分ほど早くLuton空港に到着。飛ばしたもんなあ。チェックインの仕方が良く分からなくて、右往左往する。初めに並んだカウンターの人は、Nice行きだと言ったら、違うところへ行けといって、追い払われた。ところが、インフォメーションのお姉さんが言うには、anyだと。さっきの人には意地悪されたのだろうか。
ともかく、別のカウンター前に並び直して自分の順番を待つ。ようやく自分の順番が来たとき、突然警報が鳴る。ビー、ビー。良く分からないのでチェックインをしようとすると、カウンターのお姉さんが真剣な顔で何か言ってくる。”Fire Alert !” 意味が良く分からない。もう一度言われる。”Fire Alert !” …火災警報ですか!
空港職員も含めて全員が一斉避難する。なるべく建物から離れるように言われるので、駐車場一面に、人がぞろぞろと移動していく。ああ、こんなに人がいっぱいいたんだなあ…。
ありえませんよ!旅行序盤でなぜこんな目に会うのでしょうか。ただでさえ旅行に慣れていなくてドキドキしているのに、こんなイレギュラーを発生させないで欲しい。ああ、神よ、あなたは私を見放し給うたのですか?
しばらくすると、セキュリティー関連の人、続いて空港職員が戻り始める。なんでもなかったようだ。よかった。これで無事行ける。
今回は、大きな荷物はチェックインさせる。キャリーバックに寝袋の入ったネットを括りつけ、無理やりチェックイン。出国審査もなく、搭乗時間を待つ。その間、余ったポンドをサンドイッチとコーヒーに変換させました。
Easy Jetは、タラップまで地面を歩いていく。政府専用機から降りてくる政府関係者の映像のように。足の悪い人は段差が多いから大変だろうな。早くから並んでいたので、座席は一番前。この飛行機は自由席なのです。ちなみに、機内サービスは有料。空飛ぶ電車と考えた方がよい。その代わり、運賃は非常に安い。5000円くらいで飛べます。
飛行機は少し小さいものの、なかなか快適。ドーヴァー海峡を渡り、フランスに侵入。下を見ると、広大な地面の上に、点々と街があって、そこから道が放射状に伸びている。日本には、このような構造を実感できるところは少ない。少しでも空きがあれば、そこに家が立ってしまうだろうし、もしくは、山があって家が建てられないから。