第1話 出発準備
前日の夜に早めに寝るも、不安で目が覚める。午前1時。荷物にはなるが、やはり寝袋を持っていくことにする。何せ、初めての経験なので何が起こるかわからない。眠る方法だけは確保しなくては。ユースホステル(以下、YHと略記)の中にはシーツ代を別に取るところもあり、寝袋を持っていれば払わなくて良いなどと言う、ベテランならではの知恵以前の問題である。
寝袋をキャリーバックに無理やり括りつけ、やっと一安心する。4月のヨーロッパはまだ寒いと言うので、ダイソーで買った網袋にジャンパーも入れたため、元のキャリーバックと同じくらいの大きさの付属品がついている。非常に不安定だ。これらは手荷物として持ち込む予定のため、リュックと共に、同じくダイソーで買ったバンドでまとめてある。
そこまでしなくともチェックインさせれば良いだろう、と言う意見もあるだろうが、アエロフロートロシア国際航空(以下、アエロ)をそれほど信用できない。何しろネット上には、荷抜きや切り裂きなど、預け荷物に関する被害の報告が多すぎる。1度乗ってしまえば、慣れて預けることもできるのだろうが、何度も言うように初めてなのである。もしも、Lost Baggageになってしまったら、どうしようもない。不安の種は尽きないのだ。そのため、本来は持って行きたいナイフなどの危険物は抜いてある。
ここで、持ち物を確認しておこう。
移動関連品
・旅券
・バウチャー(搭乗券引換券)
・ユーレイルパス(1ヶ月連続)
・予約番号控(Easy Jet、宿泊関連)
・国際キャッシュカード(新生銀行)
・クレジットカード(VISA, MASTER, JCB, AMEX(海外傷害保険自動付帯))
・現金(JPY)
・「地球の歩き方」(ヨーロッパ、中欧編、各都市の地図のコピー)
・「トーマスクック時刻表」初夏版
・「ユースホステルガイド」
・国際学生証(ISIC)
・YH会員証
生活関連品
・パンツ ×3
・Tシャツ ×3
・靴下 ×3
・ハンカチ ×3
・Yシャツ(長袖) ×2
・ジャケット
・ジャンパー
・タオル ×2
・シャンプー(小) ×3
・ボディーソープ(小)
・洗剤 ×15
・歯ブラシ、歯磨き粉
・くし
・電動ヒゲソリ、カミソリ
・耳掻き、綿棒
・鼻毛切りハサミ
・風邪薬
・下痢止め
・酔い止め
・痒み止め
・胃薬
・筋肉痛対策薬品
・絆創膏
・栄養剤(ビンの、カロリーメイト、かつおだし)
・トイレットペーパー、ティッシュ
・袋(ビニール、ナイロン、ゴミ袋)
・南京錠
観光関連品
・デジタルカメラ、バッテリー×2
・電子辞書
・折り畳み傘
・ペンライト
・充電器関連
・腕時計
・携帯電話
想像できる限りの状況に対応でき、かつ、荷物をできるだけ少なくするという命題を実現するセットのつもりである。