表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ほんの少し

作者: 森 go太
掲載日:2026/03/04

 この世界で全てのことが起こる可能性を想像しながら日々を過ごしていると、何が起きても「そりゃそうか」と受け入れることができて、それに対して自分ができることだけをやろうと思えた今、自分らしく生きることに、躊躇がなくなった。

 不思議なことに、他人のことをあまり考えず、自分本意に生きている今の自分は、以前の自分からすると、反吐が出るくらいに嫌いな自分だった筈なのに、そうやって生きている方が、ある程度物事がうまくいっている実感があって、だからこそ、調子に乗って求めすぎないようにするのが、平均台を渡るようなバランス感覚が求められるけれど、しかし平均台から落ちても地面に足がつくだけで死なないように、それは追い詰められている訳ではなく、意図的にそうすることを選択しているような生き方が、とても楽だ。

 人間とは、弱い生き物だ。

 一方で人間は、弱い生き物であることを自覚できる。

 自分の立ち位置を把握することが、死なないためには最も重要なことで、その上で楽に生きるためには、自分の大切なものを理解して、それを守るためだけに行動すればいいのだと、簡単に考えることが必要なのだと気づいた。

 自分の大切なもの。

 それは言語化できなくても良い。

 色んな経験をして、自分の中にできた芯。それは人によって、一本の強固な線だけでできていたり、複数の細かな線が絡み合ってできていたりする。

 僕の芯は後者であった。

 これまで関わってきて、自分に寄り添ってくれた様々な人々、作品、想い。そして闇。

 その全てが絡み合って、僕という人物の一つの芯を構築している。

 その芯は時に揺らぎ、倒れそうになりながら、それでも定める僕の行動は、客観的に見て、決して悪くはないものだと思うからこそ、そればかりに囚われて自分を見失わないようにする必要がある。

 他人に優しくしたい。

 だけど、優しくできなくてもいい。

 あくまで自分のできる範囲で。

 結局自分が一番可愛い。

 僕の芯は、どっちつかずの芯だ。

 だけどそんなことも、全部どうでもいい。

 やりたいようにやればいいだろ。

 どうせ死んだら全部、終わりなのだから。

 貸した金を持ち逃げされようが、好きな子に振られようが、インドの詐欺師に騙されそうになろうが、全部受け入れて、曖昧な自分のまま、生きていけばいい。

 この世には色んな人間がいて、みんなどこか欠けていて、お互いを許容しながら生きている。

 僕を許容してくれとは言わない。

 だけど僕はあなたを許容する。

 僕は色んな人間がいていいと思うから。

 それだけ。

 あーあ、また柄にもなく、高尚なことを考えすぎてしまった。

 僕はまた脳をリセットして、

 自分をある程度否定する。

 僕はクソだ。

 …クソかもしれない。

 クソだと思う?

 クソじゃないかも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ