幕間 戦場までの船上
———その夜の航海は苛烈を極めた。
レー、リン、パトリック一行は夜に航海を決断したが、それが間違いだった。
先の見えない黒に包まれた高波の真っ只中の海上で、船に揺られると気分を悪くする者も少なくない———リンはその「船酔い」という障壁に苦しまされていた。
「パ、パトリック……もう少し、船の速度を落とせる?少しの……間でいいから。」
「リン様、これでも作戦に支障をきたさない限界まで減速しているのです。お辛いでしょうが、あと三時間ほどの辛抱です。」
パトリックの無慈悲な返答に、泣きたい気持ちをぐっと堪えてリンはレーに質問をした。
「レー先生は、どうして船にそんなに強い……の?」
「んー。きっと身体が慣れているから。鮮明には分からないですが、もっと荒い海にいた覚えもあるんですね。」
「これより酷い海って……海賊でも……やってたのかよ……」
結局価値のある回答は得られず、ライトブルーの瞳は落ち込んだ。
しかし、そんな会話をしているうちに高波は収まり、そう長くない時を経て彼らはドイツに到着するのだった。
少しの障壁。
こういう筆休め回がもう一つほどありますが、次々回には二章スタート!
至らぬところもあると思いますので誤字停止などありましたら、ドシドシ送ってください。
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