死を語る人形⦅識別番号004⦆
識別番号:004
名称:死を語る人形
危険度:Significant
記録者:ケトル
収容方法:防音ガラスに囲まれた部屋に隔離。必ず2名以上がガラス越しに監視。中に入ることは如何なる状況でも許可されない。
説明:存在004は人形。定期的に死について話す。内部に音声を出すような機器は確認されていない。以上
異常性:存在004の話を聞いたもの(以降は存在004-1とする)は死に対しての恐怖感がなくなる。ありとあらゆる行動への恐怖がなくなり感情のほとんどが機能しなくなる。驚き、恐怖、怒り、喜び、悲しみ、その他の感情も抑圧されている。また感情以外にも飲食、睡眠なども行わなくなる。数日後存在004-1は存在004と同様に死について語り出す。その語りには異常性はなく、聞いた者が存在004-1なることは未だ観測されていない。それから数日後、存在004-1は例外なく死亡する。死亡方法は自殺、餓死、過労死など多様である。DNEは存在004-1を無理やり生き残らせようと試みたがその全てが失敗に終わった。以下は存在004または存在004-1が語った死についての例である。
例:「この世界には死が足りない。死はこの世界の全てであり死こそが新たな世界の創造である」「死は平等であり、生も平等である。過程には何も存在せず、生物は死を望み生きている」「死にゆく者には敬意を払わなければならない。死にゆく者には新たな世界と新たな生を与えなければならない。その権利があり、我々は死にゆく義務がある。」「死に対し、いかなる感情も不要である。恐怖も憎悪も喜びも驚愕も悲しみも怒りも、この世の全ては死から成り立っているのですから」