彼女のお願い
続きです
前回同様タイトルは適当です
彼女を救った次の日、僕はいつも通り不良達の嫌がらせを受けていた。そこにある少女がこちらに寄ってきているのが見えた。
僕はその少女に見覚えがあった。
不良達もその姿が見え、開口一番、
「ろくな魔法も使えない弱虫が、何か用あるんか?」
と威圧的に言った。彼女は怯えながら、
「君たちに用があって…来たわけじゃないの…」
「ああ?それともこの勉強しか出来ん落ちこぼれに用あるんか?」
「そ…そうです…」
僕は首をかしげた。別に昨日のお礼なんか言いに来なくてもと思いながら、不良達をおいて、
「昨日の礼なんかいらないよ、それよりも僕なんかと関わるより…」
「それも言いに来たけど…それだけじゃないの」
「なんだ?落ちこぼれ同士で駆け落ちか?」
「そ、そんなんじゃない!」
と彼女は恥ずかしがりながらも言い返した。その後も不良達からの茶化しはあったが、その時だけは不良達はそのまま離れていった。
その後、僕は
「それだけじゃないって言ってたけど、何か困ったことあった?」
と聞くと、彼女は
「あの…魔法について教えてほしいの、私勉強苦手でさ、君はさ、勉強は出来るから…だめかな?」
と言われたので、僕は「もちろん、いいよ」と返した。
彼女は笑顔を見せ、
「じゃあ…今日の放課後、一緒に帰って、勉強教えて?あと…昨日は助けてくれてありがとね」
と恥ずかしながらも言い、そのままそそくさと戻っていった。その姿に僕も少し恥じらいを見せつつも笑顔で返すのだった。