学期終業と新たな問題
続きです
次の日、僕はいつも通り学校に向かうと、先生より
「昨日の件、彼女に聞いた。お前、最初の頃から彼らに酷いことされ続けたらしいじゃないか」
と言われた。僕は少し悩んだ後、
「怪我とかしたわけじゃないですし、僕はなんとも思ってませんよ」
と伝え、その後
「昨日は別の考え事でイライラしてて、それでついカッとなってやってしまっただけなので、悪いのは自分なんです」
と改めて先生に謝罪した。それを聞いた先生から
「お前が考え事って珍しいな、その話ちょっと聞かせてもらってもいい?」
と言われたので僕は
「僕って、魔法使えないじゃないですか、なのでよく行く図書館の司書さんに見ていただいたんですよ、そうしたら夢壊したくないだとか、知らないほうがいいとか、無駄な努力だとか言われてしまって…それでイライラしてたんです」
と伝えた。そうすると先生は
「僕はその司書さんが言った理由は分からないけど、今はまだ君が信じる道を進んだらいんじゃないかな、君はまだ若いんだし、いつでも道は変えられる。そして今まで培ってきた努力は無駄になることは決してないと思うよ。そこだけは言い切れるから。」
と教えられ、僕はなんだかスッキリした気分だった。そして僕は先生に感謝の意を伝え、その日の奉仕作業に務めるのであった。
あれから数週間が経ち、学校は長期休暇になった。その間僕は家に帰ることにしたのだが、家の鍵が空かない。ノックしたら鍵が空く音がしたのだが、僕の顔をみるなり
「魔法ひとつ使えない子は私たちの子供じゃないから」
と両親に言われ、締め出されてしまった。僕は目の前で呆然とし、それに追撃する形で
「魔法が使えるようになるまで家には入れない、お金も自分で工面するんだな」
と言われてしまった。事実上の勘当だ。
僕はどうすればいいか分からなくなり、僕はその場所を後にするのだった。
ここで1章の区切りとさせていただきます