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第55話 戦いの前のやすらぎ

戦いの準備を整えた後、皆はスーパーマーケットの酒コーナーに集まり、穏やかな時間を過ごしていた。作戦前にもかかわらず、その場の空気は意外なほどリラックスしていた。強力な仲間が揃っていること、そしてお互いを信じていることが、全員の心を落ち着かせていたのだ。


酒を酌み交わしながら、将来の話、異星人の話、さらには悪魔に関する話まで、話題は尽きなかった。笑い声があちこちで上がり、緊張感の欠片もない。


「チュパカブラを見たことはあるか?」


ドクター・ヴォーンが突然口を開いた。


「UMA?」


彦作が興味津々に反応する。


「実在するのか?」


レイナが眉を上げる。


ドクターは得意げに微笑んだ。


「私は一度捕獲したことがある。檻に入れておいたのだが、次の日には逃げられていた。」


その言葉に、皆が思わず吹き出した。


「うそくさい。」


「いや、本当だ。」


ドクターは真剣な表情で反論した。


そこでカリドゥスが口を挟んだ。


「それは、おそらくファリニアン星人の宇宙船から逃げた動物ですね。ファリニアン星の生物で、この星で言うと……トカゲと猿をかけ合わせたようなものです。」


ドクターは目を見開き、カリドゥスに身を乗り出した。


「本当か?」


カリドゥスは淡々と頷いた。


「彼らの生態は非常に興味深いですが、捕まえるのは至難の業です。凶暴で血を吸いますからね。」


そのやり取りに、再び笑い声が湧き上がる。戦争中とは思えないほど和やかで、温かな空間が広がっていた。まるで戦いが迫っていることを忘れるように、皆が一瞬の平穏を楽しんでいた。

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