1/1
序章:導きの星
夜空には、数えきれないほどの星が輝いている。
「星は、亡くなった人たちが大切な人を見守る為の光なんだよ?」
あいつは、そう言って笑った。命の終わりを恐れることなく、むしろその先を見据えるかのように。
今、僕はその言葉を思い出しながら空を見上げる。
瞬く星の中に、彼女がいる気がしてならない。どこかで、僕を見守ってくれている――そんな気がして。
「もしまだお前と過ごせていたら…か。」
あの星のように輝く笑顔を思い出す。
どこかで、僕を導くように星が輝いた気がした。