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転生賢者は魔法を直したい  作者: 阿玉やな
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魔法を創造した賢者、魔法を習う

「あーそこそこ、効くうー」


床の上に横になり、脱力した声を出す男、その男の肩や腰を押すのは、10歳になったワイスとアザレアだ。日ごろ仕事を頑張っている父をねぎらうべく、マッサージと称して回復魔法をかけている。


「そうだ、ワイス、アザレア。二人は魔法の本をよく読んでいるよね」


「はい、とても面白いです!」


「パパの知り合いの娘さんにイーヴィシュ・ワイス・・・魔法を習う学校を卒業した優秀な子がいるんだ。もしよかったら、二人の家庭教師にどうかと思って」


ワイスとアザレアの名前は、奇跡的に前世の名前と一致していた。どうやら、双子が生まれたときにワイスとアザレアと名付けると縁起が良いと言われているらしい。


「ぜひお願いします、お父様!」


「私は別に、ワイスが呼びたいなら」


「わかった、お願いしておくね。それよりワイス、昔みたいにパパって呼んでも・・・」


目を輝かせるワイスとは対照的に、アザレアはあまり乗り気でない様子だ。しかし反対といった風でもなかったので、父は家庭教師を呼ぶことにした。

数日後、件の人物がやってきた。父の旧友の愛娘で、イーヴィシュ・ワイスを次席で卒業した才女との触れ込みである。その人物を迎えるべく、玄関に家族がそろっていた。



「ワイス、この時代から学ぶことなんてあるの?」


「たくさんあるさ」


ワイスと手をつなぎ、父には聞こえないようにつぶやくアザレア。転生してからの彼女は、やけに距離が近い気がする。それを指摘すると、「姉妹ならこのくらい当り前よ」と言っていた。よくわからないが、アザレアが言うならそうなのだろう。


「姉さま、知らない人が来るんですか?」


父親譲りの整った顔を不安げにゆがめ、上目遣いで見つめてくるのは、ワイスより二歳年下、弟のカランだ。小さなころから姉であるワイスとアザレアにくっついて離れようとせず、その影響か人見知りが激しい。


「大丈夫だよカラン。父様の友達の娘さんだ」


弟の頭をなでるワイスの瞳には、姉としての慈愛が見て取れた。


「不思議だね、転生する前は弟なんていなかったのに、カランを大切に思う気持ちは確かにある。姉上もこんな気持ちだったのかな」


カランが生まれたばかりの頃、アザレアにワイスがこぼした言葉だ。アザレアは肯定も否定もしなかった。しかし、弟を思う気持ちがあることは、共に生活する中で確かに感じられた。





「ガーベラです。よろしくお願いします」


オレンジ色の長い髪を揺らし、頭を下げる少女。優秀な魔導士であると聞いていたが、その瞳からは緊張や不安が見て取れた。背中をまっすぐにしようと意識しすぎて、反り返ってしまっている。


「大きくなったねガーベラちゃん。お父さんは元気かな?」


「はい、おかげさまで父も健康に・・・」


大人同士の社交辞令をかわす父とガーベラを観察するワイス。ガーベラは視力を補強するためか眼鏡をかけている。イーヴィシュ・ワイスを卒業したばかりということは、15歳だろうか。

ガーベラを見つめるワイスの瞳に、覆いかぶさる手が二つ。視界が遮られたため、抗議の声を上げる。下手人はアザレアだ。


「アザレア、見えない。離してくれ」


「見なくていい。彼女から学べることはないと思うわ」


「・・・僕の探求心を邪魔しないでくれ」


僅かに不機嫌さをにじませて口に出すと、アザレアはゆっくりと手を放す。そのまま離れるかと思いきや、ワイスの体を抱きしめた。ワイスに弟を思う気持ちがあるように、アザレアにも姉妹としてのワイスに抱く感情があるのだろうか。例えば、姉を取られたくない嫉妬心。


「このお二人が生徒さんですね、初めまして。魔法の先生をさせていただきますね」


「はい。よろしくお願いします。ガーベラ先生」


素直に歓迎の意を表すワイスとは対照的に、アザレアは威嚇のつもりか、にらみつける。その様子を見てたじろいだガーベラは、救いを求めるようにワイスを見る。


「私、何か嫌われるようなことしましたか?」


「すみません。まだ姉離れができていないようでして」


ワイスの説明に、ガーベラは安心した様子だ。自分の不始末で敵意を向けられているわけではなく、幼子の可愛らしい嫉妬心だと理解したのだろう。


「それではさっそく、魔法の授業をしますね」


「はい、よろしくお願いします」


屋敷の中の一室に移り、講義が開始される。




「では授業を・・・ってそれ、どうにかなりませんか?」


ガーベラが指摘したのは、生徒であるワイスとアザレアの受講する姿勢であろう。ワイスは熱心に身を乗り出しているが、アザレアはワイスを抱きかかえ、聞く気が見て取れない。


「なりません」


「そ、そうですか」


「すみません、先生」


アザレアの腕の中にワイスがいる状態は、よく見られる光景だった。この姿勢がアザレアは落ち着くらしい。人肌を感じる姿勢は確かに落ち着くが、たまに背中に顔をうずめて深く呼吸をするのはやめてほしい。


「まあ大丈夫です。さて、お二人は魔法についてどこまで知っていますか?」


「すべての魔法は魔法陣をもとに発動される、くらいは知っています」


「ふむ、基礎は理解しているようですね」


気を取り直して授業を開始するガーベラに、アザレアのことは思考から除外して応えるワイス。基礎的な知識がワイスにあることを確認したガーベラは、指を立てて続ける。


「魔法陣を通して発動する、というのは間違っていませんが、具体的な手法は二つあります。一つは魔法陣を物体に描いて、そこに魔力を通す方法。もう一つは・・・アザレアさん、わかりますか?」


「・・・魔法陣を描かずに詠唱で起動する」


「正解です。よく勉強していますね」


姿勢はともかく、授業に参加する気があることを確認できたガーベラは嬉しそうに笑顔を見せる。その笑みを見てワイスも心が温かくなるが、ガーベラはバツが悪そうに顔をそらす。


「先生、質問です」


「はい、何でしょうワイスさん」


手を挙げて質問するワイスに、ガーベラは発言を促す。


「先生は先ほど魔法を使う手段は二つあるとおっしゃいましたが、古い文献を読むともう一つ手法が書いてありました」


「・・・!お二人ともその年でよく勉強していますね、感心しました」


ワイスの指摘に目を見開いて驚いた様子のガーベラ。しかし、すぐにその表情を曇らせて質問に答える。


「確かにもう一つ、魔法陣を記憶して、脳内で描くという方法があります。ですが、これは実用的ではありません」


「ふむ、なぜ実用的ではないのでしょうか」


この脳内で魔法陣を描いて魔法を使う手法こそ、ワイスが生涯をかけて研究した魔法だった。詠唱や物体に刻む方法では、手間がかかりすぎる。ただ脳内で魔法陣を描く方が、かかる労力がはるかに少ない。ただし、この手法には欠点があった。


「魔法陣をすべて記憶するのは、不可能に近いからです」


そう、一つや二つならまだしも、世界に数百とある魔法のすべてを覚えきることは不可能だ。では、ワイスはどのようにその欠点を乗り越えたのか。


「それなら、一つの魔法陣でいくつも魔法が使えるようにしたらどうですか?」


ワイスの質問に、アザレアが割り込む。

そう、ワイスが生み出した魔法とは、たった一つの魔法陣の中に、数百の魔法を詰め込んだものだった。すなわち、その魔法陣さえ覚えれば、数々の奇跡を起こせるのである。その魔法の名は、夢叶える百の奇跡。ひねりがないと指摘されたこともあったが、ワイスはこの名前を気に入っていた。

アザレアが横やりを入れた理由は、ガーベラの価値を確かめるためであった。前世においても、ワイスの発想を夢物語だと笑う者は多かった。この女もきっとそうに違いない。侮蔑のまなざしを向けるアザレアの先で、ガーベラはあごに手を当てて考え込む。


「確かに・・・いやでも、たくさんの魔法を込めたらどれだけ巨大な魔法陣になるか」


うつむいて考え込む視界には、アザレアもワイスも映っていないようだ。その瞳に光るのは魔法の探求者としての煌めき。その姿は奇跡に胸躍らせる、まぎれもない魔法使いだった。


「アザレア、つまらない侮りは捨てるべきだ。こと魔法への姿勢において、ガーベラの方が今の君よりよほど魔法使いらしい」


「__っ」


ワイスは体を半回転させ、うなだれるアザレアのほほを流れる涙をぬぐう。


「すまない、意地悪な言い方をした。君は僕の代わりに怒ってくれているんだね。僕の魔法が広まっていない世界に対して」


静かに流れる涙のもとを、ワイスはのぞき込む。ゆらめく青い瞳と目が合う。


「君のためにも、僕は正しい魔法を広めるよ。それが、君にもらった命の使い方と決めた」


震えるアザレアを強く、けれど優しく抱きしめるワイスは、再び己の志を口にする。


「ひとまず、できることからだ」



ガーベラがワイス家に来てから、一年の月日が流れた。その間、ガーベラは現代の魔法の知識を、ワイスはガーベラにそれとなく自らの魔法のヒントを出し続けた。大きな結果まで結びつくことはなかったが、魔法への理解が深まった様子に、ワイスは満足していた。


「正しい魔法を広めるなら、どうしてあの人に教えないの?」


「僕の魔法が広まっていないことに、何者かの意思を感じるんだ。うかつに教えれば、彼女に危険が及ぶかもしれない」


「ふーん。その割に、いろいろと教えてるじゃない」


「あはは、優秀な子を見るとつい」


前世で魔法が正しく広まらなかった理由はまだわからない。王国を通じてアザレアが広めようとして失敗したということは、最悪の場合、仮想敵は国となる。

そう仮定すると、魔法を直すために、権力が必要となる。その権力を得るために、ワイスは次の行動を決定した。


「ガーベラ先生が通っていた魔法学園って、イーヴィシュ・ワイスですよね」


「ええ、そうですよ」


「僕たち、あそこに通いたいと思っているんです」


「それは良いですね!あなたたちならきっと、すごい魔導士になれると思いますよ」


ガーベラはワイス達のことを、聡明な生徒だと思っていることだろう。その認識はそのままでいい。実際に、彼女に教わったことは多かった。例えば攻撃魔法だ。ワイスの開発した魔法に、他者を傷つける魔法は存在しなかった。攻撃魔法について教わったときに、ガーベラと話した内容を思い出す。


「ガーベラ先生はとても聡明な方だと思うのですが、次席ということは、先生よりもすごい人がいたんですか?」


「・・・ええ、私は攻撃魔法を使うのが苦手で、学内の戦闘行事で良い結果を残せなかったんです。その分、他の分野ではほとんど一番の成績を修めたのですが・・・」


「そうでしたか」


彼女がここへ来た時に見せた不安や緊張は、見知らぬ土地へきたことだけが原因ではなかったようだ。攻撃魔法をまともに使えない魔導士は、あまり良い評判を得られないらしい。嘆かわしい話だ。


「では、僕の中の主席は先生です。実は僕も、誰かを傷つける魔法が苦手でして・・・お揃いですね?」


「・・・ふふ、ありがとございます。ワイスさんにそう言われると、なんだか自信がわいてきました」


舌を出しておどけるワイスに、少し間を開けてほほ笑むガーベラ。不必要な力みは取れたようだ。




そんな出来事があった後、ガーベラがワイスの家を去る時期になった。


「ガーベラ先生、1年間、おせわになりました」


「いえ、私の方こそ、学ばせてもらうことが多かったです」


夕焼けに照らされる小高い丘で、ガーベラと握手するワイス。傍らには、相変わらずもう片方の手を握るアザレアがいた。


「正直に言って、不安だったんです」


別れの言葉を言う前に、ガーベラが心中を吐露し始める。


「私、自分に自信がなくて、こんな私が魔法を教えられるのかなって」


橙色の髪が、夕陽を受けてきらめく。さわやかな風が、丘の草木をなでる。


「でも、ワイスさんとアザレアさんのおかげで、魔法を勉強するのが楽しいってこと、思い出しました。私・・・教師になります!」


「ガーベラ先生ならきっと、素敵な先生になれますよ」


光に照らされ、希望に満ちたその表情は、ワイスが心の底から見たかったものだ。そらがみられた喜びをかみしめつつ、別れの時を惜しむ。


「イーヴィシュ・ワイスで、またお会いしましょう」


強い決意と意思が感じられる姿には、出会ったころに見受けられた不安は見る影もなかった。


「アザレアさん、あなたには私の授業は物足りなかったかもしれないけど、私はとっても楽しかったです。ありがとう」


そっぽを向くアザレアに目線を合わせ、かがむガーベラ。それを見て、ワイスは手を放し、背中を押した。


「・・・」


一歩前に出て、見つめあうガーベラとアザレア。言葉に詰まるアザレアを、何も言わずに待つガーベラ。


「あ、あなた、甘すぎるところがあるから、生徒になめられないようにしなさいよ!」


「ふふ、肝に銘じますね」


激励とも罵倒ともとれる言葉を、ほほ笑んで受け取るガーベラ。別れをすませ、去っていくガーベラの背中を見つめる。その背中は、まっすぐと空へ伸びていた。




それからさらに一年の月日が流れた。


「ほんとに行っちゃうのかいワイスー!アザレアー!」


愛娘を抱きしめ、情けない声を上げながらわんわんと泣く父。12歳になったワイスとアザレアは、イーヴィシュ・ワイスへ旅立とうとしていた。その影響で、娘との別れを惜しんで泣き叫ぶ父が誕生してしまう。涙を流しながら娘たちにほおずりする姿は、普段仕事で見せる威厳はかけらも感じられない。


「はいお父様、僕は魔法を極めたいんです」


「ちょっと、暑苦しいわよパパ!」


冷静に対処する姉と、迷惑気に顔を押しのける妹。そんな親子の光景を、母が止めに入る。


「あなた、子供たちがしたいことを見つけたら、全力で応援するって決めていたでしょう?」


「うわーん、それはそうだけど・・・さみしいよー!」


この12年間。この両親は惜しみない愛情をくれた。普通の子供と違い、不気味に思われても仕方がないことも多々あっただろう。それすらも、賢い子供だと喜んでくれた。


「父様、母様、今まで僕たちを育ててくれて、ありがとうございます。これからも迷惑をおかけすると思いますが、どうかご容赦ください」


「わーん!まるで嫁入り前の挨拶じゃないかー!」


感謝を告げて落ち着かせようとしたが、逆効果だったようだ。子供のように泣きわめく父を母がなだめ、ほほ笑んでワイスを見る。


「迷惑なんて思わなくていいのよ。二人ともとっても良い子で、お母さまも随分助けられたわ。何かあったら、すぐに帰ってきなさい。いつでも待っているから」


母の心遣いに、温かなものが胸中に広がる。魔法に精通していない両親に気づかれないように、手伝いと称して生活を助ける魔法をいろいろと使っていたことを思い出す。肩をもみながら回復魔法をかけたり、洗濯すると言って汚れを取ったり。魔法を人のために使えて、ワイスも幸せだった。


「パパもママも、ありがとう。別に今生の別れじゃないから平気よ。年に何回か帰ってくるわ」


ガーベラには素直になれていなかったアザレアも、両親には素直にお礼が言えているようだ。この調子なら、言いたいことを素直に言える魔法は使わなくても良さそうだと、ワイスは安心する。本当はそんな魔法は作っていないのだけど、誰しもが使える魔法だ。人はそれを勇気と呼ぶ。


「ねえさま、カランも一緒に行きたいです!」


「カランはまだ10歳だから、あと二年たったらね」


姉と離れることが嫌なのか、カランは駄々をこねる。その様子は、父子そろってよく似ていた。父の気持ちを落ち着かせることには失敗したが、弟の願いを叶えることはできるかもしれない。そう考えたワイスは、カランの頭をなでる。


「それじゃあ、カランも一緒に来るかい?」


「僕も一緒に行けるんですかワイス姉さま!」


ワイスの提案に目を輝かせるカラン。ワイスの言葉に驚いた様子の母と父だったが、それ以上にアザレアが口をはさんだ。


「ちょっと、何考えてるのワイス」


「ふふふ、魔法は願いを叶えるためにあるんだよアザレア」


片目を閉じ、不敵にほほ笑むワイス。期待に胸を躍らせるカランを除いて、父も母もアザレアも、言っていることが理解できないと怪訝な顔をしていた。





旅立つ子供たちの背を見送り、随分と広くなった屋敷に残された両親。久しぶりに二人きりで机を囲む。


「子供の成長はあっという間だね、俺はあの子たちに、何かあげることができたんだろうか」


「あら、まだ子育ては終わっていないわよ」


まだ独り立ちをしたわけではないが、子供たちが手元を離れていくさみしさや、すくすくと育ってくれた喜びを分かち合う。


「そうだね、まだまだ子供たちのために、頑張らないと」


「ええ。あの子たちみたいに、魔法は使えないけれど」


父も母も魔法を使わないため、二人は魔法を使っていることに気づかれていないと思っていたようだが、そんなことはなかった。父も母も戦場にいた時代に、何度もその恩恵を享受していたからである。その両親をして、娘たちの魔法は、過去見てきたどの魔法よりも優れたものだと断言できた。


「あの子たちは本当に頭もよくて、きっと母さんに似たんだろうね」


「ふふ、優しいところはあなたに似たのかしらね?」


あわただしく駆け回る足音の消えた家で、夫婦の穏やかな時間が流れていく。追憶にふけるその顔に、深い笑みが浮かんでいた。




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