事情
どうも
彼女、高坂凛の話は信じられないものだった。
いや、似たようなことは本やアニメ、現実で見てきたようなことだ。
しかしそれを彼女が受けてるのが信じられなかった。
「つまり高坂さんは…いじめを受けてるってこと…?」
彼女の話はこうだ。
僕らは朱雀高校の二年生なのだが、二年のカースト頂点に君臨する「久保 光」の彼氏が高坂に惚れてしまったらしく、久保に別れを告げ、高坂に告白したらしい。
久保は高坂を強く敵視して、自分の取り巻きたちを使い様々な嫌がらせをしているんだとか。
そして今日、たまたま通りすがった僕にいじめの一環として嘘の告白をさせたらしい。
聞けば聞くほど不愉快な話だった。
シューズに画鋲。
トイレの個室に入ってる時にバケツの水をかけられる。
そして嘘告白。
どれも許されるようなものではなかった。
「いつからいじめをされているんだ?」
「半年前…」
今は二年の二学期の半ばだ。
と言うことは二年が始まってすぐ、または一年の時からされているのか。
「なぜいままで誰にも言わなかった?」
「誰にも迷惑をかけたくなかったから…」
「僕はいいのかよ…」
「いや!違うの!」
何が違うのだろう。
今の話を聞くだけじゃ判断ができなかかったため首を少し傾げ相手の言葉を促す。
「次は…レイプ…だから…」
は???
レイプってあれか。
無理やりしちゃうやつか。
あまりにも現実味がない話で頭の理解が追いつかなかった。
しかも会話の脈絡がない。
俺には迷惑をかけて良かったのかという話だったよな。
なぜレイプの話につながる。
「どういうこと?」
多分このまま頭で考えても結果は出ないため相手に聞くのが吉だ。
「私…嘘告白した後、遠藤先輩とそのサッカー部のみなさんにレイプされるらしいんです。」
「だから私もう後がないんです。でも助かるためにはあなたに縋るしかなかった…ごめんね…」
彼女は泣きながら僕に言う。
遠藤先輩とは久保の元彼だ。
つまり高坂に惚れたがために、久保を振ったそもそもの元凶だ。
「それはもう迷惑とかそう言う次元の話じゃないだろう?なぜ教師に言わない?親に言わない?」
僕の質問は的を射ていたと思う。
レイプは立派な性犯罪だ。
迷惑をかけるからなんて次元の話じゃない。
今すぐにでも教師に言ったり、親に言ったりするべきだろう。
「お母さんに迷惑をかけれないの…」
そして彼女話し始めた。
彼女の家は高坂凛が生まれた後すぐ、父親がバイク事故で亡くなった。
そしていままで母親一つ手で高坂凛を育て続けたらしい。
パートを掛け持ちし、深夜まで働いて、貧乏なのに高坂凛にできる限りの幸せをくれたのだと言う。
僕は驚いた。
高嶺の花と称されている彼女が虐められていて、女1つ手で育てくれた親に迷惑をかけないと思いずっと耐えている。
僕はそこから沸く気持ち悪さの居場所を探し、拳に力を込める。
彼女はとても美しい美貌をもっているがその前に一人の女の子だ。
その子がここまで耐え、話したこともないような僕に助けを求めている。
しかもさっき僕は彼女に一目惚れしてしまった。
ここで彼女を助けないわけにはいかない。
「なるほど。高坂さんの大体の事情は理解した。このままほっとくわけにはいかないし、いじめを止めるの協力させてもらうよ。」
「なんで…?」
ごもっともな質問だ。
いじめを止めるのはリスクが高い。
面倒だし、その上いじめを止めたことによってそれが飛び火し、止めた人が標的になる時だってある。
僕がここで彼女の助けを受け入れるのは僕にとってメリットが少なすぎるのだ。
だがその少ないメリットが僕にとってとても大事なものだ。
彼女と一緒にいれる。
それは僕にとって助けを受け入れるのには十分すぎるメリットだ。
しかしそれを今彼女に言うわけにはいかない。
『君とお近づきになれるからね!!!』
なんて言えば間違いなく嫌われる。
なんて言うべきだろうか。
んー。
「別に暇だからね。やりたいこともないし、手伝うくらいのことはしてあげれるよ。」
まぁいいだろ。
リスクは高いことに暇だからと言う理由で首を突っ込むのは合理的ではないが…
「ありがとうございます…!」
彼女は大粒の涙を美しい双眸から流す。
はー超可愛い。
彼女と僕はこれから一つの問題と向き合うのだ。
手抜きなんて許されない。
中途半端にやれば彼女も僕も間違いなくいい方向には進まない。
リスクは高いがやってやる。
だって、君が心から笑った笑顔を問題を全て解決した時見れる気がするから。
それだけで動く理由は十分だ。
僕は彼女に向かって手を出し握手を促す。
「これからよしくね」
「はい!」
カーテンから漏れる夕焼けが彼女を照らした。
えっ可愛い…
今回も拙い文章ですいません。
プロットも何もないものですからどこか矛盾が生まれるかもしれません。
語彙が拙いがために読者さんに僕が伝えたい意図が伝わらないかもしれません。
その時はコメントなので、教えていただけたら幸いです。