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一目惚れ

どうも

「は…?」


僕は今、罰ゲームで告白された子に「助けて」と言われたのか…?


罰ゲームで人に告白する心理も分からないが、こちらの方がもっと訳がわからなかった。


助ける?何を?


頭を必死に働かせるも、その答えは出てこない。

出てくるのは疑問と、「助けて」と僕に訴えた時に彼女の泣きそうな顔だった。

こいつは俺に嘘の告白をしたはずだ。

なのに、こいつは俺に助けを求めた。


「嫌だ」の言葉が出てこない。

喉元まで出かかっているのに、なぜか声にならない。

彼女の泣きそうな顔が思い浮かぶ。


涙ぐんだ二重の大きな目。


桜色をした薄い唇。


黒檀のように黒く、雪のように白い肌。

全てが僕に心に訴えかけてくる。


「なにかあったのか?」


僕はいつの間にか彼女にそう問いていた。


僕は善意でそう聞いたのではない。


僕は僕の心に驚いた。

彼女との関係を築きたいのだ。

罰ゲームした人とされた人の関係ではなく、もっと深い「なにか」になりたかった。


彼女の目からは濁流のように涙が流れている。

理由は分からないが、なにかしらあるのだろう。

僕はその理由を聞いて解決してやりたいと思った。

それは結果的には彼女のためになるかもしれないが、行動の源は自分のためだ。

彼女と仲良くなりたい。

彼女と話したい。

彼女の笑顔が見たい。


感情の整理がつかない。

台風のように収集がつかない思考は彼女の声によって遮られた。


「なんでですか…?」


「何がだ?」


「私はあなたにひどいことしたのに。聞いてくれるんですか…?」


ああぁ。そういうことか。

その点に関しては彼女に言うわけにはいかない。

君と仲良くなりたいから、聞くぜ!なんていえるわけがないだろう。


「暇だし、別にいいよ。それに罰ゲームで告白されたままじゃ気分が悪いし聞くよ。」


彼女は迷ったような顔をして僕の方を見てなにかを言おうとしている。

全く彼女は感情豊かだ。


高坂凛が高嶺の花として扱われているのは知っているが、少しイメージと違うなと思った。

これだけみるならただの女の子だ。


高嶺の花と言われるのにはなにか理由があるんだろうか。

そう考えていると彼女が僕に言葉を発した。


「これって、罰ゲームなんですかね…?」


え…?

なぜ彼女が罰ゲームなのかどうかわかっていないのだ。

それに罰ゲームと呟いたときのあの動揺の仕方も罰ゲームでないならおかしいだろう。


「確かに私は君のこと好きじゃないです…。でも、罰ゲームでもない気がするんですよね…。」


訳がわからない。

しかしその辺は彼女の話を聞いていけば理解できるだろう。


「よくわからない。でも、高坂さんの話を聞けば僕は理解できるかもしれない。

聞くよ。話。」


そうして僕らは告白の場であった屋上の隅に腰を下ろし彼女は話し始め、僕はその話を聞いた。


僕のこの心の奥で高鳴るなにかはなんなのだろう。

彼女の泣き顔を見てからずっととれない。

僕はそのなにかの答えを知っている。

まいったな…

僕はそう思うと空を見上げ思うのだった。


今日はやっぱりとんかつじゃなくて俺の奢りで寿司屋に行こう…














ありがとうございます。

ここから話は動き始めます。

拙い文章ですが、ブックマーク、評価していただけると幸いです。


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