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妖精王ロイの憂鬱

 あの馬鹿ピットなんてものを連れてくるんだ。

 俺は妖精王ロイ。この妖精の国の王だ。


 部屋で仕事をして、ひと段落したからみんなと酒を飲もうとしていたところ、とんでもないものをピットの奴が連れてきた。あんな恐ろしいものを連れてくるなんで正気かどうか疑いたくなる。あれは雷帝二角だ。


 それに人間が入ってきていたからあれは今世間で騒ぎになっているタニア姫の使いだろう。

 本人が隠れているのか死んでいるのかは知らないがこの国へ助けを求め……いやもう脅迫だな。


 気配を感じ先にこちらから先に発見できたから逃げることができたが、あんな奴に目をつけられたら終わってしまう。


 雷帝二角の伝説は数十年から数百年に一度繰りかえし話題にのぼる。

 最近だと、今から約100年前この近くの草原で一角羊から生まれた二本の角を持つ羊が生まれた。

 二角はたぐいまれな才能と能力を持ち合わせた麒麟児で、いずれはこの世界を支配するほどの力をもつと言われていた。


 一角の群れから二角が生まれる時というのは世界が混乱に陥るときに必ずあらわれるといわれている。前回俺は前の二角が戦うのを近くで見たことがあったが、あれは規格外すぎる。


 雷の魔法を軽く使っただけで数百はいた魔王軍をいっきに半分くらい削った。

 正直洒落にならない強さだった。

 ちょっとおしっこちびったのは公然の秘密だ。


 あの時、俺はまだ王になる前だったが、先代の王が二角にやけにペコペコしていたのを覚えている。


 あの時、二角は人間とも敵対したことにより勇者によって倒されたが、また生まれてきたらしい。今まで情報が漏れていなかったのが不思議で仕方がないがあの魔物の存在を知っている奴がみたら世界は大混乱に陥るだろう。


 前の二角があらわれたのは約100年前だから、人間では伝承でしか残っていないだろうが、長生きな魔物や妖精では生きている者もいる。


 あいつが成長して雷の魔法を覚えてしまったら、もう手におえる者はいない。

 だけど、一緒に人間ときているということは……あの人間がかなりできるのか、それとも……。もしまだ雷の魔法を覚えていないなら早く始末しないと大変なことになる。

 成長次第では魔王ですら危機感を覚えるだろう。


 それでなくても最近魔王が復活したという話があるのだ。

 前回の魔王はは火龍の姿をしていたから、今回も何か龍の遺伝があるのではないかという噂だが詳細はわからない。


 魔王は倒されると、より強く生まれ変わるために魔王の魔力のみ次世代へと引き継がれるという。魔王の魔力は魔物の卵の形へと姿をかえ安全な場所で生まれる時を待つ。

 卵から産まれてくるのは前の魔王だった頃の力を受け継ぎながら成長すると言われている。

 火龍の前は風龍の姿をした魔王だったらしいので今回も龍の力が受け継がれるのではないかと言う話だ


 本来それを守るのが魔王軍の仕事であったが、その卵が数週間前に魔王軍の元から消えたという噂がある。魔王軍はもちろんそれを全否定しているが、人の口に戸は立てられないようだ。


 もう魔王は生まれる寸前だったそうだという噂もあり、巷ではもう魔王は生まれたと言われている。魔王軍も変わりの魔王を探すのに各地に刺客を放ったという話だ。


 人間たちもただ黙って見ているわけではない。

 ここ数年、莫大な魔力を使って勇者召喚をおこなってきている。

 いくつかの国で勇者召喚をおこなっているようだ。強い勇者というのは少ないようだが確実に力をつけてきている。


 この国に人間がきたということはもしかしたら盟約に伴い戦争への加担か、ボルテガルドを奪還をもくろむタニア姫の使いか。

 タニア姫は行方不明になっているという話だ。

 直接会ったことはないがこの時期に妖精の国へくるということは間違いなくその関連だろう。


 いくらこの国を作るのに手を貸してくれ、今でもこうして穏やかな生活を送らせてもらっているとはいっても、今さら国のために妖精たちを戦争へ送り込ませるなんてことはできない。


 どれくらい彼らがこの国で粘るのか知らないが姿を見せなければ約束を守る必要はない。

 少し卑怯なやり方ではあるが先々代の王の約束だからといっても、そんなのを律儀に守ろうとするのはピットくらいだろう。


 とにかく、今は隠れなければならない。

 タニア姫の使いだけでも厄介なのに雷帝が側にいるなんてこの国にとって、もはや脅しでしかないのだから。戦争を回避するためピット悪いが生贄になってくれ。

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