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アルバイト
平日夜の家電量販店。
僕はいつものようにレジに立ち、客の動向を目で追っていた。
家電量販店なのだが家電の他に食料品に日用雑貨、おもちゃに書籍と、
幅広い商品を陳列しているため、色々な人が来店する。
この時間帯は仕事終わりのビジネスマンが多いためか、
カメラやパソコン、周辺機器のコーナーに立ち止まる人が多い。
「いらっしゃいませ。お預かりいたします。」
そう言って僕はカゴを受け取り、淡々とバーコードを読み取りながら金額を言っていく。
合計金額を伝え、客からお金を受け取ると、レジを打っておつりとレシートを渡す。
「ありがとうございました。またお越しくださいませ。」
そう言いつつ、僕は礼をした。
それからは疎らだが、数名ほどレジ対応をしていると閉店の時間になった。
「お疲れさまでしたー。」
自分にできそうな仕事がなくなり、僕は社員や同僚に挨拶をしてロッカールームへと向かった。
「今日も長いようであっという間だったなぁ。」
ほっとしつつ簡単に着替えを済ませ、僕は近くの駅へと向かった。
この後家に帰ったら何しようかなぁなどと考えつつ、街灯で仄かに明るい道を歩いていた。