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BBC-黒い血の狩人  作者: 栗木下
第一章:学園にやってきた狩人

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第11話「適性検査-1」

「さて、行くか」

「よろしくお願いします」

 翌朝。

 用務員小屋の屋根裏部屋で目覚めた俺は、朝食をゴーリさんたちと一緒に摂り、伸びた髭を剃ると、クリムさんに連れられて、職員登録と一緒に、学園の案内と適性検査を受けることになった。

 なお、ゴーリ班長とソウソーさんは朝早くから教職員と思しき人たちと一緒にオース山に向かっていて、既に居ない。


「じゃあ、まずは風の塔一階にある総務課に向かうぞ」

「はい」

 と言うわけで、俺はまずクリムさんと一緒に風の塔に向かい、そこで総務課の人の指示に従って色々な書類を書くことになった。

 書いた内容としては……名前、年齢、家族構成等々、特に書く事を躊躇うような内容も無いので、スラスラと書けた。

 なお、保証人と言う欄には、推薦状にその旨が記されていたのか、メテウス兄さんの名前で既に埋められていた。

 うん、兄に迷惑を掛けない為にも、しっかりと仕事はやらなければ。


「はい、お疲れ様です。これでティタン・ボースミスさんは正式に王立オースティア魔紋学園の狩猟用務員として認められました。では、こちらのメダルをどうぞ」

「ありがとうございます」

「このメダルが学園の用務員である事の証になるので、決して無くさないようにお気を付けください」

「はい」

 俺は総務課の人から、一枚の金属製のメダルを受け取る。

 表面には学園のシンボルなのだろう、8の字型の蛇と流れ星、それに弓矢のようなものが象られている。

 裏面には……まだ何も無い。


「裏は適性検査のついでに色々と刻むから、今は何も無いのが正常だ」

「なるほど」

 裏面について俺が疑問に思っていていたら、クリムさんが疑問を解消してくれる。

 恐らくだが、裏面には俺の名前などを刻むことになるのだろう。


「さて、ティタン。これから適性検査に向かう事になるが、その前に学園の構造について軽く説明をするぞ」

「はい」

 俺とクリムさんは風の塔の二階に上ると、そこに用意されている食堂で飲み物を飲みながら、話を始める。


「まず学園には全部で七つの塔がある。位置関係としては8の字を描いている感じだな」

「ふむふむ」

「そして、8の字の中心に此処、風の塔がある」

 まず風の塔。

 風の塔は中央に一階から七階まで続く吹き抜けがあるのが特徴で、一階に総務部、二階と三階に食堂、四階以上に学園長室、教職員の研究室、応接室などがあるらしい。

 そのため、学園に外部の人間がやってきた場合、基本的には風の塔以外には入れないらしい。


「風の塔の北側にある三つの塔。これは風の塔側から見て、左から順に光の塔、魔の塔、闇の塔だ。俺たちの用務員小屋から見えているのは光の塔だな」

「周りを鉄柵に囲まれている塔ですよね」

「そうだ」

 次に光の塔、魔の塔、闇の塔。

 この三つは寮で、周囲を高い鉄柵で囲まれている光の塔が女子寮、その反対側に位置している闇の塔が男子寮、間にある魔の塔が教職員や用務員の寮であるらしい。

 尤も、学園外に下宿している者や、近くに自宅を持っている者も少なくないらしいし、俺も狩猟用務員と言う事で、突発的な事態に備えるべく基本的には用務員小屋に泊まる事になるらしい。

 なお、突発的な事態と言うのは、生徒が無許可で森の中に入ったり、森から危険な生物が出て来るような事態を言うらしく、そう言った事態が発生すると、先程貰ったメダルから魔法によって音や振動が発せられるそうだ。

 それと、一部行事については魔の塔でやる事があるそうだ。


「で、風の塔の南側にある三つの塔。これを風の塔側から見ると、左から順に水の塔、地の塔、火の塔になる。用務員小屋から見えているのは火の塔だな」

「どの塔も属性の名前なんですね」

「ついでに言えば、塔の扉の色も属性に対応している。今度見てみるといい」

「はい」

 最後に水の塔、地の塔、火の塔。


 水の塔は講義棟とも呼ばれ、座学の大半は水の塔で行われているらしい。

 特徴としては塔の近くに人工の池があるそうだ。


 地の塔は資料棟とも呼ばれ、一階から三階には紋章魔法に関する貴重な書物も所蔵されている図書館が、四階から七階は様々な紋章魔法の素材が保管されている倉庫になっているそうだ。

 ちなみに、真偽不明だが、地の塔七階には王家に伝わる何かが眠っているとされているらしい。


 火の塔は実習棟とも呼ばれ、紋章魔法の素材の調合含め、実技はだいたいが火の塔で行われているらしい。

 一番の特徴は七階に天井が無く、闘技場のようになっている点だろうか。

 よく生徒同士の模擬戦が行われるそうで、それなりに見ごたえがあるらしい。


 そして、今ここで紹介した七つの塔は、四階に存在する連絡通路で繋がれているそうだ。


「えーと、建物内で大規模な魔法を使ったりしても大丈夫なんですか?」

「安心しろ。この学園の建物は色々な魔法で強化されているからな。ドラゴンのブレスでも受けない限り、小揺るぎもしない。それと闘技場については模擬戦の為に色々な安全策が施されている」

 なお、各塔と闘技場の安全性についてはしっかりと確保されているらしい。

 生徒に怪我をさせるわけにはいかないので、当然と言えば当然だが。


「そうそう、これは余談になるが、俺たちの用務員小屋は、生徒たちからは雷の小屋と呼ばれている」

「雷の小屋?」

 学園に存在する七つの塔の説明が終わったところで、俺とクリムさんは移動を始める。


「森に勝手に入った生徒の事を、俺たちが雷のような怒声で叱りつけるからだそうだ」

「ああなるほど。でも叱って当然の事ですよね」

「そうだな。あの森は適当な装備と心構えで入っていい森じゃない。そう言うわけだから、その時が来たら遠慮なく叱れ」

「はい」

 余談については……余談に相応しい振る舞いを出来る様に頑張りたいと思う。

上から見ると


   魔

  光 闇

山  風  街

  火 水

   地


と言う位置関係になっております。


01/08誤字訂正

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