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072 少女の不安

 突然、マリーの飲んでいたティーカップの淵が――――


 音もなく割れてしまった。


 マリーはそれを見て、より一層ヨハンのことが心配になった。


 もしかしたら、ヨハンの身に何かあったのかも――――


 マリーは自分が何も出来ないもどかしさを感じ、苛立ちを募らせていました。


 そして、マリーは窓の外を眺め、ヨハンの無事を祈った。


 それと同時に、テンプルナイトのことを――――ヴィクルルトやランスロット、そしてユダたちのことを思った。


 窓の外に広がる青い空は痛々しいほどに澄み渡り、マリーの心を呑み込んでしまうようだった。


 少女の不安は、青い空に塗りつぶされてしまいそうだった。

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