訪れた知らない人~4~(side玲奈)
いろんな場所を案内して、たくさんの魔法を美香に見せることができた。私が火の魔法を使ったとき、火が大きすぎて流星が消してたんだけどね…やってしまった…というか、めっちゃ怒られたのに、美香はなにか察したようにニコニコと…
私達は何もすることが無くなって、みんなで休んでる。
「そういえばさ、人間界ってどうなってるの?」
「どうって言われても…あ、周りに宇宙っていうのがあって、そこに地球っていう惑星があるの。その地球に私は住んでいるのよ。それでたくさんの大陸があって、その大陸の一つに日本っていうのがあるんだよ。その大陸によって言葉が違うくて、私は日本語、アメリカっていうところなら英語、中国なら中国語。フランスならフランス語。他にもたくさんあるんだ。」
「言葉か…現夢界も悪魔界も全部言葉は一緒だからな…」
「ねぇ、美香さん。英語っていうのはどういうものなの?少し喋ってみて。」
「え、少ししかできないよ。例えば、My name is Mika.これは、私は美香ですって言う意味なの。」
「難しそうだね。僕、言葉について今度調べてみよう。ねぇ、中国語も話せるの?」
「中国語は無理かな…でもフランス語ならできるよ。さっきの私の名前は美香ですっていうのは、Mon nom est Mika.」
「すごいな、美香は。」
「フランスに少し興味があるからね。こんど留学してみたいと思ってる。あ、そういえばさ、私、こっちではどこで寝泊まりすれば…」
「それは気にしないで!私の家にこればいいよ!」
私の家はいつもホームステイ場所になっている。今は誰も来てないから一人ぐらい泊めれるだろう。
「それはよかった。よろしくね玲奈。」
「いえいえ。」
「そろそろ、暗くなるから帰る?」
「そうだな。よし、帰るぞ。玲奈。」
「玲奈と流星くんは一緒に帰ってるの?」
「家が隣だからな。」
「そうなんだよね。なんでこんなやつが隣なんだか。」
「なんだと!それは俺のセリフだ。」
「ほらほら、玲奈ちゃんも流星君も喧嘩しないの。」
「はいはい。 いでよ、ほうき!美香、後ろ乗って。」
「はーい。それじゃ、またね。」
「ねぇ、玲奈と流星君って、付き合ってるの?」
「うわぁぁぁぁ。なんてこというの美香!ありえないでしょ。」
しまった、美香を落としかけた。でも、変なこというなぁ。
「てことは…流星君。ちょっとちょっと。〜〜〜〜〜〜」
何を話してるんだろう。小さい声だから聞こえない。
「え?あ?なんてことを…まあ、否定は、しないけど…」
「大変ですな。」
「なんの話?」
「玲奈には内緒!」
「えー。教えてくれてもいいのに。あ、家に着いたよ。」
「かなり大きいんだね。」
「こっちでは普通だよ。じゃね、流星。」
私達はたくさん話した。後は寝るだけだ。
「ねぇ、玲奈。私、ちゃんと帰れるかな。」
「どうかな…でも、冬希でも賢いのにお兄さんが考えてくれてるんだ。大丈夫だよ。」
「せめて、連絡でも出来たらいいなぁ…あ、スマホ!玲奈、お願い、電気つけて。」
カバンの中を探って、何を探してるんだろう。というか、スマホって何
「あ、あった。今日だけ学校に持って行ってたんだよね。充電もそれなりにあるし。ここ、電波届いてるし…って、電波届いてるの?」
「電波?なにそれ。」
「うーん。このスマホっていうのは、メッセージが送れたりするんだけど、それには電波が必要で、電波はこんなところにあるはずないんだけど…まあいいや。親にメールしとこう。あ、あとツイートしておかないと。」
必死にスマホというものに何かを打ち込んでいる。
「それ、指でできるの。」
「うん。あ、この文字が日本語。」
「私もやりたい!」
「ちょっと、待ってね。これだけ終わらせる。」
そして、美香は私にスマホというものを貸してくれた。ひとつのアイコンというものを押すと情報が出てくる。タンスみたい。中には見られたくないものもあるらしく、メッセージのところを開いたらすぐ閉じられてしまった。日本語読めないから意味が無いのだけど…
こうして、私も十分に触らせて終わったあと、二人とも寝た。