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秘密の魔法  作者: ゆーら
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私の実力(side玲奈)

「玲奈ちゃん。植物の魔法はね、植物の精霊さんに願望と感謝の気持ちをいっぱい入れると上手くいくよ」

「うーん…体ではわかってるんだけどなぁ…」


願望と感謝の気持ちを入れる。もう何度この言葉を聞いただろうか…


私、玲奈は植物の魔法…というか、ほとんどの魔法が上手くいかない。魔法を使うのが苦手なのだ。魔法は想像力が必要になってくる。その想像力が私にはあまりないのだ。親からももっと想像力を豊かにしろと何度も言われてきた。私は小さい頃から本を読まなかったせいで想像力があまり働かなくなってしまった。そして、一番想像力がいる植物の魔法は一番苦手だ。


「植物の精霊よ、私に力を貸せっ」


…ポンッ

咲いたのは、ガーベラだった。それも…とても…小さいの。


「あー…咲いたのは咲いたけど、これ、ガーベラだね。今、咲かせるのはヒヤシンス。それも黄色の。」

「わかってるよ…」


明日はテストだ。黄色のヒヤシンスを咲かせることになっている。てことで咲良に手伝ってもらっての練習だ。そこに来た二人の男子。流星と冬希だ。


「玲奈…全然できてないじゃないか。」

「もっと想像力を働かせてみろ。」

「うるさいな…そんなこと言ってるけどさ、3人ともできるの?」

「植物の精霊さん、私に力を貸して」 …ポンッ

「植物の精霊よ、俺に力を貸せ」 …ポンッ

「植物の精霊よ、僕に力を貸してください」 …ポンッ


3人ともちゃんと黄色のヒヤシンスを出した。…さすが。3人ともかなり成績上位だもんね。


「うぅ…集中して、想像力をいっぱいにして…植物の精霊よ、私に力を貸せっ!」 …ポンッ

出たのは…ヒヤシンス。だけど白い。


「…やった。」

「どこがやった。だよ。色が違う。まだ想像力が足りない。」

「まあ、流星君。これでも、玲奈ちゃんにとっては大きな一歩だよ。」

「まあ、ヒヤシンスを出せたのは成長した印だ。よく頑張ったな。」

「まあ、玲奈のわりには成長したか。」

珍しく皆が優しい。もう少し家に帰って練習しよ。

「じゃあ、下校時間も迫ってるし、帰りますか。」


明日のテスト、上手くいけばいいけど。

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