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君を離さない  作者: 愛華
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零章〜残酷〜


 皆は、「虐め」という言葉を聞いたことはあるだろうか? きっと皆、知っているだろう。では、「虐め」というのは何故起こるのか、分かる人はいるだろうか?「虐め」が原因で自殺する者は徐々に減ってはいるが0ではない。つまりは「虐め」は人を殺す。それは立派な殺人行為だ。

 皆は誰かに愛されたことはあるだろうか?

 また、誰かを愛したことはあるだろうか?

「愛」というのは複雑なものだ。それは、人を癒すものにもなれば狂気にもなる。

 離婚が原因でシングルマザー・シングルファザーになった家庭が多い今、愛し、愛される関係を作れるものなど、ごく少数であり、尊いものだ。

 つまりは「虐め」も「愛」も狂気だ。殺し方が違うだけでいずれ人を殺す可能性がある事には変わりない。そして、それにより「復讐」を生む可能性がある。

「復讐は意味がない」

「加害者と同じだ」

「そんなことをしても変わらない」

 そう声を発する者が多い。でも、その意見は間違っている。「復讐」は加害者にとって圧倒的な罰となる。

「復讐」された事で初めて加害者は罪に気づき、懺悔をする。そうしなければ加害者は反省をしない。

 世の中には傲慢な人殺しが多く存在する。

「復讐」をする事で変わるものがある。「復讐」は意味がある。被害者が加害者に逆らうには殺すしかないんだ。絶対に。

 これは事実だ。間違ってなどいない。

 ――そう思っていたかった。

 僕はある出来事が原因でこの考えが間違いだと思い知らされる。いや、合っているのかもしれない。だが、間違っていると思ってしまう。

 「虐め」も「愛」も、狂気だという点は、間違っていない。間違いなのは、「復讐」という点だ。「復讐」をしたその先、果たしてそこに「ハッピーエンド」はあるのだろうか? 

 この物語はその一つの例だ。

 この物語には「ハッピーエンド」などない。

 一体、何を間違えたのだろう? どうすればいいのだろう? 何故こんな結末になるのか?

 問いかけても、「答え」は出てこない。

 何故なら、誰も「分からない」からだ。

 あの惨劇が起こる前に、止めなければいけない。

 この世界には、誰も、何も、干渉などできない。

「神」とやらがいる限りは。掛けまくも畏き神は僕を赦さない。

 何度も何度も全てが崩れ去り、やがて全てが創られる。

 皆一人一人が愚かな大衆だということを、皆知らずに日々を過ごす。

 ただ1人の苦痛を、未来を知らずに、事実を書き換える。きっとまた、創られる。繰り返す。

 何度も何度も、どれだけ拒んでも全てが。

 この世界の「主人公」は誰なのか?

 何が「善」で何が「悪」か?

 何が「愛」で何が「虐め」か?

 何が「復讐」で何が「ハッピーエンド」か?

 それは「貴方」の判断に任せよう。

 これは、孤独な彼らの切ない恋と復讐の物語。

 ――泣いて戻れるなら、泣き叫んでいたい。

 もう一度、あの頃の幸せへ……

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