十二獣師 vs 麗羅
翌日、竜宮院にて…
「さて、今日は麗羅さんとの模擬戦となります。よろしいですか?」
「…なんか腑に落ちないわね」
「何がです?」
「あんたらは空歩の従者なんでしょ?なんで私?」
「それは貴方が空歩さんの幼馴染の存在だからです」
「?、関係ないわよね」
「単純な話、どれだけの強さか見ておきたいのです」
「なるほど?」
「いいですか?」
軽く柔軟をする麗羅
「いや、皆で来たら?」
なっ!驚愕する十二獣師
「あんたらハッキリ言って私の足元にも及ばないってこと、分からせてやろうと思って」
「なにっ!!」
「朱雀色…」
辺り一面を橙色の炎が包む
「こ!これは!!」
「あんたら、じゃ勝てないよ」
「なるほどっ、」
「伊達に空歩と修行してない」
「それでは、胸を借りる勢いでいきます」
配置に着く十二獣師
(雑だ)
一斉に飛びかかる十二獣師
「煙火演舞…」
煙が立ち込める
咳をしてしまう十二獣師
「ゲホッ!ゴホッ!」
煙の中影が揺らめく
ドシュッ!、ドシュッ!
次々に煙の外に吹き飛ばされる
「叢影」
投げ出された十二獣師が体制を立て直す
「くっ!まだだ!」
「吸い込んだ灰がただの灰とでも?」
「狼狽えるな!みんな!」
「影操演」
一人出に動き出す十二獣師の体
「うわ!なんだ!!」
浮いては落ち、浮いては落ちの繰り返し、
次第に衰弱し、思いっきり吹き飛ばされる
「ぐっ、ぐぅぅ」
「まだやる?」
「麗羅、その辺に」
「ふっ、演舞解除!」
解かれた技
「ガハッ!ゲホッ!」
煙が抜けていく
「これで分かったでしょ?私にすら勝てないあんたらじゃ空歩には到底…」
「見込みは間違っていなかった」
「は?」
「弟子にしてください!」
一斉に正座をする十二獣師
その体は麗羅に向かっていた
「は、はあ?」
「麗羅さんは強い!貴方に教えを乞いたい!」
「わ、わたし!?」
「ホッ」
空歩は胸を撫で下ろした
「ちょっと空歩!よかった〜って思ったでしょ!自分じゃなくて!」
「いや?そんなことは?」
プクーっと膨れる麗羅
「だめよ!あんたらは空歩の従者でしょ!弟子になんか…」
「そこをなんとか!」
「ん〜、空歩ー、」
「まっ、頑張って!」
「プク〜」
膨れる麗羅
「ん、お腹すいたー」
ソティは腹が減った
竜宮院レストラン街
空歩達は付きまとわれていた
特に麗羅が…
「麗羅さん!どうか!」
「むーっ」
「空歩さんもなんとか!」
「俺はなんとも、とりあえず飯でも食べたら?」
皆でご飯を食べることとなった
料理が運ばれると三人はそれを食べた
十二獣師も一緒に
「美味しいですね!麗羅さん!」
「空、美味し」
「……」
「あ、あはは、」
耐えかねて空歩は十二獣師に聞いた
「なぁ、十二獣師はどんな技が使えるんだ?」
「空歩さん!いい質問です!」
「古来より使われていた時と獣の秘伝技を使う事が出来るんですよ。私は羊なので未の加護を」
「ふーん、じゃあその加護ってのはなんなんだ?今なにかできるか?」
「うーん、そうですね」
未谷は手をかざした
「こんな感じでしょうか?」
緑の光が灯った
「これは未の加護のひとつ、癒しの明です」
「へー」
「僕は巳の加護を」
「皆特色に合わせて使えるのです!」
不服そうに食べていた麗羅が話に入ってきた
「その加護っていうのはなんでもできるのっ?」
「可能な事ならば出来ます」
「可能、ねぇ」
ズルズルとラーメンを食べる麗羅
「けどさ」
空歩が口を開く
「そんな能力値で何しようっての?」
グサッと言う
「ぐっ、ち、力になりたいと」
「力?」
「そうです。強くなれれば空歩さんのように世のため、人のため、何かの力となれる」
「なるほどね」
空歩は小籠包を丸呑みにして、アチアチとなった
「空歩、貴方がどうにかしたら?」
「うーん、そうだなー」
空歩は少し考えた
「じゃあ十二人いるだろ?4で分けてみたらどうだ?」
「4?」
「そう、俺と麗羅と」
空歩は焼きそばをほうばる方を指さした
「ソティ」
「ゴックン、ん、やー!」
ソティは嫌らしい
「空、なぜだ!」
ソティは食べ終えた皿でコツンコツンと空歩の頭を叩く
「い、痛いよ。じゃあどうする?」
「二人でやってくれぃー」
「じゃあ麗羅と俺でいっか、麗羅はどうだ?」
「はぁ〜、貴方のお人好しには呆れるけど、悪い事に使わないのなら修行つけてやらなくもない、かな」
「と!いうことは!!」
十二獣師が息を飲む
「いいわ!修行つけてあげる!」
「やたー!」
十二獣師は大喜び
「ただし、時間を頂戴?空歩とプランを練るから」
「まあ、いいよ。じゃあその代わり麗羅との修行はひとまず休憩にしようかな」
「ほう!」
「その方が意見がハッキリしそうだし」
「ん、空!妾も手伝う!」
「ははっ、いいよ」
「私たちは!」
「待機!だな」
「しゅん」
「うーん、そうだな」
……
麗羅と空歩で学校のお昼の時、会議が行われた
「で、どうする?」
「そうだな、多分十二獣師はその十二支の力が使えるとみてそれに合わせて稽古した方がいいかな。」
「なるほど?というと?」
「何してるの!」
鈴音が入ってきた
「大変だな、竜頭も」
「も?」
「ああ、ウチも黒崇家の直属の部下達の指導があってな、流石に疲れたぜ」
「なはははは!面白そうだな!」
と、そういえば。
クラスは余り変わらなかった
空歩と麗羅、ソティと鈴音、希と朝前と白里は同じクラスである。
黒崇、明神は別のクラス。
だがなんと、風利奈が同じクラスになったのだ。
「たーっはっはっは!どうだい!」
「い、いきなりなんだよ」
「だって同じクラスだっよ!黒崇くん!これが僕の実力っっっっ!さ!!!」
うるさい
「で、何の話をしてるのかい?」
「ああ、後輩達の稽古を付ける事になってな、その話し合いだ」
「それなら、僕たちも参加していいかい?面白そうだ!どうだい?楼良、白里」
「いや、私たちはいいわ、気楽に見てるわー」
「同じく…」
「むー、じゃあ僕だけか、いいかい?」
「ああ、いいよ。じゃあ十二支は知ってるか?」
「んあー、知ってるような知らないような」
「じゃあちょっとその辺の整理するか……」
十二支…
鼠、牛、虎、兎、竜、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪。
この十二が十二支だ。
その起源はある神様の元に訪れた動物の順番と、神様の指示した正月、つまり一日までに来た動物達が十二、ということになる。
「まー、そんなところだな」
「あ!知ってるよ!猫の話!」
「ああ、そうだな。猫が鼠を追い回す話」
「これがどうしたんだい?」
「それだけならなー、んー」
「つまりだ、この十二人が空歩きゅん、君の従者になった、ということかい?」
「いや、後輩ということで」
「そういえば」
黒崇が何やら思い出した様に入ってきた
「この学校にも干支、あるよな」
「そういえば絵で飾ってあるよな」
「ふーん」
「何かあるのかな?」
「黒崇くん!その中に神様はいないのかい?」
「いたかなー?」
と、話していると
「にゃー」
猫が現れた
「お、どっから来た」
空歩にすり寄って来た
学校の飼い猫だろうか?
すると
「にゃー」
「ん?」
「おー、懐くとは」
先生が話しかけてきた
「ああ、どうも。この猫は?」
「この猫は学校で飼育されているのよ」
「そ、そうですか」
その先生はヒョイっと猫を持ち上げた
「では」
先生は去っていった
「あまり見ない先生だな」
「新任の先生じゃない?」




