着くはフィローテ
出発してから1時間
「ガラガラ、皆!ご飯はいらんかね〜!」
風利奈がワゴンと共に後ろから出てきた
「あ!あれやりたい!」
黒崇がゴホンと息を整えた
「ぜ〜んぶちょうだい」
そしてポケットからありったけのお金お出した
「よく持ってたね」
「あ!何かある?空歩に持ってってあげたい」
麗羅はワゴンにある物を見た
棒状のじゃがいものお菓子があるのでそれとソティ用におにぎりとお茶を2つ持っていった
……
「空歩?」
運転席で熱心に運転している空歩がいた
しかし!
空歩は異次元ボックスからガムを噛んでいたらしく平然と粉していた
「ん?おお、麗羅」
「これ食べる?」
「ああ、ありがとう。ソティにもなんかあげてくれるか?さっきおにぎりあげたんだがまだ空腹らしくて」
「ん、く、ぅ」
「はい、おにぎり」
ソティはがっついた
ゴホゴホとむせてしまった所を慌てて麗羅はお茶を上げた
「空歩もお茶。」
「ありがと」
麗羅は空歩と少し雑談をした
「面白いところだね」
「あぁ、そうだな。でも不思議だよな…」
空歩はガラスの外を見た
「海の上を走ってる」
海が下にある
線路が海の上にあり、それを線路上に汽車が渡っている。窓からはトビウオが歓迎していてうみねこが飛んでいる。何とも壮大な景色だ。
「あ!」
風利奈が窓を開けた
「見えてきたよ!あれが僕の生まれ故郷で水の街フィローテさ!」
「おおー!」
みんな顔を出した
海と川と湖、そして大きなお城が健在している。
大きな城の周りに家々が並び、街の至る所から河が流れている。
そして大きな湖がある。
「よし、じゃあそろそろ」
風利奈が運転席に向かう
「空歩きゅん、あそこに大きな駅がある、あそこに向かおう。あと二十分で着くはずだから少しずつ減速して行ってくれ」
「わかった」
風利奈が指した所には大きな屋根があった。
線路はそこに繋がっていた
このフィローテの街はメリエットという異界の地のひとつの街だ。フィローテの街は海に囲まれてはいるがそれを越えると陸がいくつも点在し、他の文明や国がある。
明神や碓氷達はこのメリエットの出身だ。しかし、明神と碓氷はメリエットにいた期間は少なく、明神に至っては生まれたのがメリエットなだけでほぼ空歩達の世界で暮らしている期間の方が長い。碓氷は二十年くらいメリエットに居たがそれ以降はほぼ空歩達の世界で暮らしている。
メリエットは空歩達の次元の5億光年先にある。それを超える為にこの汽車が必要だった。青くなっていた空間は次元を5億光年縮めて皆を運んだ、ということ。
「そろそろ着くぞ」
風利奈の無線が鳴る
風利奈は運転席に向かった
「よし!じゃあ停止のやり方を教えるね」
「ソティ、そろそろ降りようか、、足が痺れた……」
「ん、がんばれ」
「けーっ」
駅がもうすぐだ。
徐々に停止していく汽車
「よし!空歩きゅん!汽笛を鳴らして!景気良く!」
ポーー!
汽車が止まった
駅に着くなり風利奈は皆を集めた
「よし!いいかい?先に言っておくとこのフィローテの街は広い!迷わないように!それから街にはいないが街をはずれると魔獣がうようよいる。もし、はぐれても問題ないようにこれを渡しておこう」
「これは?」
「青龍の鱗で作った『瞬転刻』というものだ。これでもし、魔物に体力を持っていかれてもこの汽車に戻ってこれる。これは汽車に乗る時に君たちの周りの空気を読み込んだこの汽車が正確な体力を把握して限界を迎えた者の体をそのまま汽車の中に転移させる道具さ。まぁ、早い話、街の外は危険がメニメニということさ!」
話が終わるなり皆空歩の所に集まった
「竜頭空歩、お疲れ様。はいチョコ」
雷夢がチョコを渡した
「竜頭!すんごいいい道行だったわ!」
鈴音が空歩に声をかける
「なははは!また頼む!」
「すごくよかったよ!」
希と朝前が声をかける
「ああ、疲れたーっ」
空歩は体を伸ばす
「それじゃあみんな着替えてくれたまえ」
「着替え?」
一同は後方車両に連れられる
そこには沢山の衣装が並んだハンガーラックと衣装棚がズラッと配置されていた。
「ここからお気に入りの服を選んでくれたまっへ!」
一同迷う中、衣装を選んだ
空歩は青と白の羽織が遇われたワイシャツのような上と黒い長ズボンと紺と黒の靴。
「うん!」
麗羅は胸元が黒の布地に腕元が薄い青色の袖、濃紺のスカートと白とピンクの靴。
「よっと!」
ソティは首元にピンクのリボンと黒の網目状の布、胸元から股下まで黒の網目状の下地に紫色の布地、黒のガーターベルト、紫のブーツ、腕には黒いハンドストッキング、そして眼には眼帯だ!
「邪眼魔竜剣!!!」
鈴音は踊り子のような碧い衣装。
「ふふん♡」
雷夢は魔法使いのような黒い衣装。
「見てんじゃねえぞ?」
希は白いメイドのような衣装。
「だ、大丈夫かな」
朝前は黒いスーツのような衣装。
「なーははは!!」
黒崇はワイシャツと緑色のダボッとした短パン。
「よっしゃ!」
皆それぞれ着替えた
そして風利奈が高らかに言い放った
「よしっ!じゃあ早速!フィローテへ!レッツゴー!!」
汽車を出ると明神と白里が待っていた。
「遅いわよ」
「待ってました。」




