学校が始まる
話が終わると斎龍寺との話を思い返していた。
「…今回は魔物等が多数出没する場所なので報酬は倍となっております」
空歩はご飯を食べ終わると修練場へと向かった。
修練場に行くと麗羅がいた。
「……ここにいると思って来たよ。」
空歩は伸びをしながら聞いていた
「私も行くことにした」
伸びが終わると空歩は麗羅に渡そうと手を出した。
麗羅は両手の手のひらを出した
「行くならこれを持って」
空歩はお守りを麗羅に渡した。
「そういえばここで何をしてるの?」
麗羅は聞いた。
「刀の鍛錬、一閃を慣らすためにね」
「じゃあ、相手が必要?」
というと麗羅は竹刀入れから烏澄一閃を取り出した
「ありがとう、借りようかな」
そう言うと空歩は、一閃二つを取り出して構えた。
「へー、二つ。」
麗羅はニヤニヤしながら空歩に言った。
「何?」
「別にー?」
空歩は首を傾げた。
二人は稽古に励む。
稽古が終わると二人で時間と集合場所を決めて各々帰宅した。
次の日…
9時、空歩は公園の前で待っていると麗羅が来た。
二人は何呪の窟に向けて出発した。
少し歩くと何呪の窟の前に来ていた
「お守りは持ってる?」
空歩は麗羅に聞いた。麗羅はコクコクと頷いた。
「それじゃ、行こう」
二人は洞窟に足を踏み入れた。
しばらくするとゴブリンが現れた。新しい人に威嚇をするゴブリンを宥めながらゴブリン達の集落に到着する。
「こんなところがあったなんて」
初めて来る場所に興味津々の麗羅。
お構いなしに池の方まで行くと不自然にそびえている扉の前まで来た。
その扉を押して見ると扉が開いた。中には下に続く階段があった。
空歩は麗羅を呼ぶと二人で階段を降りていった
階段を降りると、そこは一本道になっていた。少しすると角の生えた鬼のような生き物が現れた。オークだ。
麗羅は構えた。
来る!
と思ったその時オークはお辞儀した。
麗羅はキョトンとしている
「ニンゲン、話は知ってる。こっちだ」
オークは喋りだした。オークはそう答えると振り返って歩いた。
一本道の先に着くと、オークの集落があった。すると奥に階段がある、オークはこう言った。
「ここ、階段、下る、目的の物、ある。」
そう言いながら降る階段を指さした。
麗羅はずっとキョトンとしている。
「麗羅」
空歩に呼ばれるとハッとした顔で、考えてたことを振り払うように頭を振った。
空歩のそばに駆け寄ると二人は階段を降った。
階段を降るとそこには大きなツタのような木が石造りのレンガの建物に絡まる古代都市のような物があった。その古代都市は結構な広さがあり、壁で覆われている為、遠くを見る事はできないがおよそ5万人を収容できるほどの大きさだ。
中を少し歩くと耳が長く、色白で背の高い人物が立っていた、エルフだ。
エルフはこちらを向くと
「客人よオババ様から話は聞いている、こちらだ」
そういうと歩きながら喋った。
「ここは古代都市があった場所、本来エルフの里だった場所だ。」
エルフは続けた
「私はエルフのリーフェンだ」
「俺は竜頭空歩」
「夜烏麗羅!」
二人は名乗った。
「元気のいいお嬢さんだ」
リーフェンは少し笑いながら喋った
しばらくすると、そこには肩くらいの高さの鉄の置物があった。
「この中に一閃がある」
空歩は手を伸ばそうとする、とエルフはその手をはたいた。
「条件がある、これは里のものたちとも締結済みだ、
私と手合わせ願いたい」
そういうと背負っていた弓を取り出した。
二人は気づいていた。背負っている弓が一閃だということを…
「さぁ、構えろ客人。」
空歩は龍火一閃を取り出した。
麗羅はその場から離れた。
「では行くぞ」
リーフェンは弓を引いた
矢が三本放たれた。
それを交わすと空歩は間合いを詰め、切りかかる。それをリーフェンは後ろに避け、追撃をかける。猛攻は続いた。
空歩は全て切り落とし、目にも止まらぬ早さで背後を取り、刀を振り下ろす。リーフェンは前に避け、後ろを向き、矢を放った。矢を切り落とし、踏み込んで下から切り上げた。それを紙一重で避け追撃して間合いを図る。
全て見切り、避ける空歩。攻撃が収まると二人は見合っている。
リーフェンは眼に力を込める。すると一本矢を放った。その矢を間合いを詰めながら避ける空歩。するとその矢は追いかけるように180度曲がり、追尾してきた。気づいた空歩は右に飛んで避け、追尾してくる矢を切り落とす。動きに合わせてリーフェンは矢の連撃を始めた。それを避ける空歩。それを見て、リーフェンは攻撃を止めた。
リーフェンは気になったことがあった
「その足さばきと体術はどこで」
「修行したからな」
「なるほどな、修行だけで到達できるものとは思えんがな」
「…」
リーフェンは言った
「貴様、手を抜いているだろ」
「気づいていたか」
「舐めやがって」
空歩は少し考えた
「わかった」
そういうと空歩は龍火一閃を異次元ボックスにしまった
「なんの真似だ!」
怒鳴るリーフェン。
空歩は言った
「素手なら本気でやっても大丈夫だろう」
「ふっ、どこまでも舐めた真似を」
空歩は素手で構えた。
リーフェンは弓を構えると呪文を唱えた
引いていた弓矢に光が集中する。
「喰らえ!」
大きな光が空歩目掛け飛んできた。
空歩は構えを解くと光に手をかざした。
空歩は素手で受け止めた。
呆気に取られるリーフェン。
顔を振り、後ろに飛んで手を振り下ろした
「降り注げ光の矢!」
そう言うと無数の矢が現れた。
光の矢が空歩目掛けて襲いかかる。
全て受け切る空歩
「龍鱗」
銀の鱗が空歩を覆う。
そして一気に間合いを詰めた。
そして大きく振りかぶった
「はあああ!」
ドゴオン!
拳でリーフェンを吹き飛ばした。
「ぐはぁ!」
リーフェンは瓦礫の下へとぶち込まれた
しばらく静かな間が流れる
すると、瓦礫から起き上がるリーフェン
「いやー、強いなぁ」
けろっとしていた
「まあ、負けは負けだ」
決着が着いた
「にしてもその強さはなんだ?ただ修行してたらできる事じゃないだろう」
リーフェンは空歩に聞いた
空歩は答えた
「俺は龍人族なんだ、龍の力を秘めてる」
「なるほどそれで」
リーフェンは尋ねた
「ではあの動きは、なにか拳法でも習っているのか?」
「あれは龍人族が使える技、龍人拳だ」
「まあまあいいじゃない」
割って入って話を止めた麗羅
「こう見えても長候補だったんだがな」
立ち上がりながら愚痴を零すリーフェン。
そして鉄の置物に向かい、中を開けた。中には鉄の箱があった。
鉄の箱を開けるとそこには棒のような物が浮いていた
「さあ、持ってゆけ」
空歩はそれを受け取った
「それと、これも持っていってくれ」
そういうと持っていた弓を渡した
「これは代々エルフ族に受け継がれてきた弓だ、これも一閃なのだろう?」
空歩は弓を受け取り、異次元ボックスへとしまった
リーフェンは語った
「獲物をしまった時はなんだと思ったがあの強さだ、感服した。また手合わせしてくれ、今度はその獲物を使っても太刀打ちができないほど鍛えておこう」
「そんな事できるわけないんだから!」
麗羅が前に出て言った
リーフェンは高らかに笑った
二人は帰ろうとするとリーフェンに引き止められた
「ここからでは時間がかかるだろう。どれ、里の帰還ポータルを使うといい」
そういうと里に案内された。
そこは木に覆われた石造りの建物が並んでいた。
里と言うよりかは小さな街のようだった。
二人は里の端の噴水のような置物に丸い石が乗っかっているポータルに着いた。
「触れてみてくれ、それで洞窟の外へと出られる」
リーフェンの言われた通りに触れてみると光に包まれた。そうすると二人は一瞬で何呪の窟の入口まで来ていた。
空歩は伸びをすると麗羅に言った
「帰るか」
二人は竜宮院の受付に来ていた
すると後ろから斎龍寺が現れた
「お待ちしておりました」
そう言うと別室に通された
「今回の報酬です」
斎龍寺は二人に封筒を渡した。
二人は封筒を受け取った。
麗羅は金額があってるか封筒の隅々まで確認した
「それではまたお会いしましょう」
二人は竜宮院を出ると帰路で話していた
「今日はどこか行く?」麗羅が聞いた
「いや、今日はそのまま帰るよ」
「そっかぁ」
二人はそれぞれ帰り道に向かい、家に帰った。
そして日は経ち…
四月…
二人は制服を着て電車に乗っていた。
…学校が始まる…