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龍の掟  作者: 氣赦烙
学校が始まる
4/50

日常から仕事へと

平日…

 空歩は卒業式の後は様々な所に出向いていた。今日は何呪の窟に遊びに行っていた。雷夢からもらったお守りを携えながら。

洞窟に入るとゴブリンが出迎えてくれた。そこのゴブリンやコボルトとは仲良くなっていた。


 洞窟を通され、集落に着くと池の石に腰かけた。

少しすると小さいゴブリンが袖を引っ張ってきた。遊びたそうにしている。

空歩は手加減しながらも追いかけっこで遊んだ。


洞窟を出ると次は烏間本家へと遊びに行った。

 廊下を通っていると偶然、雷夢に会った。

「やあ雷夢」

「○ね!竜頭空歩」

呆気なくあしらわれた

 流石に○ねはよくないと思う…

とは言うものの空歩は雷夢に話しかけた。

「さ…、最近はなにかしてるのか?」

「そうだ!ゲームの素材が取れないのだ、手伝ってくれ竜頭空歩!」

空歩は雷夢の部屋でゲームをして遊ぶ。

夕方になると雷夢は寝てしまっていた。

「今日はハンバーグがいい…」

寝言を言っている。毛布を掛け、雷夢のおじいちゃんに事情を話した後、烏間家を後にした。


次の日は麗羅の道場で1日中稽古をしていた。

すると

「空歩、ちょっといいか?」

一人の門下生が空歩に声をかけた。

「スーパーでこれを買ってきてくれないか?」

そう言うとメモとお財布を渡された。

どうやらおカミさんに頼まれたらしい。

聞き耳を立てていた麗羅の耳がピクっと動く。

「あたしも行くよ!」

 

スーパーに向かいながら空歩はメモを見た。

「長ネギ、白菜、椎茸、人参、鶏肉…」

麗羅は顎に指をつけながら

「…今日はお鍋かな?」

と言った。

二人は顔を合わせた。


スーパーに着くとメモの通りにカゴに入れていった。

「よし、これで全部だな」

レジで品物を買い、商品を袋に入れていると

「結構あるね」

麗羅が空歩に言った。

袋に詰め終わると両手に抱えたレジ袋を見て麗羅は空歩に言った

「持つよ」

二人は仲良く袋を一つずつ持って道場に戻った。


道場に戻るとお台所に通された。土鍋が用意されていた。やはり鍋のようだ。

「空歩も食べていくかい?」

麗羅の母親が空歩に聞く

「いただきます!」

空歩は麗羅の家で夕食を食べた。


 ご馳走様と言って、あと片付けを手伝った後、少し談笑をした。

他愛のない会話をした。


麗羅の家を出ると竜宮院へと向かった。

 竜宮院に着くと竜宮院刀鍛冶工房へと足を運んだ。

「すみませーん」

 呼びかけると親方が来た。

「おう、なんだ?」

「こいつの鞘を作ってもらいたいんですけど」

そういうと龍火一閃を取り出した

採寸を測るとすぐさま作ってくれた、ものの五秒だ

「ありがとうございます」

「おう」

白く赤い線の入った良い鞘だ。

刀を鞘にしまう

「失礼しました」

お辞儀をするとその場を後にした。

 

 家に帰り、部屋に戻るとベッドに仰向けになった。腰の異次元ボックスから龍火一閃を取り出した。

 龍火一閃をジッと見つめた

数秒見つめたのち、龍火一閃を異次元ボックスにしまった。空歩は伸びをして目を擦りながら欠伸をするとそのまま眠った。


 土曜日…

空歩は竜宮院修練場に来ていた。

 龍火一閃と烏間一閃の鍛錬のために修行をするようだ。

空歩はまず龍火一閃を異次元ボックスから取り出した。鞘から抜くと刀を大きく振った。するとオレンジの炎が舞い上がり、留めると炎はピタッと刀に止まった。刀を突くと火柱が横に一直線に突き抜けていった。

 空歩は自分の体術と組み合わせながら感覚を研ぎ澄ませ、刀に慣らしていった。

 鍛錬してみると龍火一閃は主に炎を自在に操ることの出来る刀なのだと、改めて理解した。

龍火一閃を鞘に収めると異次元ボックスにしまった。

 続いて烏間一閃だ。

 異次元ボックスから烏間一閃を取り出すと鞘から抜いた。烏間一閃を抜き出すと刀は様々な力を発揮した。まず龍火一閃とは違い、炎を操る訳ではなく忍術のような繊細で巧みな技の数々を見せて来た。龍火一閃と同じように体術に合わせて刀を慣らした。

 扱ってみると烏間一閃は火、雷、風、等を主に操ることの出来る一閃のようだ。烏間一閃を鞘に収め、異次元ボックスにしまった。

 総合すると、烏間一閃は多種多様に使えるが龍火一閃はそれを凌駕するほどの炎と力を秘めている、どちらが優れているという事ではなくその特色をあらゆる場面で使いこなすかが大きな差になる、ということだ。

 そして更に空歩はその刀を同時に使いこなすことにした。

右手に龍火一閃、左手に烏間一閃を持って構えた。ぐっと力を込めると2つは大きく唸り始め、覇気を纏った。

2つの刀を持ち修行に励む。

 

 修行が一段落すると空歩のお腹からぐうーと大きな音がした。修行をすると腹が減る。

空歩は一閃達を異次元ボックスにしまうと修練場を出た。


竜宮院レストラン街…

 竜宮院には様々な施設があり、その一つにレストランなんかもある。

空歩はそこで空いたお腹を満たしていた。すると

「空歩様」

斎龍寺がテーブルの横から話しかけてきた。

「前よろしいでしょうか。」

「どうぞ」

 斎龍寺は前の席に座った。

「今回も依頼です。お話してもよろしいでしょうか」

空歩は食べながら話を聞く。

「明日、何呪の窟に向かってください」

空歩はゴホッゴホッと咳き込む

水で流し込むと語った

「何呪の窟?あそこにはゴブリン達の集落とスライムがいるだけでほかは何も無いぞ」

 斎龍寺は咳払いをすると喋り始めた。

「あそこには眠っている古代都市があります。それを見つけ、調査し、一閃を回収して頂きます。」

空歩は怪しげな扉の様なものを思い返していた

「ここ辺りがあるようで」

 見透かしたように斎龍寺が話した

「その古代都市の動力源となっているものが一閃との情報があります。ただし、今回は多少危険が伴います。」

そう言うとある物をテーブルに出した

「呪祓の御守りです、これで呪いがかき消されます」

 そのお守りを見て空歩は似たものが頭に浮かんだ

「それならもう持ってるぞ」

 と言って胸ポケットにあった雷夢からのお守りを出した。

「なるほど、でしたらこちらは麗羅さんに渡してください。」

手を挙げ疑問を聞こうとすると

「麗羅さんにはこちらで話はつけてあります。場所はもうお分かりでしょうか?」

空歩は頷いた

「それでは吉報、お待ちしております。」


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