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龍の掟  作者: 氣赦烙
十二代目
16/62

龍人族十二代目

今日は何呪の窟に遊びに行っていた

空歩は胸ポケットにしまったお守りを確認した。

入るといつものように、ゴブリンが案内してくれた。

ゴブリン達はこの洞窟を開拓しており、前来た時より小綺麗な街のようになっている。


そのままエルフの里に着くとリーフェンと会った

「やぁ空歩、今日はどうしたんだ?」

「今日はなんとなく来たんだ、洞窟がどうなってるか確認も兼ねてな」

 そう告げるとリーフェンは空歩に耳打ちした。

「それならば少し相談を聞いて貰ってもよいか?」

 空歩は話を聞いた

「少し先に行った祠の奥、そこに階段があってな、そこの調査をして欲しいのだ」

 更に階段があるらしい

「下まで行ってどうなっているか探ってきてくれ」

空歩はふむ、と息を吹いた。そして

「わかった、行ってやるよ」

「おお、それは頼もしい」

空歩は祠の奥に行くとそこには階段があった。

空歩は調査しに行った…



階段を降りると鬼の軍勢が迫ってきた

「ヴォォ!」

刀を持つ鬼

金棒を持つ鬼

至る所に武器を持った鬼が姿を現した

その数なんと一万は居る。


空歩は龍火一閃を取り出し構えた。

「ヴオオォ!」

刀を持った鬼が斬りかかってきた。

それを剣筋で裁き一撃を食らわす空歩。

それを一斉に飛びかかり持ってる武器を振りかざした

「龍の舞」

凄まじい速さと威力で鬼を一掃する

周りにいた鬼達は吹き飛び余波でその先にいた鬼も共に吹き飛んでいく。


残り五千、

龍火一閃を鞘に収め居合の構えをした

そして

「龍進」

龍進を使った新しい技、居合切りを鬼目掛けて放った

五千はいた鬼は思いっきり吹き飛ばされた

一万、鬼を倒した。

ふと空歩は思った

「居合、名前決めておこうかな」

倒れた鬼を後に前に進む



道を行くと大きな扉があった

両手でググッと押すと重たい扉が開いた。


すると

そこには古都のような光景が広がっていた。

朱色の木造の建物、

そして中央には白い岩の建物、

そして一番は

降り注ぐ日光のような光で周りは明るく、

天井は青く空のような全体をしている。

森もあり、滝もあった。


空歩はそこを見渡しながら歩いていると建物に不思議な文字のようななにかが書かれていた。

(わからない)

そう思いながら先へ進む

先に進むと高く、白い塔が聳えていた。

そこの扉を開いた。

するとそこは協会のようになっていた。

その奥をよく見ると少しの階段になっていた


そこには人影があった。


近くへ行ってみるとその人は大きな鎖で縛られており動けないようだった。

自ら動くこともなく、ただただじっと目を閉じて、居るだけだった。


空歩はその人に話しかけることにした

「もし」

するとその人は目を開け、こちらを見た


彼女は全ての色が真っ白だった。

髪の毛は白く、肌は絹のよう、目は青白く透き通った眼をしている。

服は着ていないようだ。


「旅の者か」

その人は口を開けた

「いえ」

「何用でここに来た?」

「偶然だ」

「そうか…」

今にも途切れそうな声で発した

「あなたはなぜ縛られている?」

空歩はその人に問いかけた

その人は答えた

「わからない、か、忘れた」

そのまま続けた

「ここに来たのも何かの縁、そち、妾をここから出してはくれぬか」

空歩は頭の中で考えた

(この人は何者なのか、罪人?危険か?だが)

空歩は考えた上でこう答えた

「あなたが罪人かもしれない、はたまた危険な人物かもしれない。

しかし、

あいにくその危険、覆す事なら出来る!」

空歩は龍火一閃を取りだした。

 そして

鎖を切り払った


倒れ込む彼女。


それを受け止める空歩。

 空歩は異次元ボックスから大きな布と暖かいスープをその人に差し出した


座ってスープを飲むその人に空歩は聞いた

「ここはなんだ、貴方は一体…」


その人は微かで、それでいて綺麗な鈴のような声でこう言った



「妾はソティ、龍人族始めの者、祖龍の一族の先代長、ソティ・レアス」




…空歩は異次元ボックスに入れてた水筒からお味噌汁を取りだしコップに注いで飲んでいた。

「フフッ、面白いおの子よの」

その人は笑った

聞くにソティはここに4億年間囚われているらしい。

記憶も曖昧でなぜ囚われていたのかは定かではなかった。

囚われる前は龍人族の長として精力的に動いていたとのこと。

「妾が長になったのは十二代目だったかな」

か細い声でそう言った

祖龍とは聞いた事ないが一色単に龍人族という括りだけではなさそうだ。


「そち、気が変わった」

スープを飲み終わるとソティは空歩に言った

ソティは弱々しい足で懸命に立ち上がった

「稽古をつけてやろう」

「……え?」

「だから稽古をつけてやろう」

「…え?」

空歩は何度も聞き返した

今にも消えかかりそうなか細い声で言われたことは同じだった

「と、とりあえず何か食べたらどうだ?そんな体では」

「心配ない」

小さく細い手を振る

すると建物内にあった塔を一本残らずへし折った。

崩れる塔の下で手を上にかざすとその破片は塵になって粉砕された。

「さぁ、おの子よ、これでよいだろう」

ソティは空歩に言った


その瞬間もすぎるまもなくその人は倒れ込んだ

「?」

空歩は覗き込んだ

「お腹すいた」

粉の塔の上で食事会が始まる

 


ソティは大きなパンを食べながら話した

「それにしてもすごいな、その異次元ボックスとは」

ソティは名前も言っていない異次元ボックスを正確に言い当てた

「その腰の巾着から出しておるのだろう?」

構造も言い当てた


不思議そうに空歩を見つめるソティ

「ああ、そうか。妾の目の事を言っておらんかったな」

ソティは続けた


「妾は物事、事柄、人物、名称、そして時と場所、あらゆるものを見通す目を持っておる。」


空歩はへーと口にした


「そしてお主が鎖を切り裂いたその刀、龍火一閃の事なのだが、まだ本領を発揮してないな」

空歩は異次元ボックスから龍火一閃を取り出した

「しかし、さる事ながらお主もまた、本領発揮とは至ってはいないようじゃ」

パンをカジカジしだした

「コホッ、コホ」

ソティは咳をした。

慌てて空歩はお茶を出した

 お茶を飲むとソティはこう言った

「こんなにおいしいご飯は久方ぶりじゃ」

 よっぽど食べてなかったのだろう

ソティは食べきれないほどの量を食べて見せた


なのにその体は、細く小さかった

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