表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

愛されたかった

作者: 千織 燈花

曇天の朝

LINEがなる友達からのLINEだ

なんのたわいもない日常のワンシーン

その1枚が折り重なり積み重なり一生になって行く

LINEの内容は講義についてだった

我々心理学部には2年生の時に実験法という

難関を超えなければならない。難関と言うには低すぎるかもしれないがそれでもやはり

我々2年にとっては難関だ。


大学につき

そいつと合流するといきなり

「セックスしたい」とほざく

勝手にやってろ童貞と思いつつも

ついつい返してしまう

『おうセックスしたい』

そうするとだよな!と喜ばしげに肩をぼんスカたたかれる正直この猿はきらいだなぜならいわゆるパリピと呼ばれる存在で

SEX、煙草、酒にしか興味が無い猿なのだ

同定、喘息、ザルの俺にはどうしても合わない

しかしこいつと一緒にいるとなにかと楽をできる、だるい講義の代理出席も周りからの評価もこいつといると全て上手くいくのだ。


しかしやはり俺の人間関係はこの猿を起点に出来てしまっていて俺はいまそれに対してムカついている。それはたまたま喫煙所の横で聞いてしまった一言が原因だ

「猿田先輩の横にいるあの根暗、猿田先輩に絶対寄生してるよねー」

何が寄生だ、おれは根暗ではあるが寄生などしてない、あ!ちなみに猿田ってのはパリピの猿のみよじだ。


そこで俺は猿に決意表明することにした

『おい、さる、おれはお前に頼らずに友達を作る』

そしたらクソ猿は不機嫌そうに俺を見た

「はぁ?なにいってんだよ、やめとけお前友達作るとろくな目に会わないだろ?今度はなにを無くすんだよ幸せの王子様?」

『誰が幸せの王子様だよ、俺は何も失っちゃいねー、第1、俺の友達は俺が決める、俺はお前に寄生してる寄生虫じゃねぇ』

「おまえ、マジで狂ってるのか?そこまで言うなら好きにしろ、おれはお前を見てられない」


こんな感じだったと思う

詳しいことは覚えていない

売り言葉に買い言葉で喧嘩をした

だがひとつ決まったのは自分で友達を作り

猿に自慢してやるということは決まった

それならば少しは行動すべきだろうと思い

行動した




「こんにちはー

本日もやって参りましたあずにゃんのCASの時間だよー 」

こいつウザイな友達には無理だ

ツイキャスというアプリがある

声などで配信してコメントで視聴者と繋がるアプリだしかも視聴者はハンドルネームはあっても本名を晒さなくていいこれ程今の僕に都合のいいアプリなどないだろう

「リャンメン待ちだうら、ドラで跳ねて跳満や」

何語喋ってんだおい

CASってこんなんばっかかよ

「ぼくは、わるくないんです、警察がー」

あ、うんキチガイ

CASで友達探そうと思ったけど辛いなー


そんなこんないろんなところを回っているとこのツイキャスというアプリは音声配信つまりはラジオ配信が主流であるのに対してここの枠の人はなんと顔を出しマスクすらしていない顔丸出しで話してる。しかも

「はぁーつらいわー、いまからリスカやりマース」

ん?リスカ?おいおいマジかよww

うわぁここまでして人集めたいかね?

こいつほんとに斬りやがった

誰か声掛けてやれよ

閲覧数は1

1!?

俺一人かよ

━━初見です、何かやなことあったんですか?


とりあえずコメントしてみたなんかこういうのほっとけなくて

「気持ちぃ、あ!初見さんだーやなことなんてないよー切りたいから切るのそこに理由なんてないよー」


いかれてやがるなにいってるかわからんこいつ


──うわぁ初見いるやん

──ほんとにしかもまとも

──声掛けちゃダメだよ


さっきまで1人だったのになんと閲覧数が10人になってる


「アハは みんな来てくれたんだーありがとう!」

──なに?今日もラリってるの?

──マイラリ?デスパ?レキソタン?


なんの呪文だよ一体

検索してみるとぜんぶ薬の名前だったそうやって調べてる間にも会話は続く


「アハハ、色々飲んだよ、薬回るとさ気持ちいいし気分いいよねそうだ!初見さん名前と性別は?垢名がゲストだけどなんて呼べばいい?」

あ!やばいなにか話さないと

──千織 とうか 男だよ 20歳

──ちょこれ本名じゃね?

──ありえないでしょ作りこんでるんよ

──本名です

ん?なんかまずった?と思いつつも

もう止まらない

──勇者現る

──いや、消しとけ

──バカやってんじゃねーよ

「とうかくんねー覚えたよー」

そこでキャス主をよく見てみると短い髪に真っ白な肌、不健康にやせ細ったからだ、整った顔は美人に見えるけどいまは瞳孔が開いていて怖いけどすごく人を惹きつける今思えばこの時からどっぷりこの人にハマったのかもしれない

「私は野尻花っていうよろしくねー住所はー神奈川県大分佐川町2-36-102」

──やべーよ住所いいやがった

──特定班はよ

──まつりじやー

おいおいまじかよマジで狂ってるのか

住所晒すとか


その後ぼくは野尻さんのキャスに毎日通った

これも友達を作るためそしてぼくはついに

「とうかくん友達だよね?うち来ない?」

とCASで言われた


思考が一瞬停止したのがわかる


「とうかくん友達だよね?うち来ない?」

とCASで言われた


-----きたー

-----まさかのご招待

-----行っちゃえよー

-----僕が行ってもいいですか?

「友達なら来れるよね?、いいから早く来いよ!友達だろ!!!」

やばいやばいやばいやばいやばい

マジかよ今日の野尻さんガチでやばい

「こねーなら死んでるやるぞ早く来いよ」

----やばいやばい

----通報しました

----いくなよ!そんなやつ無視しろ

----とりあえず返事しろよ

----とりあえずこの前の住所に行きますね

「あは!やったーやったーきてくれるの?

ついでに酒とつまみ買ってきてー」

「いいこともしてやるから買ってこいよー」

慌てて買うものリストをつくり

上着をとり走ったその間もコメント欄はあれに荒れた

走ってる中俺の中では不安がふつふつと湧いてくる相手は刃物を常備していてシラフでもない薬もきめこんでいてやばい状態

そんな時に電話がなった

普段僕は電話をしないのに電話がなった恐る恐る電話を撮ると


「千織!!このくそバカ絶対に行くんじゃねーぞそうやっておまえは色んなもんを無くすんだからなこのアホいくなよ絶対にだ」


ツーツーツー、

電話が切れてしまった猿が怒鳴り込みの電話確かに野尻さんの所に行くのは大変まずいかもしれないだけど足が止まらない

ぽつりぽつりと雨が降ってきた

足が鈍るだが決して止まらないまるであの瞳に吸い寄せられるように進んでいく


築けば土砂降りの雨の中

野尻さんの自宅の前にいた

震える手でインターホンを鳴らす

ピンポーン


ピンポーン

「あは!ほんとに来てくれたんだとうかくん」

まだ配信中見たくツイキャスからもインターホンがなりこだまのように野尻さんの声が聞こえるその声が僕の中に響いていく


いつもの様に話すことが出来ず時間がかかりながらもぼくは野尻さんに返答する

『はい!野尻さんが心配だったので』

----なにとうかきたの?

----状況わからない

----通報しました

----公開セックスか?

----メンヘラは感染するからまじで千織気をつけろよ

「なにそれ!面白いなるほどねー、ある意味とうかくんもこっち側だったわけだ」

「うるせぇーこれから私はとうかと仲良く決めるんだこれで配信は終わりねまたねーバイバイ」


配信は終わったみたいで

顔が映らなかったことにホッとしてる反面

これでほんとに野尻さんとふたりきりと思うと怖くもあるまたこのドキドキ感がいいとさえ思ってしまうほどに感覚が麻痺する


それほどこの、野尻さんの瞳は魅力的で吸い込まれる


そこでふときづいたいつの間にか

俺が野尻さんと一緒のベッドに裸でいることをお互いが裸でいてベッドから思わずむせ返るような鉄の匂いと塩がかわいたような匂いとてもムラっとくるような自分の感覚が無くなるようなそんな匂いが野尻さんからもこの空間からも漂っていることに


「ねー、薬やる?」

ドキッとしたこんなぼーっとするような匂いに思わず首を縦にふる


「いっとくけどあまりおすすめはしないけど気持ちいいよー癖になるしススメはしない」

そのあと薬を飲み


『やってみたい』


「ならとりあえずマイスリーやるか」


その後、野尻さんは錠剤を二つに割り俺はそれを受け取ろうとすると

野尻さんは口に酒を含み錠剤と共に

ボクの口に押し付けてきた

僕の中に錠剤とお酒が流れ込んできた

野尻さんの唇は柔らかくキスが初めての僕は薬を飲んだこと以上に興奮をお覚えた。


そして意識がぼーっとしてきて薬のせいかこの部屋の匂いのせいか酒のせいかキスのせいか分からないけどもすごく興奮している身体中の血液が自分の中を駆け巡るのがよくわかるそんな感覚によっていると

「きもちいいいいいい」


そんな声が聞こえそっちを見てみると腕にすでに何本も赤い線があって、溢れた血がしたたっている。用意のいいことにちゃんとタオルが敷いてある。白いタオルに赤い模様が広がっていた。


「ねぇ見て見てここ」

「ねぇ感想は?教えてよ」


そして腕を見せてきた。なんと答えればいいのかわからない。野尻さんの自傷画像は見たことがあるし、ツイキャスをやりながら切ることもあった。でも、放送は音声だけで生の映像を見たわけではない。

僕の答えを待たずに、野尻さんは切り始めた。何度も切った場所は皮が厚く固くなっている。そこを避けて、白くて柔らかそうな箇所に刃を当てる。まるで自分の身体に刃を当てられているかのように、ひやりとして鳥肌が立つ。

野尻さんが思い切りよく、すっと刃を引く。少し遅れて赤い線が浮かび出て、そこからだらだらと血がたれる。


「なんか切りたくなってさ。嫌だったら言って。風呂場で切るから」

『みせてみたい』


なぜそんなことを言ったのかわからない。野尻さんは僕の答えを聞くとすごくうれしそうに笑った。

「変態なんだ。あたしが血を流すのを見て立ててるんだいいよ答えなくてその勃起させたものを見ればわかるから」


勝手に股間は勃起していた。なんで血を見て勃起するんだと思ったけど、そうなのだからしょうがない。我慢できなかった。野尻さんの太腿の血を手で拭いて広げる。太腿の付け根から下腹部にかけて、白い肌が赤く染まる。セックスしたことはないけど、野尻さんを血で濡らして挿入しているような錯覚に陥った。見ているだけで射精しそうだ。

「あたしも感じさせてよ」


野尻さんに言われ、パンティに手を伸ばすと、止められた。

「違う。あたしにも血を見せて。切って見せろよ」

僕が黙っていると、野尻さんは笑い出した。

「切れないの? そうだよね。それが当たり前。怖いんだ。クソがよ」


野尻さんは笑いながら、僕を突き飛ばそうとした。僕はその手を押さえ、もう片方の手で床に落ちているカッターを拾うと自分の左腕に突き立てた。

力を入れて突き立てるつもりだったのに、刃先が皮膚に当たる瞬間に力が萎えた。それでも、肌に刃を押しつけ、ゆっくり横に引くと血の筋ができた。


「やるじゃん。大好き」


野尻さんは血の筋をなで、舌を這わせ、上目遣いに僕を見た。

「あはは下手くそすっぱり思い切りよく刃を引かないと切れない」

頭ではわかっていても、手を動かせない。

「貸して」

野尻さんは僕の手からカッターを取ると、「いい?」と短く言って、すっと刃を引いた。気持ちがいいくらいにためらいがなくて、その思い切りのよさに声も出せなかった。僕の腕に赤い線が走り、血がたれてきた。野尻さんはそれをすくうと、自分の下腹部になすりつける。


「やろう」


異常な状況と酒と薬で思考能力は失われていた。野尻さんの言葉に従って動いていた。くすくす笑いながら固くなっている僕の陰茎に自分の血を塗りたくり、僕の血を自分の下腹部と乳房に塗った。生臭い血の臭いがする。

それから僕らはおそらくセックスした。おそらくというのは、ほとんど記憶がないからだ。断片的にカノジョに噛みつくように求められ、耳や肩や乳房を血が出るまで噛んだことは覚えている。


カノジョも僕の身体を噛んだ。肉を食いちぎられるんじゃないかと思うほどの痛みを腕や肩に感じ、血がぬるぬるして僕らの身体を汚した。

お互いを求め合い、行為はエスカレートしていき

お互いの首を描き切ったお互いの血溜まりの中に沈み

血に光が反射し


朝方起きると

そこには猿がいた


「このくそ馬鹿野郎とうとう全てを渡してしまったのかよ

声も目も肌も耳も舌も人に尽くしすぎだよお前には何が残るんだよ」


僕は猿に言った

『僕はなにもない、ただつながりが欲しかった』

「ほんとに馬鹿だよな、おれはお前のおかげで楽しく居られたのにてか俺がお前の友達だし、あほ声帯を俺なんかにやらなきゃ良かったのにお前の話が1番面白いって言うのに」


ぼくは初めて満たされた血溜まりの中で野尻さんと本当の意味でひとつになれて安心して眠る






とうかからおれは猿と呼ばれいる

俺は昔ガンという病気にかかっていて

そんな俺をとうかはいつも面白い話をしで楽しませてくれた。その年俺は声帯を手術で摘出した俺は絶望したこの夜の全てを憎んだ

俺は1番好きなのは人と話すことだった

声にならない声を上げないた

全く最悪の誕生日だよ

声を上げ騒いでいたら薬を打たれ

眠らせられてしまった。

起きたらなんと昨日のことが全て嘘だったように

その代わり喋れないやつがひとりいたとうかだ

あいつは話せなくなっていた

すごい憎しみがわいた

なんでこんなことした

なんでだよ

まぁ色々言ったー

そしてとうかがすごく深い闇を抱えてることにきずいたそれは


人と繋がりたい

とうかは俺にそういった全然意味がわからなかったが

いま、眼下の血溜まりを見て

理解したとうかのやつはすごく孤独だったのだ

人と繋がることを何よりも望んでいたその結果が声帯を俺に挙げ目を盲目の人に上げ

舌を移植させ鼓膜をあげ皮膚を人に渡し

そして命を人と混ぜ合わせしぬ

そうすることで人と繋がりたいという欲を満たして逝った

と思うとある意味幸せだったんだと思うが

俺の中にあいつの1部があるせいか

俺も人と繋がりたいと思った

なによりもとうかに繋がりたいと思った

あぁーずるいぞとうか

こんな気持ちを残していきやがって

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ