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01・バッドエンドが覆せない「ネル」&勇者ご令嬢「ツェルト」
title「似た者同士」
・バッドエンドが覆せない「ネル」&勇者ご令嬢「ツェルト」
ネル「荷物整理って地味だし、眠くなるんだよなぁ。適当でいくね?」
ツェルト「そんな事言わずに手を動かせよ。適当な人」
ネル「おいおい、名前を憶えるのが適当とか、社交性が心配になっちゃうぞ。どこか既視感のある人」
ツェルト「俺はステラ以外の人と進んで仲良くしたいとか思わないしな。見た目と中身がおかしい人」
ネル「……」
ツェルト「……」
ネル「おいなんかしゃべろよ。(あのステラとかいう子と一緒にいるときは、わーきゃーしゃべってたのに野郎と一緒にいるとたんコレかよ。煩かった分、静まりかえった時のテンションと顔の落差がこえェんだけどこの兄さん!)」
ツェルト「何でだろう。お前が腹の底で何考えてるか、分かりそう。お前見てると、なんかどことなく違和感があるというか、拒絶反応が起きるというか」
ネル「それな。知ってる。磁石で同じ極どうしでくっつけたら、反発しあうやつ」
ツェルト「あー、それな」
ネル「……」
ツェルト「……」
ネル「さっさと終わらす?」
ツェルト「だな」