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チート頭脳の完全計画【パーフェクトプラン】  作者: 東条李禹
部活結成編
6/7

たまには過去を振り返る

過去に振り返って、中学校時代の思い出を振り返ります。

楽しんでくれたら嬉しいです。

あのデートから2週間が経ち、SYSの騒動も落ち着いてきた。

優梨の周りにも、SYSとは関係ない友達が出来始めていた。


そんな、ある日の朝(登校中)


「おはようございます亮太さん、今日もいい天気ですね」

「おはよう優梨、確かにいい天気だな」

季節は春、心地よい風が吹く中に桜の花びらが舞っていた。

「ところで亮太さん」

「ん?なんだ」

「部活やりませんか?」

「部活?急にどうした」

「いえ、聞けば亮太さんは部活に所属していないらしいじゃないですか」

「まあそうだけど」

「なら作りましょう、私たちの部活を!」

「断る!俺は部活には入らない」

強い口調で断わったせいか優梨はとても悲しそうな顔した。

「すまん、お前と一緒にやりたくないわけではないんだ」

優梨の顔は変わらない。

「すまん…」

と言い残して俺は駆け足で学校に向かった。


◇◇◇


3年前・区立白銀くりつしろがね中学校


「亮太先輩!全国中学生科学論文発表会、ついに明日ですね」

「そうだな。明日はすごい発表してくるからよく聞いとけよ」

「はーい」


現在は帰宅部の俺だが昔は科学実験部に所属していた。

この部活の部員は俺と元気のいいことが取り柄の後輩・金沢光希かなざわみつきの二人だけだった。

部員が少なかったため、次の新入生が入部しない場合は廃部となる。

起死回生のチャンスのため、俺は論文発表会で部活の功績を残し新入部員獲得を目指した。

慣れない作業を重ねながらも着々と準備を進め、ついに論文発表会前日まできていた。


全国中学生論文発表会・当日


「ヤバイ、緊張してきた」

「大丈夫ですよ先輩、あんなに苦労してきたじゃないですか、きっと上手くいきますよ」

「ありがとな、今まで。絶対に優秀賞とってみせるからな」

「はい!」

いつもの気の抜けた返事と違い真剣な表情をしていたのを覚えている。



3時間後



「優秀賞は『黒鉄中学校・1年・神崎かんざき美緒みおさん』です」

惜しくも俺は優秀賞を逃した。

他人に知恵で負けるのは初めての経験だった。


「ごめんな、金沢」

「いいんですよ先輩。切り替えて部員集め頑張りましょう」

いつも通りの声に戻っているのような気がした。

だが、そんなはずはなかった。

彼の目をみれば…そんなことは言えなかった。

あの金沢が初めて見せた涙。それは俺に自信を失うに十分過ぎる理由になった。


翌日から新入生の部活動勧誘期間が始まった。


・月曜日・


朝早くから校門の前に立ち新入部員の勧誘をした。


結果0人


・火曜日・


チラシの配布をして勧誘した。


結果0人


・水曜日・


ポップコーンを作る実験を行い勧誘した。


結果 仮入部5人

   本入部0人


・木曜日・


清掃時間を無視して勧誘をした。


結果 仮入部0人

   本入部0人


・金曜日・


休み時間を全て使い勧誘した。


結果 仮入部0人

   本入部0人



勧誘期間の一週間もあっという間に終わった。

結局本入部は0人だった。

科学実験部は廃部が決定した。

「すまない、すまない……」

下を向いて謝ることしかできなかった。

「い…いい…んです…よ…先輩」

金沢もそれ以上は口にしなかった。


その後、金沢とは特に関わることがなく、俺は卒業した。


自信をなくした俺は1人ボッチで勉強を進めた。


そして、今に至る…。

読んでいただきありがとうございました。

次回も是非読んでください。

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