第1話
人生初の連載小説となりました。
完結するかすら怪しいですが、読者の皆様の力を借りて無事に終わらせたいと思っております。
それでは、生暖かい目でご覧くださいm(_ _)m
木々が鬱蒼と生い茂る中、1人の少年が1本の刀を携えてゆっくりと歩いていた。青いジーンズに黒のパーカーという、おおよそ深い森に出歩く様な恰好ではないのだが。
そんな少年の前を先導している1匹の狐が居た。何かを捜しているのか、キョロキョロと頭を動かしている。
『……おい、今何処に居る? お前宛ての任務が溜まってるぞ』
突如、耳に付けてる通信機にノイズ混じりの通信が入った。少年はその通信に対して酷く面倒くさそうに応える。
「今は何処ぞの樹海だよ。後、溜まってる任務っつったって500年程生きたレベルの妖怪の討伐だろうが。そんなもん、適当な退魔師にでも回しておけ」
『あのなぁ……。お前からしたら雑魚かもしれんが、他の退魔師でこの任務を果たす事の出来る奴は限られてくるんだぞ』
「知るか。それに俺は面倒な任務は先に終わらせる事位知ってんだろうが。コレも歴とした任務だよ」
『じゃあ何の討伐だよ? 神とでも殺り合うのか?』
「おぉ、よく分かったな。俺の今回の討伐目標は──」
──リョウメンスクナだよ。そう言って通信を一方的に切った。
リョウメンスクナ
仁徳天皇の時代に飛騨に出現した鬼神。『日本書紀』において武振熊命に討たれた凶賊とされる一方で、岐阜県の在地伝承では毒龍退治や寺院の開基となった逸話も残されている。強さは、言わずもがな。
普通の退魔師なら裸足で逃げ出す存在、〝神〟
本来高天原と呼ばれる別次元の世界で生活しているのだが、〈神降し〉といった人為的な原因で地上に降臨する。神自らが地上に降りてくる場合もごく僅かとはいえあるのだが。
そもそも、何故退魔師は神を怖れるのか。
答えは簡単、純粋に強いのである。それはもう、手の付けようが無い程に。
人には【霊力】、妖怪には【妖力】といった様に神にも【神力】と呼ばれる力を持っている。
人は【霊力】を使って術を行使して妖怪を討伐したり、妖怪は【妖力】を神は【神力】を使い己の能力を振るう。しかし、【神力】を仮に1とすると、【霊力】または【妖力】については100も消費しなければ相殺出来ないのだ。その上、神の持つ【神力】の総量は人や妖怪の持つ【霊力】や【妖力】の総量に比べ圧倒的に多い。その差を例えるなら、蟻と象位の差はあると言っても過言ではない。
しかし、この少年は人間が逆立ちしたって勝つ事が不可能な相手を討伐するというのだ。そんじょそこらの退魔師なら「無謀」と言い切るだろう。「勇気と蛮勇は違う」と諭すだろう。
──少年が普通の退魔師ならば、の話だが。
誤字脱字及び表現が可笑しい箇所などがありましたら遠慮なく教えて下さいm(_ _)m
後、この小説に登場する神や有名な妖怪の設定はwikipediaを参照としていますが、訂正がありましたらコメントよろしくお願いします。
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